70.リュックをみつけて

皆さま、ごきげんよう。誰よりもぺいぺいの、ペイ子です。

8月上旬にして台風が西日本に上陸しているとか!

さながら熱帯ですね。

さて、そんな蒸し暑い先週火曜日の帰宅時、夕方のこと。

近所のスーパーで1週間分の食料を買い込み、ペイ子、停留所でバスを待っていました。

荷物はとても重いし、雨はポツポツ。ペイ子、傘を開きました。

ふと隣をみると、小学生の女の子がたっていました。なにやらたえず動いているのでそちらを見てみると。

どうやら傘を持たずにいるらしく。女の子さんはリュックから小さいタオルを取り出すと、肩やほっぺを、腕を、拭きます。

雨は弱く成るどころか、本降りになりそう。

ペイ子、女の子さんに近づき会釈をし、傘の右半分を貸してみました。

彼女は、突然のことで驚いたような申し訳なさそうな素直な表情でおじぎをしました。

そうすると今度は、女の子さんの左側を、黒い傘がナチュラルに覆っていました。

反対側にたつサラリーマン風の男性がさりげなく、傘の左半分を貸していたようです・・・オンラインゲームをしながら。

とっても自然ですね。

なんだか微妙な空気を味わいながら、遅れてきたバスに乗り込みました。

そしてペイ子、食料抱えてドッカリと1席を陣取りました。

混雑したそのバスの車内を、自分の祖母くらいの年齢とおぼしき女性が杖をついて歩いてきて、ペイ子の前に立ったのです。

でも、その方は何や背をむけています。

・・・ペイ子の持つ荷物が多いから、気を使われているのかな。その方に席を譲ってみました。

そしてバスは込んでいるから、1段高いステップに移動してみました。

すると。

あら。あのリュックは。

ペイ子の右前方に立つ人のリュックが目につきました。

何のことはない、コールマンというアウトドアショップのもので、よくある、黒地にちょっとピンクラインの入ったものです。

しかし、ペイ子にとっては何かのお告げのようでした。

前日夜、同じリュックをいつもしょっている人と、大ケンカをしたからです。

直接顔をみないで言い争いをし、言わなくてもよい、大きなことを言ってしまったのです。

とても心を消費して、その日は疲れていました。

傘を半分貸してみたり、席をゆずってみたり、今日は何という日なのだろうな・・・と思っていました。

でも、そのリュックを目に昨夜のことがなんとなく悔やまれました。

自分が今何にこだわっていたのか気づかされた気がしたのです。

もしかしたら、このリュックを見つけるために今日のペイ子の行動は導線がひかれていたのかな。

雨の日のバス停で「となりのトトロ」みたいに、不思議に気持の変化にきづきましたよ。

さて、どうやって仲直りしようかな。

ペイ子