隣家の敷地に少々我が家のツツジの枝が顔を出していたので剪定を始めた。今年大輪の朝顔の苗を植えたので、ツルを伸びやすくする為でもある。奥の小さな花壇には去年咲いていた日日草やサルビヤが自力で芽を出し、小さな花を付け始めている。今年も花苗を買って来なくてはと思っていたが、どうやらその必要は無いらしい。十年前に母が亡くなるまでは植物になど触れた事は全くなかったし、興味も無かった。母が亡くなる少し前に、花壇のことを心配していたのが気になって、供養のつもりで真似事の土いじりを始めてみた。今年は母の好きだったコスモスの種を直播きしたり、苗ポットでも20本ばかりの苗を育てている。
とりあえず「今はツツジの剪定を」と思い、敷地外にはみ出した枝を剪り始めた。以外と枝が複雑に絡み合い、思っていたより手間が掛かる。隣り合って何本か並ぶツツジの枝同士も窮屈そうだ。多少の空間も作ってあげねばと、次々に枝を落として行く。結構な量の枝が地面に溜まり始めた。ここが最後の仕上げと思い伸びた枝に左手を近付けた瞬間、左手薬指の先端に激痛が走った。
一瞬なにが起きたのか理解出来なかったが、指先を蜂に刺された時のような激しい痛みが走った。蜂は周りに飛んでいなかったが、兎に角、虫に刺されたのは確かなようだ。庭から家に入り毒を抜くべく指先を何度も絞った。その後、傷口を水でよく洗いながらスマホで蜂に刺された時の応急処置を調べた。その結果、
①まず刺された部分の毒を体外に出す。(危険なので口で吸ってはいけない。)
②傷口をよく洗う。
ここまでの処置は正解のようだ。
③傷口を冷やす。
急いで冷蔵庫から氷を出して傷口を冷やした。冷たい氷の感覚で、痛みが和らいで行く。
④応急処置の薬を塗る。患部に塗布する市販薬としては抗ヒスタミン剤やステロイド剤、タンニン酸水などが効果的で、抗ヒスタミン剤は大抵の虫刺されの薬に入っているとのこと。例えば『ムヒアルファ』等。
⑤病院で医師の治療を受ける。特にスズメ蜂は毒性が強いので必ず受診が必要。アシナガ蜂も2回目を刺されると、アレルギーショックを起こす可能性が高い。念のために病院で蜂毒アレルギーの抗体検査をして予防対策を取った方が良い。
痛みも和らいだので傷口にバンドエイドを巻いて、庭に戻った。先ほどのツツジの枝あたりを注意深く観察する。「これかっ!こんな所にこんな形で!」それは枝に隠れて目立たないように作られていたアシナガバチの巣であった。女王蜂と働き蜂が一匹づつ今も懸命に巣作りをしている。蜂は二匹しか見当たらない。そんな所に手を差し出せば蜂は驚いて、その針で外敵を刺すに決まっている。そう云えば数年前に、我が家の東側の沈丁花の枝の中に古い蜂の巣を見つけた事がある。結構な大きさの巣であったが、そんな事はすっかり忘れていた。「枝の中にも巣を作るんだ!それも7月に!」私の認識では、毎年5月になるとアシナガバチは我が家の軒下に巣を作り始める。5月は要注意の月だ。今年も2個の作りたての巣を撤去し蜂を駆除した。それですっかり安心していた。7月にツツジの枝の中に巣を作るとは、私の大きな認識不足であった。
蜂には気の毒だが、早速駆除に取り掛かる。私の蜂駆除の必須アイテム『蜂・アブ マグナムジェット』これは約10mも薬液を飛ばすことが出来る優れものだ。安全かつ確実に蜂に的中する。今までに失敗はない。巣作り中の2匹の蜂に狙いを定めて、引き金を強く引いた。3mくらい離れた所からの噴射であったが見事に命中し、蜂たちはツツジの葉の上に倒れた。
蜂に刺されてから今日で10日経ったが、傷口はまだ若干腫れている。近々病院に行くので、その時に蜂毒アレルギーの抗体検査をしてもらおう。今回は大事に至らなかったが、今後は要注意!要注意!みなさんも毒虫には、呉々もお気をつけください。
局長