Publication List (with comments in Japanese)

  • Yukihisa Imamura

"Construction of the Temperley-Lieb algebra from bond algebra: From the transverse-field Ising to the XXZ" (arXiv:2203.14545)

しばらくbond algebraの研究をしていたのだが、より高級な可積分性(いわゆるBethe仮設で解けるタイプのもの)に適用することを目指して書いた論文。bond algebraの肝は生成子の組みの代数構造であるのだが、その生成子たちの組み合わせでXXZなどの可積分模型を「表現」することを考えた。そもそもTemperley-Lieb代数とそれをもつHamiltonianの形が「一般化された」bond algebraのように見えていたことから思いついた。私の一連のツイートでの解説も合わせてどうぞ。

  • T. Ogura, Y. Imamura, T. Kameyama, K. Minami, and M. Sato

"Geometric Criterion for Solvability of Lattice Spin Systems" (arXiv:2003.13264)

後輩がM1の時に私の研究室内発表を聞いて 興味を持ってくれたので始めた研究。最初は2人で議論していたんですが途中から指導教員に入ってもらって、さらに学会で名古屋のグループに興味を持ってもらったので共同研究に発展しました。内容は、簡潔に言えば「種々のKitaev模型を代数的、幾何的に一般化する系統的方法」についての研究です。数学のグラフ理論との関係を見出して保存量についても考察しました。この前後で似たようなアプローチの論文が量子情報の方から出たりしていて、分野横断的に今後盛り上がればいいなと思いました。

  • Y. Imamura and H. Katsura

in prep.


  • Y. Imamura, K. Totsuka, and T. H. Hansson

"From coupled-wire construction of quantum Hall states to wave functions and hydrodynamics" Phys. Rev. B 100, 125148 (arxiv:1904.10404)

前回の論文で論理の甘いところを詰めようと思うと、有効作用としてChern-Simonsを導出するのが自然なので、その方向性で考えてたどり着いた論文。2年ほど他のテーマに浮気したり、あまり体調が良く無かったので時間がかかった。2019年1月から3月までYITPに客員教授としてHanssonさんが来所されていて、研究内容に興味を持っていただいたことから共同研究になった。場の理論の最後の一手の部分に貢献していただきようやく論文という形になった。CWCが何故上手くいっているかの本質が場の理論の観点から説明できていると思う。HEPの方々にも是非使って欲しい。

  • Yukihisa Imamura and Keisuke Totsuka

"Bulk effective theory in coupled wire construction from generalized Wilson line"

(arxiv:1605.09235)

M1の5月に戸塚さんにCWCの論文を紹介されて、何か仕事をしようとしたもの。最初は相互作用系としてのエンタングルメント構造を考えていたが、それ以前にChern-Simonsゲージ理論すら導出されていないことに気づいて何とかひねり出した。ゲージ場の存在を変換不変な非局所演算子の導入可能性に置き換えたのは個人的には好きだが、論理の甘いところもあり未出版。