よくある質問

Q1:ドナーベクターのバックボーン配列がノックインの時に残るか?

A1:残ります.

Q2:挿入されるベクターの向きには,方向性の偏りはあるか?

A2:順方向,逆方向,の両方が同程度で起こるケースが観察されています(Sawatsubashi et al. 2018, Fig. 3).

Q3:切断面にin/delは生じるか?

A3:生じます.しかし,81断片を調べた結果では75%程度の断片ではin/delは生じていませんでした.

詳細はSawatsubashi et al. 2018のSupplemantal Table2,3をごらんください.

Q4:ドナーベクターをあらかじめリニアにしておくとどうなるか?

A4:NHEJ修復依存的ノックインのためには,ドナーベクターが細胞の中で切断される必要があります(Cristea et al. 2013, Sawatsubashi et al. 2018 Supplementary Fig. S1).

Q5:ドナーベクターの耐性遺伝子発現カセットを利用してポジティブ選抜をかけるが,ポジティブ選抜をしないでノックイン細胞を単離する方法はあるか?

A5:現在のところは対象にしていません.限界希釈などを利用すれば可能かもしれません.

Q6:複数の遺伝子座に,異なるドナーをノックインできるか?

A6:現在トライ中です(2018.1.5).同じ遺伝子座に異なる複数のカセットの導入には成功しています(Sawatsubashi et al. 2018, Supplementary Fig.3).

Q7:マウスやラットの受精卵でVIKING法の適用が可能か?

A7:現在はトライできていません.個体でのNHEJ依存的なノックインは報告があるので,可能であると考えています(Suzuki et al. Nature 2016).

Q8:ドナーとして利用可能なベクターシリーズは?

A8:pUC, pcDNA3, pENTR, pBluescript II などが利用できます.

例えば,pENTR/D-TOPOに欲しいカセットを導入したものは,ノックインのドナーとして利用できます.

Q9:本方法でのノックイン細胞の作出の受託は可能か?

A9:共同研究ベース,もしくは商用での受託となります.詳しくは,shun-sawa2@tokushima-u.ac.jpへ,メールください.