仙北市・桧木内川ののり面設計の現地調査から探る、宮田カルデラと宮田層の謎
秋田県仙北市の桧木内川における災害復旧現場において、弊社ではのり面設計業務を実施しています。
当現場の周辺では、過年度より他業務に伴う地表地質踏査を継続的に実施してきた経緯があります。
今回の業務においても、のり面設計における確実な安全性を確保するには、現地の地層や岩盤の状態を直接観察することが不可欠と考え、自主的な地表踏査を進めております。
本稿では、これら一連の調査を通じて見出された「宮田カルデラと宮田層の形成史」に関する検討課題をはじめ、顕微鏡観察や化学分析・年代測定といった各種手法を視野に入れた今後のアプローチ、ならびにそれらが実務にもたらす技術的意義についてご報告いたします。
1. 仙北市・桧木内川における「のり面設計の現地調査」の実施と現場での気づき
【災害復旧に向けたのり面設計業務と自主的な地表地質踏査】
現在、弊社では仙北市桧木内川の災害現場において、斜面安定性の正確な評価と適切な対策工(のり面工・抑止工等)の設計を受注・実施しています。 のり面設計において高い安全性を確保するには、一般的な図面や既存データの確認にとどまらず、現地の生の地質状態を直接確認する「地表地質踏査」が極めて重要となります。そのため創研ジオラボでは、業務の基本仕様に応えるだけでなく、技術者の判断のもと自主的に現地での丁寧な地表地質踏査を重ねています。
【現場調査から自社研究テーマの立ち上げへ】
この自主的な地表踏査によって現場の露頭や地層の観察を徹底したからこそ、「なぜこの位置に特定の特徴を持つ地層が分布しているのか」「どのような形成過程を経ているのか」という深い技術的疑問点に気づくことができました。 実務の中で生じたこれらの気づきを単なる一過性の作業で終わらせず、現象のメカニズムを原理的に追及するため、創研ジオラボでは本課題を独自の新たな研究テーマとして正式に立ち上げました。
2. 「宮田層」および「宮田カルデラ」に関する地質学的背景と未解明の課題
【中新世後期の淡水湖成層「宮田層」の特徴】
仙北市から田沢湖北方に分布する「宮田層」は、中新世後期(約1,000万年前〜600万年前)のカルデラ湖(淡水湖)環境下で堆積した地層です。 本層からは、現代の冷温帯林(ブナ属等)に類似した植物化石群「宮田植物群」を豊富に産出することで知られ、当時の古環境や地形発達史を知る上で地質学的に重要な標式地層とされています。
【宮田カルデラ形成史と火成活動における検討事項】
これまでの研究や文献においては、宮田カルデラを形成させた大規模火砕流堆積物の分布や、カルデラ湖形成後の火山活動(安山岩や流紋岩等の火山活動)の挙動、および下部層序における海成化石の産状整理など、多くの未解明な点が残されています。 これらの火山形成史やマグマプロセスを整理することは、地域の複雑な地質構造を正確に把握する上で重要な課題となっています。
3. 今後の調査アプローチ:各種分析・調査手法の検討とサンプリング
【現場調査とターゲット試料のサンプリング計画】
今後の取り組みとして、構造解析や地層対比のキーとなる特定層準(安山岩溶岩、流紋岩ドーム、軽石流堆積物など)に着目し、現地調査とあわせて研究・検証に必要な代表試料のサンプリングを計画しています。
【顕微鏡観察・化学分析・年代測定等の多角的なアプローチ】
採取した試料に対しては、岩石薄片による顕微鏡観察のほか、研究の進捗や必要性に応じて全岩化学分析や年代測定など、多角的な分析手法をアイデア・選択肢として検討していく方針です。 特定の単一手法に固執せず、目的に応じた適切な手法を柔軟に組み合わせることで、宮田カルデラおよび宮田層の成因解明に向けたデータを段階的に蓄積していきます。
4. 実務調査と地質解明を両立させる創研ジオラボのスタンス
【地質への探求が防災技術の精度を高める理由】
地層の成り立ちやメカニズムを解き明かすことは、単なる学術的な関心にとどまりません。現場での疑問を深掘りして解決に導くプロセスは、岩石の風化度やすべり面の判定、斜面崩壊リスクを特定する強固な根拠となります。これにより、定型的な調査では見落とされがちな地盤リスクを正確に見抜き、のり面構造物の安全性確保へと直結させています。
【現場の観察力と学術的知見による継続的な技術向上】
実務を通じて地質学的な課題を論理的に追求する姿勢は、自社技術者の観察眼と解析力を鍛え上げる糧でもあります。確かな地表踏査と客観的データ、そして論理的思考力を掛け合わせることで、現場の課題解決と人材育成を同時に推し進め、地域インフラの安全に貢献してまいります。
5. お問い合わせ・関連情報
創研ジオラボでは、地質調査・斜面地盤リスク評価に関する各種技術相談のほか、大学・研究機関との共同研究、ならびに次世代の地質技術者を育成する採用・インターンシップ(2027年度・2028年度新卒採用および経験者採用)のご相談を随時承っております。
【講義レポート】地質学の視点から見る表土と表層崩壊のメカニズム ~時間軸・空間軸でとらえる自然現象~
2026年10月27日、秋田県自治研修所において「令和8年度 調査・設計(土質・地質)研修」が開催されました。本研修は秋田県建設部の主催、一般社団法人 秋田県地質調査業協会の共催により実施されたものです。当日は協会派遣の講師として創研ジオラボ代表の浅川敬公が登壇し、秋田県や県内市町村の若手技術職員を主な対象に、地質学の基礎理論と実務への適用について講義を行いました。
開催日:2026年10月27日(火)
開催場所:秋田県自治研修所
講師:浅川敬公(株式会社創研コンサルタント / 創研ジオラボ 代表)
講演テーマ:「地質学の視点で ~岩石から表土まで、そして表層崩壊とは~」
参加者:秋田県や同市町村の若手技術職員
【講義内容のポイント】
1. 地質学(Geology)は「地盤の論理学(Geo-logic)」
地質調査においては、現場で観察された構造や取得データをもとに、地盤の形成過程を論理的に考察・検証する姿勢が求められます。感覚や個別経験ではなく、客観的な根拠に基づくアプローチが適切な構造物設計や防災対策の基礎となります。
2. 自然現象を捉える「時間軸」と「空間軸」の視点
自然現象や地盤を評価する際は、巨視的なスケールから微視的なスケールへと段階的に視点を移行させることが有効です。例えば、数千〜数百万年単位のプレート運動や日本列島の形成史といったマクロな視点から、数万〜数千年前の海水準変動に伴う平野の成り立ち、さらに数メートル〜数十センチメートル単位の風化・表土の挙動というミクロな視点まで、空間軸と時間軸を整理して捉えることが求められます。また、数十年では突出した現象に見えても、100年以上の長期的な時間軸では自然周期の変動範囲として把握できる場合があります。
3. 斜面崩壊に関わる「表土」の特性と形成プロセス
がけ崩れの約74%は地表近くの浅い「表土」(深度0.5〜1.5m程度)で発生しています。この斜面を覆う表土は、母岩の風化だけでなく、黄砂や風成塵が長年(約0.1〜1mm/年)堆積した「風成層」であるという知見があります。表土層では、基盤岩が異なっても表層の物性が類似していれば、斜面挙動に共通傾向が見られます。
4. データと物理理論に基づく「表層崩壊」のメカニズム
斜面崩壊は「特定の地質だから崩れやすい」というよりも、「その地域の過去最大級の降雨(土壌雨量指数等)」を超えた際にリスクが高まる傾向にあります。強雨時には、土中の細小水路(ソイルパイプ)の間隙水圧が著しく上昇し、有効応力が低下することで表層すべり(パイプ流崩壊)へと至る物理メカニズムが説明されます。
5. 長期気象データに基づく降雨・台風傾向の分析
秋田市の約140年間の降水量データを分析すると、1980年代〜2000年代前半は相対的に少雨で穏やかな時期でした。そのため、近年の降雨が激増したように感じられますが、長期データ全体では過去にも同程度の降雨イベントが周期的に発生しています。また、歴史的な低気圧を記録した台風の多くは1971年以前に発生しており、客観的な統計に基づく防災意識の形成が重要です。
6. 地理的特性に応じた斜面対策と技術的アプローチ
斜面の水抜き工設計では、適切な位置・角度に孔を配置する必要があります。創研ジオラボでは、伝統的な地表地質踏査と、QGIS、ドローン点群データ、3DGS、AIを活用した地下流水音探査などのデジタル技術を組み合わせ、根拠のある地盤リスク評価を実施しています。
7. まとめ
時間軸・空間軸の双方から現象をとらえ直すことで、表土の特性や表層崩壊のメカニズム、気象データの変動傾向を客観的に理解することが可能となります。創研ジオラボでは今後も、科学的根拠に基づいた地質調査と技術開発を推進し、インフラの維持管理や地域の防災・減災対策に貢献してまいります。
【関連リンク・お問い合わせ】
地質調査・斜面リスク評価・各種技術指導に関するご相談は、下記のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
また、未来の地質技術者を育む採用・インターンシップ(2027年度・2028年度新卒採用および経験者採用)のご相談も随時承っております。
秋田県潟上市のボーリング現場から生まれた新たな探求 〜周辺公表データとコア観察から挑む「砂丘砂」の堆積様式と地盤特性〜
現在、創研ジオラボでは、秋田県潟上市の砂丘間低地における地質調査を実施しています。
現地で採取されたボーリングコアを観察し、データを解析・整理する最中、ジオラボの研究員や技術者の間から様々な疑問や意見が交わされました。「同じ砂層に見えるにもかかわらず、なぜ強度や締まり具合に大きな差が生じるのか」「複雑に重なる層序は、第四紀の環境変動とどう結びついているのか」——こうした現場での議論は、自社調査のデータにとどまらず、これまでに公表されている周辺砂丘地域のボーリングデータも広く収集し、照らし合わせながら検討する多角的な議論へと発展しました。
現場で得た生きた気づきと、地域に蓄積された既存データの対比から生まれたこの問いを、創研ジオラボでは一過性の調査で終わらせず、理学と土木工学の双方から挑む新たな研究テーマとして本格的に取り組むことにいたしました。
本稿では、調査現場の観察と周辺データの考察から見えてきた「砂丘砂の謎」と、今後の探求へのアプローチをご紹介いたします。
1. 潟上市における調査現場と周辺公表データから見えた地層のリアル
1-1. ボーリング調査とコア観察から確認された複雑な層序
秋田県潟上市沿岸部の砂丘間低地において現在実施しているボーリング調査では、詳細なコア観察を進めています。
現在取りまとめているコア観察記録からは、砂丘地帯の地下に多様な堆積環境を経た層序が重なり合っている様子が確認されています。
表層(盛土層):人工的な造成や盛土による表層部。
砂丘砂層:粒径の揃った細砂~中砂を主体とする、風によって運搬・堆積した風成砂層。
浜堤堆積物層:粗砂を主体とし、細礫を含む海成の浜堤(ひんてい)堆積物。
旧表土(不整合面):暗色の有機質土や腐植物を含み、過去の安定した地表面や湿地環境を示す地層。
浅海成〜浅瀬堆積物:下位に広がる、浅海から浅瀬の堆積様式を示す砂層。
一見すると「どこにでもある砂地盤」に見える場所であっても、風・波・海水面の変動によって全く異なる環境で形成された層が複雑に積層しています。
1-2. 周辺の公表ボーリングデータと照らし合わせた多角的な議論
コア箱に並んだ地層を詳細に観察する中で、ジオラボの研究員の間で活発な意見交換が巻き起こりました。
「この層序の重なり方や強度の変化は、本地点固有のものなのか、それとも秋田の砂丘地帯全体に共通する特徴なのか」という疑問から、これまでに公表されている周辺砂丘地域のボーリングデータを取り寄せ、現場のコア観察記録と突き合わせる作業を同時に進めました。
局所的な調査結果と地域全体の既存データを俯瞰して比較することで、「砂丘砂」という地盤が持つ普遍的な特徴と未解明の課題がより鮮明に浮かび上がり、社内全体で追求すべき新たな研究テーマへと発展していきました。
2. 「同じ砂」でも強度が異なる理由と地盤工学的な課題
2-1. 「古い層より新期の砂丘砂の方が固い」〜N値逆転の謎に挑む〜
土木工学や地盤調査の実務において、砂丘地帯の砂層は「均質な砂」として画一的に扱われがちです。しかし現場のコア観察や標準貫入試験の結果からは、想定されていなかった現象が発見されています。
一般的には「より深く古い時代に堆積した地層ほど、上載圧や圧密を受けて固くなる(N値が高くなる)」と考えられますが、今回の現場周辺では同様の粒度組成に見える砂でありながら、下部の古い砂層よりも浅部に位置する新期の砂丘砂の方が高いN値(締まりがよい状態)を示す逆転現象が観察されています。
なぜ、新しく堆積したはずの砂丘砂の方が高い強度を示しているのか——その明確な理由は現時点では解明されておらず、確たる答えはまだ出ていません。
風成砂特有の粒子の噛み合わせによるものなのか、間隙水圧や地下水環境の履歴によるものなのか、あるいは微細なシルト成分や有機物の介在が影響しているのか。周辺地域のデータも交えながら、この「相反する強度の謎」を解き明かすことこそが、創研ジオラボが取り組む研究の中核となります。
2-2. 砂丘地帯における液状化リスクの局所性と第四紀変動
秋田県沿岸部を含む日本海側の海岸砂丘地帯は、1983年の日本海中部地震をはじめ、過去の地震において広範囲で液状化被害が発生した歴史を持っています。
しかし、同一の砂丘地帯であっても「激しい液状化が発生した地点」と「ほとんど被害が見られなかった地点」が局所的に分かれる現象が知られています。この差異には、表層の砂質だけでなく、下位に潜む浜堤や旧湿地(砂丘間低地)の起伏、第四紀の海進・海退に伴う微地形の形成履歴、地下水位の条件などが複雑に関与していると考えられます。
地域のボーリングデータを網羅的に読み解き、第四紀の形成プロセスを明らかにすることは、地域の防災・減災に直結する重要課題です。
3. 創研ジオラボが取り組む新たな研究アプローチと探求姿勢
3-1. 不整合面(有機質土層)の年代特定に向けたアプローチ
地下深部で確認される「有機質土層(旧表土)」は、過去の海岸線変動や陸化の痕跡を物語る重要な不整合面です。
創研ジオラボでは、この地層がいつの時代に形成されたのかを突き止めるため、C14(放射性炭素)年代測定などを有力な分析手法の候補の一つとして着目・検討しています。形成年代を客観的な指標で特定できれば、周辺地域の地形発達史や海岸線の変遷モデルと正確に結びつけることが可能になります。
3-2. 理学(地質学)と土木工学(地盤・構造設計)の融合体制
地盤の成り立ちを解明する「理学(地質学・層序学)」と、構造物の安全性を担保する「土木工学(地盤工学・構造物設計)」は、インフラの安全を支える車の両輪です。
創研ジオラボには、地質学・岩石学・層序学の知見を持つ研究者と、地盤工学や構造物設計の実務に長けたエンジニアが共に在籍しています。自社の調査結果をただまとめるだけでなく、公表データを含む地域全体の地盤情報を多角的に分析できる体制が整っています。日常の調査業務で生じた「なぜ?」を見逃さず、学術と実務をつなぐ研究へと昇華させていくことが、私たちの強みです。
4. まとめ
一見すると見慣れた「砂丘の砂」ですが、地層を細かく観察し、地域のデータと突き合わせていくと、地盤強度の逆転現象や形成環境の変遷など、未だ多くの謎が眠っています。
創研ジオラボは、現場で生まれる疑問と探究心を大切にし、土木工学と地質学の知見を結集して地盤の謎の解明に挑み続けます。地域の安全・安心を支える「砂丘砂」研究プロジェクトの今後の展開に、ぜひご期待ください。
また、地質調査・解析のご相談、大学・研究機関等との共同研究、ならびに未来の地質技術者を育む採用・インターンシップ(2027年度・2028年度新卒採用および経験者採用)のご相談も随時承っております。
タイマー制御システムとWEBカメラによる「熊対策自動化システム」の導入
山間部における地質調査やボーリング作業現場では、作業員の安全確保が最優先課題です。
特に熊の出没頻度が高い地域においては、人身事故を未然に防ぐ実効的な安全管理体制の構築が求められます。
この度、株式会社創研コンサルタント・創研ジオラボでは、株式会社測商技研様の協力のもと、既存のサイレンや回転灯にタイマー制御を組み合わせた「熊対策自動化システム」を導入・運用いたしました。あわせてWEBカメラによる遠隔監視や関係機関とのデータ共有体制を整え、従来のアナログな手法から脱却した「現場安全管理のDX(デジタルトランスフォーメーション)」を推進しています。 本システムの最大の強みは、専用の高額機器に頼らず、非常に安価な投資で極めて高い費用対効果を生み出している点にあります。
運用時期:2026年6月~9月
協力企業:株式会社測商技研
目的:山間部作業現場における熊遭遇リスクの低減と、費用対効果の高い現場管理DXの実現
【背景と現場DX推進のねらい】
地質調査の現場周辺は熊の出没頻発地域であることが多く、作業員が現地に立ち入る前に周辺から熊を遠ざけておくこと(作業前の自動追払い)が遭遇リスクの低減に直結します。 従来の対策は、作業員が現場に到着した後に手動(熊鈴や爆竹等)で警戒を行う手法が一般的でしたが、より確実な安全確保と作業負担の軽減を図るため、人力に頼らず自動で作動する仕組みへのアップデートが求められていました。 そこで現場DXの一環として、株式会社測商技研様の協力を受け機材を選定。高額な専用システムを導入するのではなく、市販の汎用的な機材を効率よく組み合わせることで、非常に安価でありながら費用対効果の高い、実用的な自動化システムを構築しました。
【技術的特徴と運用方法】
熊の侵入経路となりやすい谷出口付近に、タイマー回路と連動したサイレンと回転灯を設置しました。作業員が現地へ進入する前の時間帯(朝7:00〜8:00)に合わせて自動で作動し、到着前に音と光で威嚇します。 特に「音」による追払い効果を重視し、野生動物が警戒・忌避する耳障りな高周波音を選択して発音させることと、赤色回転灯による視覚的刺激を組み合わせることで、低コストな構成ながら確実な警戒効果を発揮させています。
【WEBカメラを活用した現場監視と防災DX】
ボーリング作業箇所の付近には通信機能を持つ監視カメラを設置し、10分間隔の定時撮影を行っています。撮影画像はWEB上で定常的に確認できるため、現場に入る前の熊出没状況モニタリングに活用しています。 また、梅雨期などの降雨時には、このカメラを上流側の渓流状況を常時観察する「土石流警戒管理用カメラ」としても兼用運用しています。1台の安価な機材で多角的な情報収集を可能にし、防災対応のDXを実現しました。 なお、朝方のサイレン作動にあたっては、不審音として混乱を招かないよう地域住民への事前周知を徹底しています。現地で熊を目撃した際には速やかに地元の自治会長および仙北市へ報告する情報共有体制もデジタル技術を用いて迅速化し、地域社会全体の熊被害防止にも貢献できるよう努めています。
サイレン・回転灯(タイマー付き)
web監視カメラ(兼土石流警戒対策 )
【まとめ】
今回導入した「熊対策自動化システム」は、汎用機材とタイマー制御を用いた非常に安価な仕組みでありながら、作業員の安全確保、WEBカメラによる遠隔監視、地域とのスムーズな連携を同時に実現した、極めて費用対効果の高い現場DXの好例といえます。 創研ジオラボでは、これからも知恵を絞ってデジタル技術を現場運用に効果的に落とし込み、低コストかつ実効性の高い現場管理のDXを推進しながら、確実な地質調査の提供に努めてまいります。
本件に限らず、何かご質問・ご相談がございましたら、お気軽に創研ジオラボまでお問い合わせください。
また、現在、未来の地質技術者を育む採用・インターンシップ(2027年度・2028年度新卒採用および経験者採用)のご相談も随時承っております。
【新旧DEMデータの差分解析】QGISを用いた3次元標高検証による測量データの整合性確認|創研ジオラボの技術アプローチ
近年の土木設計や地質調査の現場では、広域をカバーする既存のDEM(数値標高モデル)データに加えて、UAV(ドローン)測量等による詳細な最新DEMデータを取得し、双方を重ね合わせて活用する手法が一般化しています。
しかし、計測手法や座標系の違い、処理プロセスの自動化に伴い、従来の2次元断面図だけでは気付きにくい位置ズレや標高の乖離が発生することがあります。
創研ジオラボでは、フリーGISソフト「QGIS」を用いた3次元DEM差分解析を事前検証として導入し、データ間の矛盾点や体系的な偏りを可視化・検知する技術アプローチを実践しています。
【調査・設計における新旧DEMデータ重ね合わせと確認の要点】
既存DEMデータと詳細測量データ(UAV等)の併用背景
地形調査や地盤評価の現場においては、過去の測量成果である既存DEMデータを広域的な基礎情報として用いながら、設計対象区域に対してUAV(無人航空機)や高精度測量による詳細な最新DEMデータを追加取得し、重ね合わせて解析を行う事例が増加しています。これにより、局所的な微地形の把握や現況変化の抽出が効率的に行えるようになっています。
計測・処理技術の自動化に伴う精度確認の重要性
各種測量機器や画像解析ツールの著しい進歩により、大規模な点群データや標高モデルの作成が自動化され、短時間で高密度のデータが得られる環境が整いました。
一方で、測地系の変更(過去の測地成果と最新測地成果の混在)や標高基準面の設定、機械的な調整誤差といった初期的な不一致が、自動処理の過程で潜在化するリスクも存在します。そのため、得られた成果物をそのまま設計や解析に使用する前に、データ間の整合性を多角的に検証するプロセスが極めて重要となります。
【データ比較による不一致の検出例】
堰堤軸断面における渓床中心の位置変化と標高の差異
実際の測量データを検証した事例として、過去の測地成果(例:測地成果2011)と最新のUAV測量データ(例:測地成果2024)を重ね合わせた際、共通の代表断面において不一致が確認されたケースがあります。
具体的には、堰堤軸断面における最新データの渓床中心位置が、過去データと比較して左岸側に偏移している現象が観察されました。さらに、現地で実施されたボーリング調査の標高データと最新DEMデータ上の地表面標高との間に約1mの乖離が生じるなど、整合性の不一致が浮き彫りとなりました。
標高差分図に現れた右岸・左岸の規則的な高さの偏り
新旧両データの標高値を面的に引き算するGIS解析を実施したところ、単なる不規則な測定誤差にとどまらない傾向が判明しました。
GIS上で作成した標高差分図(ラスタ演算結果)を確認すると、沢の右岸側と左岸側において、規則的な高さの偏り(片側が系統的に高く、反対側が低く現れる連続的な傾き・シフト)が存在することが明らかになりました。こうした体系的な偏差は、局所的な2次元断面の点検だけでは全体像の把握が困難なエラーの典型例といえます。
【QGISを活用した「3次元DEM差分解析」の手順と効果】
2次元断面検証と3次元面的解析の補完関係
従来行われてきた代表断面(2次元)のみによる縦横断形の比較確認は、特定位置での形状変化の把握には有効ですが、断面と断面の間に潜む面的な位置偏度や全体的な座標系のズレを見落としてしまう可能性があります。代表断面で生じたわずかな不一致が、対象区域全体では傾きや水平シフトといった3次元的なデータ誤差として潜んでいるケースがあるためです。
QGISによる標高差分の演算と視覚化手順
この課題に対し、オープンソースのGISソフト「QGIS」を活用した3次元DEM差分解析が有効です。具体的な解析手順は以下の通りです。
データの読み込みと位置合わせ
新旧それぞれのDEMデータ(ラスタデータ)をQGIS上にインポートし、座標系や格子サイズを整理・統一します。
ラスタ演算(差分計算)
QGISのラスタ計算機を用いて「新DEM標高値 - 旧DEM標高値」の演算を実行します。
カラーマップによる視覚化
演算結果に対して標高差に応じたカラーグラデーション(標高増加域を赤系、減少域を青系など)を割り当てます。地域全体の標高乖離や傾きの連続性を直感的に把握することが可能となります。
【QGISを活用した「3次元DEM差分解析」例】
沢の右岸側と左岸側において、規則的な高さの偏り(片側が系統的に高く、反対側が低く現れる連続的な傾き・シフト)を確認
設計・施工前におけるデータ検証(スクリーニング)の役割
QGISによる3次元差分解析を事前のスクリーニング(初期データ検証)として位置付けることで、施工・設計段階での手戻りや地盤評価の誤りを未然に防ぐことができます。機械的な処理プロセスに過度に依存せず、データ間の食い違いをあらかじめ特定・補正しておくことが、インフラ整備における品質管理の基本となります。
【地表地質踏査とデジタル解析(3D・GIS)を融合した創研ジオラボの取り組み】
現地踏査による観察と客観的データ(QGIS・3Dデータ)の相互検証
創研ジオラボでは、現地での丁寧な「地表地質踏査」による地象の目視観察と、QGISを用いた3次元地形解析やUAV点群データといった「客観的データ」の相互照合も重視しています。
一見すると正常に見える測量成果であっても、複数の視点から論理的にデータを突き合わせることで、過大・過小評価のない確実で妥当性の高い地盤評価を心がけております。
創研コンサルタント・創研ジオラボでは、地質調査・解析のご相談、大学・研究機関等との共同研究、ならびに未来の地質技術者を育む採用・インターンシップ(2027年度・2028年度新卒採用および経験者採用)のご相談も随時承っております。
【11/21~23 ジオパレード出展】創研ジオラボが ~みんなの地学鉱物展~ に出展! 限定ノベルティ&特別講演も開催
2026年11月21日(土)〜23日(月・祝)の3日間、秋田拠点センターアルヴェにて開催される「ジオパレード ~みんなの地学鉱物展~」に、株式会社創研コンサルタント・創研ジオラボが出展いたします。 当日はブースでの岩石展示や限定ノベルティ(岩石チップ・ジオラボカード)の配布、学術論文の無料配布に加え、当ラボ主任研究員による特別講演を実施いたします。
開催日:2026年11月21日(土)〜23日(月・祝) 10:00〜17:00(※最終日は16:00閉場)
開催場所:秋田拠点センターアルヴェ 2F 多目的ホール(入場無料)
出展:株式会社創研コンサルタント 創研ジオラボ
【「ジオパレード ~みんなの地学鉱物展~」とは?】
国内外の美麗な鉱物標本の展示や、体験企画が集結する3日間の地学イベントです。
先着30名様の無料「水晶ジオード割り体験」や豪華景品が当たる「鉱物当てクイズ」、専門家や学生によるトークステージなど、子どもから大人、研究者まで幅広く楽しめる内容となっています。
【創研ジオラボ ブースの見どころ&来場特典】
当ラボのブースでは、秋田の地質に関する貴重な資料展示と、限定特典をご用意しております。
1.「素波里安山岩」を含む「秋田の貴重な岩石」の資料展示
秋田県内の岩石標本や、当ラボが研究を推進する「素波里安山岩」の露頭観察データ・分析結果ポスターを展示します。実物の岩石試料を手にとってご覧いただけます。
2.ブース来場特典(数量限定)
・岩石チップ(各日先着5名様):本物の貴重な岩石チップをプレゼントします。
・創研ジオラボカード(毎日30枚限定):表面QRコードからHPの各岩石データにアクセス可能です。 各専用ページには詳細な位置情報や引用文献情報、3Dモデル等を掲載しております
・学術論文の無料配布:希望者には当ラボ研究員が執筆した論文の刷り上りを無料進呈します。
【主任研究員による特別講演】
会場内の講演ステージにて、当ラボの主任研究員(安井光大)による特別講演を行います。
演題:『創研ジオラボの新たな挑戦〜素波里安山岩の火山地質と化学組成からみる地下のマグマプロセス編〜』
概要:当ジオラボの目的や活動状況、および、素波里安山岩の枕状溶岩の産状や化学組成から、地下のマグマプロセスを解説します。
【創研ジオラボの強み|地質調査×DXの融合】
創研ジオラボは、総合建設コンサルタント「株式会社 創研コンサルタント」の研究・技術者育成部門です。
・現地調査×最新DX(3DGS・ドローン)
地表踏査やボーリングコア観察といった従来の基本調査を大切にしつつ、スマホ型GNSS(LRTK Phone)やドローンによる3D点群・3DGS技術を積極的に導入しております。確かな現場力と最新のデジタル技術を掛け合わせることで、より高精度な調査を実施しております。
・実務と学術研究・教育の推進
大学との共同研究や学会発表を継続し、高度な解析力と次世代の地質エンジニア育成を両立しています。
【創研ジオラボカード更新】「素波里安山岩」と「マンチャナイト」がバージョンアップ!
最新文献データ&命名の由来を追加掲載
株式会社創研コンサルタント・創研ジオラボでは、地域に分布する岩石や地質の魅力を伝え、学術的・実務的な理解を深めていただくための啓発ツールとしてオリジナルの「創研ジオラボカード」を発行・配布しています。 この度、皆様よりご好評をいただいている「No.1 素波里安山岩」および「No.3 マンチャナイト」につきまして、最新の研究成果や事実関係を反映した改訂版(ver1.01)へと更新いたしました。
当ラボでは、カードを作成して終わりにするのではなく、学会発表や新たな学術論文等で判明した知見を速やかにカードおよびWeb解説ページへ反映し、常に精度の高い情報を提供することを重視しています。
【No.1 素波里安山岩】日本海側初の発見!
「アイスランダイト様ソレアイト」の学術的意義
「No.1 素波里安山岩(Subari Andesite)」は、秋田県山本郡八峰町八森の海岸部に分布する、後期中新世〜鮮新世の火山岩です。 アイスランダイトとは、著しく高FeO*/MgO(高鉄・低マグネシウム)および低Al₂O₃(低アルミニウム)で特徴づけられる火山岩で、東北日本においてはこれまで太平洋側でのみ報告されていました(例:山元・山崎, 2023)。しかし、近年の研究により、素波里安山岩が日本海側では報告のなかった「アイスランダイト様ソレアイト」であることが高橋ら(2026)によって明らかにされ、東北日本弧におけるマグマ発生プロセスを解き明かす上で重要な試料として注目を集めています。
今回のver1.01への更新にあたっては、相澤ら(2024, 2025)、橋本ら(2025)、高橋ら(2026)、岡村ら(2026)などの最新論文・学会発表の知見を網羅して記述を精査しました。具体的には、本層西部岩体(相澤ら, 2024)の自破砕溶岩が偽枕状溶岩の親マグマ由来と考えられること(橋本ら, 2025; 相澤ら, 2025)や、近傍の枕状溶岩と密接して産すること、さらに最近では西南北海道からも同様の産出報告がなされたこと(岡村ら, 2026)を明確に追記・修正しています。
【No.3 マンチャナイト】
知られざる「命名の由来」と独自のマグマプロセス
「No.3 マンチャナイト(Manchanite)」は、秋田県山本郡八峰町八森の小入川や海岸部に分布する漸新世の火山岩(玄武岩〜玄武岩質安山岩)です。 「マンチャナイト」という特徴的な名称は、秋田大学の2代目学長であり、鉱床学・地質学の発展に大きく貢献された渡辺萬次郎博士に因んで命名された石の「あだ名」です。今回のver1.01の更新では、この歴史的な背景と命名の由来を明確に加筆し、より親しみやすく学術的背景を学べる内容といたしました。
マンチャナイトは、一般的によく見られる島弧型マグマではなく、大陸縁辺部でのマグマ活動を示す「プレート内玄武岩型(WP型)マグマ」に由来する玄武岩〜玄武岩質安山岩(藤倉川層の一部)であることが研究(秋田・星出, 2018)で示されています。最大で径3cmに達する極めて大きな斜長石巨晶(Pl巨晶)を多数含んでいることが最大の特徴であり、日本列島の形成史や当時のマグマプロセスを考える上で学術的に非常に価値の高い岩石です。
フィールドワーク×学術探求×デジタル技術の融合
創研コンサルタントでは、社内に専用拠点「創研ジオラボ」を整備し、インフラ整備や防災対策といった実務現場の課題解決を図ると同時に、大学等との共同研究や学会発表を主体的に行える環境を整えています。「地道な現地調査の知見」×「学術的な探求心」×「デジタル技術・DX」を掛け合わせ、地域社会の安全と地質技術の発展に寄与すべく、現在も取り組みを続けております。
創研ジオラボカードの閲覧・各種お問い合わせについて
各岩石データは、カード表面のQRコード、または創研ジオラボ公式HPの特設ページより直接ご確認いただけます。各専用ページには詳細な位置情報や引用文献情報、3Dモデル等を掲載しておりますので、ぜひご活用ください。
また、地質調査・解析のご相談、大学・研究機関等との共同研究、ならびに未来の地質技術者を育む採用・インターンシップ(2027年度・2028年度新卒採用および経験者採用)のご相談も随時承っております。
無流水渓流の地質特性と地表地質踏査の役割(地下水流水音調査 続報)
先月(9月14日付)ご報告した「無流水渓流における地下水挙動」の調査に関連し、今回は地表地質踏査および各種試験データから見えてきた「無流水渓流ならではの地質特性」と、調査において大切にすべきポイントについて解説いたします。
平常時に表面水流が見られない「無流水渓流」は、一般的な渓流とは地質構造が異なります。表層に石が多く見えても、実際の地盤は「緩い粘性土」として振る舞うことがあるため、目視だけでなく客観的なデータに基づく評価が求められます。
■ 1. 無流水渓流の特徴「マトリックス支持」
細かい土が残留する: 常時水流がないため、水による土砂の流送・淘汰が働かず、細粒分(シルトや粘土)が洗い流されずに現場に残ります。
泥の中に石が浮く構造: 礫(石)同士がしっかりかみ合わず、泥の中に石が浮いたような「マトリックス支持(基質支持構造)」を形成しやすくなります。
■ 2. 土砂の供給メカニズムの特定
詳細な地表地質踏査と室内試験の結果から、以下のことがわかりました。
上流からの土砂供給は少ない: 上流と下流で岩の種類が一致しないことや、丸みを帯びた円礫ではなく角張った角礫が多いことから、上流から長距離を流れて運ばれてきた土砂ではないことがわかります。
すぐ横の斜面からの直接供給: 堰堤計画箇所の渓床部の土砂と、すぐ横の斜面(両袖部)の物理特性が一致しました。土砂は上流からではなく、直近の斜面の表層崩壊や落石によって供給されていることが裏付けられました。
地形的な要因: 断層(リニアメント)に起因する地形の乱れや、すり鉢状の崩壊地形が確認され、継続的に土砂が供給されやすい環境が推察されます。
■ 3. 原位置試験・探査による「客観的データ」の取得
キャスポル試験(簡易支持力測定):試験時に、**あえて表面に見えている大きな石の上を打撃してみました。**しかし結果は、周囲の泥(土質部分)と同じ低い値のままでした。「硬い石を叩いているのに数値が上がらない」というこの事実こそが、石同士がかみ合っておらず、「荷重を支えているのは石ではなく泥である」というマトリックス支持の客観的な事実を示しています。
AI地下流水音探査: 先日の報告の通り、地下水は全体に広がって流れるのではなく、特定の「水ミチ(局所流路)」を通って流動していることが確認されています。
■ 4. 創研ジオラボが大切にしていること:「地表地質踏査」と「論理的思考」
無流水渓流のように、一見すると石が多く強固に見える地盤(砂礫地盤)であっても、実際はマトリックス支持であるケースは少なくありません。こうした複雑な現場を正しく評価する上で、「地表地質踏査」なしでの判断はあり得ません。 現地の地形や地質の成り立ちを読み解く地質踏査技術は、すべての調査の基本中の基本であり、これなくして正確な結果を導き出すことは不可能です。
しかし、どれほど優れた踏査であっても、目視による定性的な観察だけでは評価者の主観に偏ってしまうリスクが伴います。
そのため創研ジオラボでは、現場での緻密な観察結果に対し、キャスポル試験やAI探査、室内試験といった「客観的データ」を必ず照らし合わせるプロセスを徹底しています。「なぜここに土砂が堆積しているのか」「このデータが示す真の意味は何か」——現象のメカニズムを紐解き、論理的(ロジカル)に突き詰めていく姿勢を重視しています。
確かな「地表地質踏査」、その裏付けとなる「客観的データ」、そして両者を結びつける「論理的思考力」。これらを融合させることで、過大・過小評価を防ぎ、より合理的で信頼性の高い地盤評価を行っています。
【11/6開催】一般的な建設コンサルタントと何が違う?社内研究拠点「創研ジオラボ」で研究と実務を両立する未来|秋田大学国際資源学部 業界セミナー
建設コンサルタントと聞いて、「決まったマニュアルをこなし、日々の業務に追われる仕事」というイメージを持っていませんか?
一般的な現場では、調査中にどんなに学術的・科学的に貴重な地層や現象を発見しても、業務の効率や契約範囲が最優先され、深掘りや研究・学会発表をする機会に恵まれないことが少なくありません。「研究者としての探求心や情熱が、実務の中で埋もれてしまう」——これは、地質エンジニアのやりがいを損なう業界全体の大きな構造的課題でした。
株式会社創研コンサルタントは、この状況を打破すべく、社内に地質研究と技術開発の専用拠点「創研ジオラボ」を設立しました。
地方における地質技術者不足や技術継承の停滞に挑むとともに、「現場で見つけた貴重な発見を埋もれさせず、業務として研究や学会発表、DX開発へ昇華させられる環境」を整備。地域インフラを守る実務と、科学的な探求心を両立できる点が、一般的な建設コンサルタント会社との大きな違いです。
2026年11月6日(金)、秋田大学国際資源学部の学生の皆様を対象とした業界セミナーを開催いたします。同大学OBの先輩社員が登壇し、創研ジオラボの挑戦と、現場の最前線で「研究心」を殺さずに働くリアルをお伝えします。
■ セミナー開催概要
・日時:2026年11月6日(金) 16:10〜17:00
・会場:秋田大学 国際資源学部1号館3階 S-301室
・対象:秋田大学国際資源学部の学生の皆様
・登壇者:今井 遼(株式会社創研コンサルタント 調査部 / 秋田大学OB・博士(理学)・RCCM(地質))
・内容:建設コンサルタントの役割、創研ジオラボの挑戦と探求の場、先輩社員の活躍、質疑応答など
※詳細なプログラムや会場案内につきましては、本文最後に掲載している「案内パンフレット」をご確認ください。
■ 一般的な建設コンサルタントとの違い――「創研ジオラボ」3つの特長
① 【実務×学術研究】現場の「発見」を埋もれさせず、学会発表や論文執筆へ
実務現場で得られた貴重なデータを一過性の調査で終わらせず、日本地質学会や日本火山学会などでの発表や論文執筆へとつなげています。インフラ整備で社会に貢献しながら、「エンジニア兼研究者」として探求心を追求できます。
② 【現場踏査×最先端DX】職人技の「技術継承」と次世代テクノロジーの融合
熟練の知見が必要な「地表地質踏査」の技術を継承しながら、AI搭載地下流水音測定装置、ドローン写真測量や露頭の3次元高精度デジタル化「3DGS(ガウシアン・スプラッティング)」などの最新DX技術を実践導入。伝統的な観察眼と最新デジタルの融合に挑戦しています。
③ 【技術×地域貢献】地質の魅力を社会へ還元「創研ジオラボカード」
専門技術を社内だけに閉じさせるのではなく、本物の岩石チップを添えたトレーディング風カードの企画・発行などを実施。子どもたちや地域社会へ地質の魅力を伝えるユニークな広報・教育活動を展開しています。
■ 大学での研究心や学び(地質・資源工学)がそのまま強みになる環境
岩石鑑定や地質構造の解釈といった専門知識は、見えない地盤のリスクを見抜く「予知・予測の力」として現場で直接活かされます。当社が大切にしているのは「地球科学に対する熱意と探求心」。大学で培った研究プロセスや科学的アプローチを存分に発揮し、エンジニア兼研究者として大きく成長できる環境を用意しています。
■ 懇親会(アフター座談会)・インターンシップのご案内
・先輩社員と気軽に話せる懇親会(※希望者がいた場合に開催)
セミナー終了後に、先輩社員と直接話せる座談会を予定しています。「民間企業で研究を続けるコツ」や「大学院進学か就職か」といったリアルな悩みを、OB社員に直接質問・相談いただけます。参加ご希望の方は、セミナー当日のアンケートにてお申し込みください。
・会社見学・インターンシップ
実際の現場同行をはじめ、社内作業、DX技術の活用、創研ジオラボでの活動など、実務から研究活動まで幅広く体験できるインターンシップ・会社見学を随時受け付けています。
■ 探求心を持つ学生の皆様のご参加をお待ちしております
「社会に出てからも、地球への探求心や研究への情熱を燃やし続けたい」 「最先端テクノロジー(DX)の手で、地質学の新しい未来を自ら切り拓きたい」 創研コンサルタントは、そんな情熱を持ったみなさんに最適なフィールドを提供します。まずは11月6日のセミナーで、私たちの挑戦のリアルを確かめに来てください。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
【日本火山学会 2026年度秋季大会】ポスター発表および企業出展のご報告|創研ジオラボの研究成果と岩石展示の取り組み
2026年9月24日(木)〜26日(土)の3日間、山形大学(小白川キャンパス)にて開催された「2026年度日本火山学会秋季大会」において、株式会社創研コンサルタント・創研ジオラボ(Sohken Geology Lab.)がポスター発表(共同発表)および企業出展を実施いたしました。
当日は多くの研究者、技術者、学生の皆様にブースへお立ち寄りいただき、誠にありがとうございました。
本記事では大会での取り組みのほか、当ラボが推進するデジタル技術やDXへの取り組み、そして「実務・研究・デジタル化を融合させる当社の環境」についてご紹介いたします。
■ 出展・発表概要
・大会名:2026年度 日本火山学会 秋季大会
・開催期間:2026年9月24日(木)〜26日(土)※出展は24日〜25日
・会場:山形大学 小白川キャンパス 基盤教育2号館
・参加形態:企業出展ブース(展示・ノベルティ配布)、ポスター発表(共同発表)
■ ポスター発表
ポスターセッションにおきましては、北海道教育大学および山形大学との共同研究として、以下の演題にて研究成果の発表を行いました。
・演題:P1-09『岩手県北上市に分布する中部中新統「稲瀬火山岩類」のバッチ溶融モデルによるマグマ起源物質の検討』
・発表者:相澤正隆(北海道教育大学札幌校)、井村匠(山形大学理学部)、安井光大(株式会社創研コンサルタント / 八峰白神ジオパークガイドの会)
本研究では、地球化学的データに基づくマグマ生成プロセスや起源物質の解明を試みました。火山岩の成り立ちを解き明かす取り組みは、風化度の評価や斜面崩壊リスクの特定など、実務的な地盤調査や防災対策において、客観的なデータに基づく信頼性の高い判断を支える大切な土台となっています。
■ 企業出展ブースにおける実物展示と技術交流
会場ブースでは、当ラボオリジナルのノベルティ「創研ジオラボカード」の配布と、実物岩石試料の展示を行いました。今回は「マンチャナイト」「素波里安山岩」「寒風山ステージⅢ溶岩」の岩石チップを添えた限定カードを用意し、大変多くの反響をいただき準備分がほぼ終了いたしました(※カード表面のQRコードから解説ページをご覧いただけます)。
また、ボーリングコア試料や岩石標本を交えたディスカッションを通じ、専門家や学生の皆様と有意義な意見交換を行うことができました。
■ 【HP公開中】フィールドワーク×デジタル技術(3D計測・DX)の推進
当ラボでは、現場での地表踏査(フィールドワーク)を基本としつつ、業務の効率化や品質向上に向けたDX(デジタルトランスフォーメーション)やAIツール等の活用を進めており、その取り組み事例を当HP上にて公開しております。
スマホをセンチメートル級の測量機にする小型受信デバイス「LRTK Phone」やネットワークRTK対応型UAV(ドローン)により撮影したデータを基に、3DGS(ガウシアン・スプラッティング)や点群データを組み合わせた3次元モデルを作成。崩落リスクのある急崖など近接が困難な場所でも安全にデータを取得し、画面上での定量的な寸法計測や、露頭のデジタル保存・バーチャル教材としての活用に取り組んでいます。また、日常業務や解析プロセスへのデジタルツールの導入を進め、より高度で効率的な地質調査を目指しています。
実際の3DGSの解析結果につきましては、創研ジオラボカード「No.1 素波里安山岩」および「No.2 寒風山ステージⅢ溶岩」のページからご確認いただけます。
※ 3DGSはスマートフォンで表示できないため、PCでご確認ください。
■ 「実務」「研究」「DX推進」を同時に叶える拠点――創研ジオラボの挑戦
一般的な建設コンサルタント業務では、日常の調査やマニュアル的な業務に追われ、学術的な探求や新たな技術手法の検証に時間を割くことが難しいケースも少なくありません。
しかし創研コンサルタントでは、地質研究・技術開発の専用拠点「創研ジオラボ」を社内に整備しています。
これにより、インフラ整備や防災対策といった実務現場で社会に貢献しながら、学術的な研究を深め、最新のデジタル技術やDXの現場実践にも主体的にチャレンジできる環境が整っています。
「泥臭いフィールドワークの知見」×「学術的な探求心」×「デジタル技術・DXの活用」を掛け合わせ、地質分野の新たな可能性を切り拓けることこそが、当ラボ最大の強みであり面白さです。
■ 最新技術と探求心で未来を創る仲間を募集しています(採用情報)
創研コンサルタントでは、現在2027年度・2028年度新卒採用および経験者採用を実施しております。
「地質学や防災に関心があり、民間企業でも研究や発表を続けたい」
「建設・地質分野において、実地踏査とデジタル技術(3D・DX等)の融合に挑戦したい」
「実務をこなすだけでなく、新しい技術や知見を生み出すエンジニア・研究者として成長したい」
このような意欲をお持ちの方にとって、当社にはその情熱を存分に発揮できるフィールドがあります。 地盤調査・解析の業務依頼はもちろん、共同研究を含め会社見学、インターンシップ、採用に関するご相談も随時受け付けております。皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。
【日本地質学会第133年学術大会】ポスター発表および企業出展のご報告|創研ジオラボの最新研究と岩石展示の取り組み
2026年9月15日、金沢大学で開催された「日本地質学会第133年学術大会(2026年金沢)」にて、株式会社創研コンサルタント・創研ジオラボ(Sohken Geology Lab.)がポスター発表および企業出展を実施いたしました。
当日は多くの研究者・技術者・学生の皆様にブースへお立ち寄りいただき、誠にありがとうございました。本記事では、当日の発表内容や出展の様子、ならびに当ラボが推進する最新の取り組みについてご報告いたします。
■ 出展・発表概要
・大会名:日本地質学会 第133年学術大会(金沢)
・開催日:2026年9月15日(火)
・会場:金沢大学 自然科学本館
・参加形態:企業出展ブース(展示・ノベルティ配布)、ポスター発表
・参加者:浅川、安井、畠山、今井 (株式会社創研コンサルタント・創研ジオラボ)
■ ポスター発表:初生マグマ分離深度の検討
『カンラン石+普通輝石逆分別法による初生マグマ分離深度の検討 ー東北日本弧火山フロント、秋田駒ケ岳火山の片倉沢溶岩を例にー』の演題にて研究成果を発表いたしました。地質調査で取得したボーリングコア試料を用い、片倉沢溶岩の初生マグマ分離深度が約1.0GPa(地下約30km)であることを算出しました。
一見遠回りに思える基礎的な地質学的研究ですが、ここで培った知見は、複雑な地盤条件におけるリスク評価や確実なインフラ安全設計へつながる大切な第一歩となります。
民間建設コンサルタントとして学術的なアプローチを取り入れる当社の姿勢に対し、会場でも多くの関心をいただきました。
■ 企業出展ブースの様子と反響
事前にお知らせしておりましたトレーディング風カード「創研ジオラボカード(No.1〜No.4)」の展示・配布を行いました。特に、貴重な岩石チップを添えた「No.2 寒風山ステージⅢ溶岩」のカードは大変ご好評をいただき、準備分の多くを配布いたしました。
また、ブースでは「素波里安山岩」や「マンチャナイト」、「片倉沢溶岩のボーリングコア試料」などの実物を展示し、来場者の皆様に直接手に取って観察していただきました。「実物があることで展示に具体性が増す」といった嬉しいお言葉や、学生や研究者の皆様から民間企業としての当社の研究環境について好意的なご意見を多数頂戴いたしました。
■ フィールドワークと最新デジタル技術の融合
創研ジオラボでは、現地の地道な実地踏査(フィールドワーク)を基本としつつ、最新のデジタル技術を調査手法に導入しています。
秋田県八峰町の泊海岸に分布する「素波里安山岩(枕状溶岩・偽枕状溶岩)」の露頭調査においては、スマートフォン型高精度GNSS機器(LRTK Phone)やRTK対応UAV(ドローン)を活用し、「点群データ」と「3DGS(ガウシアン・スプラッティング)」を組み合わせた3次元モデルを作成しております。
結果につきましては、創研ジオラボカード「No.1 素波里安山岩」のページからご確認いただけます。
これにより、近接困難箇所の安全な調査や定量的な計測(寸法や傾斜角の把握など)が可能となり、今後の防災対策や地学教育への応用が期待されております。
■ 今後の展望とご相談案内
今回の学会出展を通じ、学術コミュニティや関係者の皆様と有意義な意見交換を行うことができました。今後も、地質学の基礎研究で得られた知見と最新技術を活かし、地域の安心・安全に貢献する地盤調査・解析技術の向上に努めてまいります。
地質調査や地盤リスク評価、UAV・3DGSを用いた3次元地形計測、共同研究を含む産学連携に関するご相談などがございましたら、お気軽に当ラボまでお問い合わせください。
地下水流水音調査結果のご報告(無流水渓流における地下水挙動の把握)
先月(8月中)に実施した、無流水渓流における地下水流水音調査の結果を整理しましたのでご報告いたします。
本調査は、渓床に流水が観察されない渓流において、地下水の挙動を把握することを目的として実施したものです。
調査日:2026年8月
参加者:浅川、畠山、今井、佐藤 (株式会社創研コンサルタント・創研ジオラボ)
使用機器:地下水流水音測定装置(株式会社 拓和)
【調査内容と結果】
渓床に流水が観察されない現場で、地下流水音測定装置を用いたところ、2~3m幅の渓床部において地下水流水音を捉えることが出来ました。
大きな音ではないものの、定期的に「ポコッポコッ」という地下水が流れることによる曝気音(ばっきおん)を確認しています。生データ(音声ファイル)を添付いたしますので、実際の様子をぜひご確認ください。
※大変小さい音ですので、ボリュームを上げてイヤホン等でお聞きいただくことを推奨いたします。
一方、周辺の斜面においてはほとんど地下流水音は確認できませんでした。
本現場では渓床部において地下水が数m程度の幅を持って一様に流れているのではなく、比較的細い「水ミチ」として地下を流れている状況であることが推察されます。
まだまだ地下水の動きについては不明な点が多く残されていますが、地下水挙動の把握は、斜面崩壊などの発生メカニズムを考えるうえでも非常に重要なテーマです。
今回は大変興味深い結果を得ることができましたので、創研ジオラボでは今後も引き続きデータを蓄積し、研究を進めてまいります。
無流水渓流現場
地下流水音測定状況
イベント情報:2026.09.10
【続報】日本地質学会第133年学術大会 企業出展および「創研ジオラボカード」準備完了のお知らせ
日本地質学会第133年学術大会(2026年金沢)におにおける企業出展につきまして、続報をお知らせいたします。
※都合により、当ラボの企業出展は9月15日の1日のみとなります。
展示ブースにて配布予定となっておりました「創研ジオラボカード」の準備が完了いたしました。
当日は数量限定にて、「No.2 寒風山ステージⅢ溶岩」のジオラボカードに実際の貴重な岩石チップを添えて配布する予定です。
また、ブースでは2027年度・2028年度新卒採用および経験者採用に関するご質問やご相談も承ります。ご興味のある方は、ぜひお気軽にブース係員までお声がけください。
なお、同大会内では以下の内容でポスター発表も予定しております。
発表題:カンラン石+普通輝石逆分別法による初生マグマ分離深度の検討 ー東北日本弧火山フロント、秋田駒ケ岳火山の片倉沢溶岩を例にー
あわせて、「2026年度学生のための地質系業界説明会」につきましても、HP枠のみとなりますが参加しております。
当日、皆様に楽しんでいただけるよう展示岩石の準備も終えておりますので、どうぞご期待ください。
活動情報:2026.09.10
秋田地盤研究会第90回研究集会に参加
2026年9月10日にMicrosoft Teamsによるオンライン形式で開催された、秋田地盤研究会第90回研究集会に参加しました。
本集会では、2つの非常に興味深い話題提供がありました。
秋田ボーリング株式会社の原田氏による発表「秋田県の新第三紀堆積岩の分布」では、基盤の岩盤(西水口層の泥岩・シルト岩)がほぼ水平であっても、数十メートルの範囲内の各ボーリング地点において風化層の厚さが極端に異なる事例の紹介がありました。
このような風化の違いが一体何に起因するのかについては、今後の創研ジオラボの1テーマとして、考えておきます。
また、寒地土木研究所の御厩敷(おんまやしき)氏による「北海道における道路のり面凍上対策に関する取り組み」の発表を通じて、凍上作用による外力(作用力)が非常に大きいことをあらためて実感しました。
開催日:2026年9月10日(木)
開催場所:オンライン(Microsoft TeamsでのWEB講習会形式)
参加者:浅川、児玉、畠山、今井、佐藤 (株式会社創研コンサルタント・ジオラボ)
活動情報:2026.09.08
【続報】点群×3DGSを活用した地質露頭の高精度デジタル化について
先日、2026年9月3日に秋田県山本郡八峰町の泊海岸などで実施した地質調査の続報をお届けいたします。
前回ご報告いたしました「LRTK Phone」を用いた露頭の3次元デジタル化の試みにつきまして、「点群データ」と最新の「3DGS(ガウシアン・スプラッティング)」を組み合わせた処理が完了いたしました。
対象とした枕状溶岩および偽枕状溶岩の複雑な立体構造を比較的はっきりと捉え、高精度に電子化することに成功いたしました。
【点群と3DGSの比較】
今回の取り組みでは、取得データを「点群のみ」で表現したものと、「3DGS」で処理した画像を比較・検証しております。
点群データのみでは大まかな形状把握に留まりますが、3DGS処理を施すことで岩石表面の質感や立体感が大きく向上し、より現実に近い感覚で露頭を観察できるようになります。
▼ 【比較画像】左:点群データのみ / 右:点群×3DGS処理
枕状溶岩(点群のみ)
枕状溶岩(点群×3DGS)
偽枕状溶岩(点群のみ)
偽枕状溶岩(点群×3DGS)
【点群×3DGSによる露頭電子化のメリット】 本技術の導入により、地質調査や保全において以下のような多様な活用が期待できます。
貴重な露頭のデジタル保存と新旧対比
風化・浸食による自然の作用や、土木工事等の人的要因によって失われる可能性のある貴重な露頭を、三次元データとして記録・保存できます。定期的なデータ取得による経年変化の確認や新旧対比にも極めて有効です。
点群データを活かした定量的な計測・解析
視覚的なリアリティだけでなく、正確な点群データ(XYZ座標)を保持しているため、PC画面上で露頭のサイズ、高さ、任意の2点間の距離や角度などの計測が可能です。
近接困難な箇所での安全な調査
崩落リスクのある急崖など、直接近づくことが困難な場所の露頭であっても、安全な場所からデータを取得し、詳細な観察・解析を行うことができます。
地学教育への利活用
現場の露頭をそのままPCやタブレット上で立体的に動かしながら観察できるため、バーチャルフィールドワークなどの地学教育における直感的な学習教材としても大きな可能性を秘めています。
なお、本件の解析結果につきましては、創研ジオラボカード「No.1 素波里安山岩」および「No.2 寒風山ステージⅢ溶岩」のページからご確認いただけます。ぜひ実際にご覧ください。
創研ジオラボでは、今後も「地道なフィールドワーク」×「最新デジタル技術の活用」を進めていきます。
おしらせ:2026.09.06
「創研ジオラボカード」(No.1~No.4)が完成しました!
弊社ジオラボでは、皆さまに地質学に興味を持って、親しみ・楽しんでいただくこと、そして地質の持つ奥深い魅力を多くの方に知っていただきたいという思いから、「創研ジオラボカード」を新たに作成いたしました。
今回完成したのは、以下のNo.1からNo.4までの4種類です。
「こんな岩石が近くに分布しているんだ!」と興味を持っていただけるよう、専門的で少々マニアックな情報までぎゅっと詰め込んだこだわりのトレーディング風カードになっております。
カード表面のQRコードを読み取ると、当HP内の各岩石のジオラボカードページへアクセスできます。
各専用ページには引用文献や詳細な位置情報などが掲載されており、今後も最新情報を盛り込んで随時更新していく予定です。
また、「創研ジオラボカード」は今後もNo.5以降を随時発行していく予定です。
本カードは、学会等での企業出展や各種イベントにて配布いたします。
HPには掲載されていないバージョンのカードもありますので、 ご興味のある方は、ぜひ当HPのイベント情報を確認のうえ、創研ジオラボブースへお立ち寄りください。
※ 9月は以下の学会時の企業出展で「創研ジオラボカード」を配布します。
・2026年9月15日:日本地質学会第133年学術大会(2026年金沢)
・2026年9月24日~25日:日本火山学会秋季大会(2026年山形)
活動情報:2026.09.03
創研ジオラボの地質調査
2026年9月3日に秋田県山本郡八峰町の泊海岸などにて、地質調査を実施しました。
調査日:2026年9月3日(木) 調査場所:秋田県山本郡八峰町
参加者:浅川敬公(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 代表)、安井光大(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 主任研究員)、今井 遼(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 研究員)
【調査内容】
今回は、泊海岸における素波里安山岩露頭の観察を行いました。
また新たな試みとして、枕状溶岩と偽枕状溶岩の露頭を3次元的にデジタル化できないかというチャレンジも行っています。
片手で簡単に撮影できる「LRTK Phone」を用いて露頭を撮影し、同機器で枕状溶岩や偽枕状溶岩の内部構造をどの程度立体的にはっきりと捉えることができるかに着目しています。 現在、点群 × GS(ガウシアンスプラッティング)処理を実施中であり、こちらの結果につきましては後ほど改めてご報告いたします。
その他にも、マンチャナイトと青灰色砂岩からなるペペライトの露頭を観察しました。堆積環境にもよりますが、この「青灰色砂岩」から微化石が発見されないかと淡い期待を寄せております。
マンチャナイトの露頭
ぺぺライト(マンチャナイト&青灰色砂岩)
イベント情報:2026.07.24 (2026.09.02更新)
2026年度学生のための地質系業界説明会 HP掲載および企業出展のお知らせ
日本地質学会第133年学術大会(2026年金沢)におきまして、「学生のための地質系業界説明会」のHP掲載に加え、会場での企業出展が決定いたしました。
※都合により、企業出展は9月15日の1日のみとなります。
展示ブースでは、当ラボの概要や研究テーマの紹介をはじめ、「素波里安山岩」に関する最新研究の解説パネルや実物の岩石試料を展示いたします。ご来場いただいた方には、貴重な「岩石チップ」や関連する「創研ジオラボカード」の配布も予定しております。
また、2027年度・2028年度新卒採用および経験者採用に関するご質問やご相談も承ります。ぜひお気軽にブース係員までお声がけください。
なお、同大会内では以下の内容でポスター発表も予定しております。
発表題:カンラン石+普通輝石逆分別法による初生マグマ分離深度の検討 ー東北日本弧火山フロント、秋田駒ケ岳火山の片倉沢溶岩を例にー
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
イベント情報:2026.09.01
2026年度日本火山学会秋季大会企業出展・ポスター発表のお知らせ
弊社ジオラボは、山形大学で開催される「2026年度日本火山学会秋季大会」に企業出展いたします。
会場ブースでは、当ラボの概要紹介をはじめ、「素波里安山岩」等に関する最新研究のパネル展示や、実物の岩石試料をご覧いただけます。
また、ご来場いただいた皆様へ、貴重な「岩石チップ」や関連する「創研ジオラボカード」の配布を予定しております。
あわせて、2027年度・2028年度新卒採用および経験者採用に関するご質問・ご相談も承っております。
さらに、本大会のポスターセッションにおきまして研究発表(共同発表)を行います。ぜひ併せてご覧ください 。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
開 催 日:2026年9月24日(木) 〜 2026年9月26日(土)
出展日時:9月24日(木) 13:00 〜 9月25日(金) 15:00(予定)
会 場:山形大学 小白川キャンパス基盤教育2号館
● 出展内容:
・ジオラボの概要紹介
・「素波里安山岩」等に関する最新研究の紹介
・実物の岩石試料展示
● 配布物:岩石チップ、創研ジオラボカード
● 採用情報:2028年度新卒採用・経験者採用のご案内
● ポスター発表情報:
・演題:P1-09 岩手県北上市に分布する中部中新統「稲瀬火山岩類」のバッチ溶融モデルによるマグマ起源物質の検討
・発表者:相澤正隆(北海道教育大学札幌校)、井村匠(山形大学理学部)、安井光大((株)創研コンサルタント、八峰白神ジオパークガイドの会
活動情報:2026.08.26
八峰白神ジオパークガイドの会による研鑽会
2026年8月26日に八峰白神ジオパークガイドの会による泊海岸の素波里安山岩に関する研鑽会が行われ、安井光大 (創研ジオラボ 主任研究員) が講師として参加しました。
活動情報:2026.08.18
秋田地学教育学会 2026年度夏季研修会「湯沢・雄勝の地学」に参画
2026年8月18日に秋田県湯沢・雄勝地域にて開催された秋田地学教育学会主催の夏季研修会に参加しました。
本研修では、白亜紀の神室山マイロナイトの転石観察をはじめ、歴史ある院内銀山、現在も活動的な川原毛地獄や小安峡などの地質遺産を巡り、大地のロマンを体感しました。また、地形の違いが災害リスクに与える影響や活断層の研究など、地域の安全な暮らしや地盤解析技術を支える地質学の最新知見について学びを深めました。
創研ジオラボは、これからも地域の大地の魅力を発信し、地学教育の普及と次世代の地質技術者育成に貢献してまいります。
開催日:2026年8月18日(火)
研修場所:秋田県湯沢市・雄勝地域(湯沢市街地、麓沢、院内、川原毛地獄、小安峡他)
参加者:安井光大(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 主任研究員)、浅川 敬公 (株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 代表)
イベント情報:2026.07.24
2026年度学生のための地質系業界説明会 紹介資料HP掲載
日本地質学会第133年学術大会(2026年金沢)「学生のための地質系業界説明会」にHP掲載枠で参加します。
来年度からは、対面形式(対面説明会)で参加予定です。
なお、日本地質学会第133年学術大会ではポスター発表も予定しております。
発表題:カンラン石+普通輝石逆分別法による初生マグマ分離深度の検討 ー東北日本弧火山フロント、秋田駒ケ岳火山の片倉沢溶岩を例にー
活動情報:2026.07.15
学会誌掲載 岩石鉱物科学, 2026, 55 巻, 1 号
2026年7月15日(水)、電子ジャーナル岩石鉱物科学に弊社ジオラボ主任研究員・安井他の下記論文が掲載されました。弊社ジオラボ代表・浅川、研究員畠山が共著者となっております。
論文題:瑞山カルデラ形成期~ポストカルデラ期のマグマプロセスー岩手県奥州市,瑞山-国見山地域における上部中新統~鮮新統の火山層序および岩石学ー
著者(所属):安井 光大(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ主任研究員), 相澤 正隆(北海道教育大学札幌校), 井村 匠(山形大学理学部), 久枝 栄二(新青山株式会社), 畠山 富昌(株式会社創研コンサルタント・研究員), 浅川 敬公(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ代表).
掲載誌名・年・巻・号・ID:岩石鉱物科学・2026・55巻・1号・251219
活動情報:2026.07.03~07.07
北海道教育大学との合同地質調査(卒論指導)
2026年7月3日~7日に青森県夏泊半島で北海道教育大学との合同地質調査を実施しました。
弊社ジオラボ主任研究員・安井が参加し、調査と同時に学生への調査指導も行いました。
調査場所:青森県夏泊半島
参加者:安井光大 (株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 主任研究員)
活動情報:2026.05.27
創研ジオラボの地形調査
2026年5月27日に男鹿半島の鬼の俵転がしにてUAVを用いた地形調査を実施しました。
開催日:2026年5月27日(水)
調査場所:秋田県男鹿市
参加者:今井 遼 (株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 研究員)、澤藤凌太 (株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 研究員)、佐藤 翔 (株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 研究員)
活動情報:2026.05.26
日本地球惑星科学連合大会 発表
2026年5月26日に「日本地球惑星科学連合大会(千葉幕張メッセ)」で、弊社ジオラボ主任研究員・安井が下記の発表を行いました。
発表会名:日本地球惑星科学連合大会
開催日時:2026年5月26日(火)
開催場所:千葉幕張メッセ
~口頭発表~
演者(所属):高橋杏(北海道教育大学札幌校)・相澤正隆(北海道教育大学札幌校)・安井光大(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 主任研究員)・井村匠(山形大学理学部)・出村響(北海道教育大学札幌校)
発表題:秋田県八峰町、上部中新統~鮮新統の素波里安山岩にみられる枕状溶岩と偽枕状溶岩
活動情報:2026.05.17
北海道教育大学、弘前大学との合同地質調査(学生への調査指導)
2026年5月16日~17日に男鹿市寒風山にて北海道教育大学、弘前大学との合同地質調査を実施しました。弊社ジオラボ主任研究員・安井が参加し、調査と同時に学生への調査指導も行いました。
開催日:2026年5月16日(土) ~17日(日)
調査場所:秋田県男鹿市寒風山
参加者:安井光大(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 主任研究員)
イベント情報:2026.04.25
秋田県立博物館 企画展「秋田の大地と成り立ち」 出展
2026年4月25日から2026年6月28まで秋田県立博物館で開催されます企画展「秋田の大地と成り立ち」へ、弊社ジオラボ主任研究員安井が八峰白神ジオパークを代表して下記の成果を出展します。
岩石・ポスター出展
出展物:秋田県八峰町、泊海岸の上部中新統~鮮新統「素波里安山岩」にみられる枕状溶岩と偽枕状溶岩の岩石記載と粘性
花崗閃緑岩、マイロナイト化した花崗閃緑岩、マンチャナイト、白色岩脈、赤色岩脈、素波里安山岩、黒鉱文鎮
活動情報:2026.03.04
創研ジオラボの地質調査
2026年3月4日に男鹿半島の鬼の俵転がしにて地質調査を実施しました。
開催日:2026年3月4日(水)
調査場所:秋田県男鹿市
参加者:浅川敬公(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 代表)、安井光大(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 主任研究員)、畠山富昌(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 研究員)、今井 遼(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 研究員)
イベント情報:2025.12.03
あきた産学官フォーラム2025 出展
2025年12月4日(木) に秋田大学手形キャンパスで開催されます「あきた産学官連携フォーラム2025」へ、弊社ジオラボが大学等との下記の共同研究成果を出展します。
ポスター出展
出展物:秋田県八峰町、泊海岸の上部中新統~鮮新統「素波里安山岩」にみられる枕状溶岩と偽枕状溶岩の岩石記載と粘性
研究プロジェクト:2025.12.03
現在進行中の主な研究プロジェクト
1.東北地方の火山岩類に関して
・岩手県奥州市、瑞山カルデラの地質学的・岩石学的研究
・秋田県八峰町、泊海岸の上部中新統~鮮新統「素波里安山岩」にみられる
枕状溶岩と偽枕状溶岩の地質学的産状と岩石学的成因
・秋田駒ケ岳の片倉沢溶岩に関する地質学的・岩石学的研究
・岩手県北上市、中部中新統「稲瀬火山岩類」のバッチ溶融モデル
・秋田県八峰町、藤倉川層の地質層序と地球化学的特徴
2.沖積層に関して
・沖積粘性土層における強度のバラツキの原因について
3.地学教育に関して
・中等教育における「結晶分化作用」の問題点について
活動情報:2025.11.27
秋田地盤研究会第87回研究集会 発表
2025年11月27日に「秋田地盤研究会第87回研究集会」で、弊社ジオラボ研究員・畠山が下記の発表を行いました。
発表会名:秋田地盤研究会 第87回研究集会
開催日時:2025年11月27日(木) 14:30~16:50
開催場所:オンラインWEB講習会形式
~口頭発表~
発表者:畠山富昌(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 研究員)
発表題:低地の地形種と地盤リスク
活動情報:2025.10.20
北海道教育大学との合同地質調査
2025年10月17日~20日に下北半島むつ市に北海道教育大学との合同地質調査を実施しました。弊社ジオラボ主任研究員・安井が参加し、調査と同時に学生への調査指導も行いました。
開催日:2025年10月17日(金) ~20日(月)
調査場所:青森県下北半島むつ市
参加者:安井光大(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ 主任研究員)
活動情報:2025.10.09
学会誌掲載 岩石鉱物科学, 2025, 54 巻, 1 号
2025年10月9日(木)、電子ジャーナル岩石鉱物科学に弊社ジオラボ主任研究員・安井他の下記論文が掲載されました。弊社ジオラボ代表・浅川が共著者となっております。
論文題:東北日本弧火山フロント,福島市南西部に分布する鮮新統~更新統「笹森山火山岩類」の地質学的・岩石学的研究
著者(所属):安井 光大(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ主任研究員), 相澤 正隆(北海道教育大学札幌校), 井村 匠(山形大学理学部), 山田 哲也(経済産業省), 浅川 敬公(株式会社創研コンサルタント・ジオラボ代表)
掲載誌名・年・巻・号・ID:岩石鉱物科学・2025・54巻・1号・250714