ここ数年、ありがたい事に当ホームページも年々歳々着実にユーザー数が伸びています。芸能人のブログのように、一日何十万件、何百万件というような派手なアクセスとはまったく無縁ですが、真面目に太極拳に取り組んでいるみなさんが良く訪問してくれます。そもそもこのホームページを公開しました一大目的は、正しい太極拳感性と太極拳運動を知っていただき、みなさんの太極拳生活の向上にお役に立てる事にあります。そのように加藤修三先生は希望され、その太極拳技術を惜しむ事なく公開されたのです。北は北海道から南は沖縄まで様々な方たちが24時間訪問されます。都道府県によって当然ランクがあります。太極拳愛好者が多い地域、少ない地域、明らかにその遅れを実感する後進地域も存在します。もちろん名前はお出し出来ません。先進地域は発表しても差し支えないと思いますので発表致します。本日のユーザー数1位は神奈川県です。2位が大阪府、3位東京都、4位埼玉県、そして5位が千葉県でした。普段はやはり人口の圧倒的に多い東京都が1位連続の事が多いのですが、2位は大阪府と神奈川県で抜きつ抜かれつと言った状況です。大阪府も神奈川県も非常に太極拳の感性が高いみなさんが多い事を実感します。これに続くのが、北海道、埼玉県、千葉県、愛知県、福岡県などです。世界各国からの訪問者も増えています。アメリカ・カナダ・オーストラリア・ロシア・中国・香港・シンガポール・タイ・インド、ヨーロッパではイギリス・フランス・ドイツ・スペイン・イタリア等々です。いずれ英語での対応の必要性を感じています。一部は加藤修三先生がお元気な頃に信頼できる生徒さんが翻訳してくださたった原稿があります。日々の日常の煩雑さに追われ、そうこうしている内に加藤先生がお亡くなりになってしまい、残念ながら未だに『英語版』は公開出来ずにいます。私が英語が苦手なのも仕事が進まない要因の一つと言えます。また、プロの翻訳者にお願いするほど予算がないのも支障になっています。このホームページはそもそも営利を目的とせず、加藤修三門下身内のボランティアで運営されているからです。旧加藤修三門下のみなさんでご協力してくださると言う奇特な方がいらっしゃいましたら、ご連絡をお願いいたします。
さてさて、今日のタイトルの『1%』の『1%』について、少しお話をしたいと思います。最初の『1%』ですが、このホームページをご覧になって、本当に加藤修三先生の良さ、技術解説の深さをご理解いただける方の割合です。まず、1万人の方がご覧になられたとして、本当に理解し、内容に感銘していただける方の割合が1%として100人です。残りの9900人の方たちは、このホームページの様々な文章を見ても釈然としない筈です。心と言葉がつながらなければ前に進むことは出来ません。接点を感じないと言うか、共通の言語認識が無いのです。それは、良いとか悪いとかの問題ではなく、加藤先生の投げかける言葉の内容・技術・動作等を受け止める素地が、それまでの人生の中で形成される環境が無かったと言う事です。太極拳以外のことについては、大いに素晴らしい感性・能力をお持ちの方達だと思います。残念ながら太極拳に関しては、見えない聞こえない感ずる事が出来ないのです。この感性は子供の頃に養われます。9900人の一般の方に対して、1%の100人のみなさんは、生まれもってその感性を備えていたか、又子供の頃に武術などを習っていたか、またはクラシックバレイなどを学んでいたとか、何かしらのセンサーを磨き身につけて来た人たちです。加藤先生の言葉がスッと心に沁みて来れば一番良いでしょうが、一般の皆さんにはそう簡単には行きません。それでも私たちが9900人の皆さんのお役に多少なりとも立てる事が出来れば何よりと思い、又何とか居ないよりは居た方が良かったと言う存在になりたいと願ってやみません。
『1%』のお話をしました。それは加藤先生の太極拳理論に対して非常に感性と理解力のある皆さんの事です。残りの更に『1%』のお話を続けたいと思います。10000人の『1%』が100人。その100人の『1%』はたった一人となります。と言う事は、100人の理解者の中でもおおよそその理論の通りに、正しい動作として再現出来る人の割合が1%という事です。実際にその動きを拝見して見ないと断言は出来ませんが、10000人に一人と言う割合がほぼ正しい評価だと思います。
そんな10000人に一人ではないかと私が思う方のお便りをご紹介したいと思います。加藤先生が入院されている時にいただきました。
「昨年末、「加藤修三太極拳DVD」を購入した者です。
HPをいろいろと検索していて、「加藤修三の太極拳ばなし」に当たりました。
加藤先生は初段受験に熟読した「太極拳実技テキスト」の執筆者の一人と知っていました。
この中の『連載・24式太極拳のはなし』を打ち出して読みましたが難解でした。
それではと、DVD「太極拳自由自在」を購入し、この中で説明されたことをメモしながら、
『連載・24式太極拳のはなし』をセットにして練習をしました。
5回くらい繰り返して、やっと、こういうことかと納得できるようになりました。
加藤理論の中核は「太極拳の歩法では、股関節の動きに大きな役割がある」ことと理解し、
加藤理論が好きになりました。加藤理論の神髄を完全には理解できているとは思っていま
せんが、重心の位置がどこにあるか、どのように移動しているか、注意深く把握しながら、
套路の練習を進めております。
すると、体の動きがノビノビとしてきました。また、思いきって動作しているようになりました。
稽古を続けていると、動作が前よりゆっくりになりましたが、キレが出てきたような感覚を得て、
これはすごいと思っています。
むやみやたらに練習するより、理論を伴って動作を繰り返すことが大切と気づきます。
特に、B+を意識するようになると、足の重なりがなくなり、動作からギコチナサが消えました。
「足、腰、手」「肩、肘、手」とスナップが効くような感覚が分ります。
腰の緊張を解いて、次の動作に移りますが、これが自然とスムーズに行くようになりました。
その他、書き切れません。
加藤先生は、豊富な指導体験によって、生徒の犯す誤りをよく知っておられるので、それを
指摘されながらの説明をされ、正面からと裏面からの説明を聴いているようで、印象が深く
記憶に残ります。
そんなことで、時々HPを開けておりますので、「タイチライフ」のことを知り、予約しました。
今指導していただいている先生は多分ご存じないと思い、2冊注文しています。
わが家は田舎ですので、2日遅れるそうで、29日に取りに行きます。
最後になりましたが、先生の早いご回復を心から祈っています。
超ご多忙のことと推察しております。返事は不要でございます。」
数年も前にいただいたお便りですが、今でも拝見すると嬉しく思います。
一年に四万人前後の皆さんにご利用いただいています。良くご理解され受け止めていただける方が400人。正しい動作として再現してくださるだろう方達が4人。一般の皆様が39600人。加藤先生がこの世を去られ寂しい限りではありますが、今後も少しでも皆様のお役に立てるように精進してまいりたいと思っております。