40.ZAZENを体験

みなさま、ごきげんよう。誰よりもぺいぺいのペイ子でございます。

先日、ペイ子は座禅を体験してきました。らんぞうさん他事務局員のみなさん5人とです。

作法などは、らんぞうさんの『ZAZENのススメ』にある通りでした。

まったくの初心者が20分×2回無の境地に至るはずもなく、息を数え、気が付いたら右頬にあたる梅雨の風のぬるさを感じ、近くから遠くから聞こえる近所の子供の声に気付き、葉っぱの擦れた音に響くように組んだ脚のしびれを抱え、息を吐き吸い、何だか形にならないような考えや思いが頭に浮かんでは消え・・・相変わらず体の中を空気が出たり入ったりして「これが座禅なのね。」

体がしたいことを見守って心がついていけばいいくらいで終了しました。

ZAZENアプリの梵鐘の音がいい雰囲気でした。・・・合掌。

そして、6/19夜のこと。ペイ子、日曜の夜TVをみていましたら、NHKスペシャル「キラーストレス」でこの体験のことがメディテーションの一つとして紹介されていました。内容はこうです。

継続的な強いストレスで閾値うつ(うつに近い状態)またはうつになる人が多いことが社会問題であることは周知のこと。人間がストレスを感じると、脳の中の扁桃体が内臓にコチゾールというストレスホルモン物質を分泌させるそうです。このコチゾールが脳の中の海馬(記憶や感情を司る)を委縮させることが科学的に検証・判明しているそうです。

実際、例えば日常生活の中でうまくいかない過去があったら、未来にそのうまくいかないことがまた起こるのではないか・・・等よくない思考が循環して止まらなくなってしまう状態、これを「マインドワンダリング」と言うそうです。

情報があふれて常にあれこれ思考しがちな現代人はこの癖がごく自然に身についてしまいがち(生育環境や受継いだ気質もあるそうですが)、こうして扁桃体がコチゾールを過剰分泌し続けて海馬が委縮し、マインドワンダリングが止まらなくなることが悪循環になってしまう。この状態からを自分の意識を変えることで脱却するかもしれない方法が2つ紹介されていました。

ストレスを対処するひいては耐性を作る方法、そして疾患治療方法は認知行動や服薬など含め本当に様々あるようです。今回、宇宙飛行士のトレーニングの一環としてJAXAが、うつ病を発症して克服することができた日本のとある社会人男性の実体験が、またアメリカの心理学団体が企業・学校・刑務所にて実践研究している方法が、この番組では2つ紹介されていました。

「コーピング」と「マインドフルネス」です。

コーピングは

①自分の気分があがる行動をできるだけリストアップしておく。

②あるストレスを受けたら①のリストから選び実践する。

③②の行動の気晴らし度と達成感を点数化する。

④①~③を検証し続け、高得点が得られることを続ける。

ポイントは①の自分の気分が上がる行動をどれだけ数多くリストアップでしておけるかだそうです。質より量。

インタビューを受けた日本人男性は、「高得点」の気分の上がる行動として「樹木に触れ合うこと(文字通り触れていました)」を挙げていました。植物好きのペイ子は共感します。

また、番組のコメンテータとして出演したJAXA宇宙飛行士の古川さんは宇宙滞在中、「地球にいる家族との通信」、「地球をながめること」、「幼少時代からしていた野球」を実践していた映像を紹介していました。心のチャンネルを変える行動するのは自分だということがペイ子の印象に残りました。

このコーピングを繰り返した人間の脳内を科学的に検証した結果、扁桃体がストレスに反応しだすと、前頭葉がその活動にブレーキをかけるという習慣をつくることが分かっているそうです。この結果、マインドワンダリングが起きにくい状態をつくれる体になるそうです。

次に「マインドフルネス」です。

これは、まさにペイ子が体験した「ZAZEN」をすることでした。驚きです。

アメリカの心理学団体は、めい想から宗教色を排除した状態で、これを毎日10分程度から始め8週間継続し、その間脳の画像を観察し続ける実験をしたそうです。

その結果、ストレスを受けて委縮した状態の海馬が回復し、肥大した扁桃体が小さくなる人が現れたそうです。「マインドフルネス」がストレスにより委縮した脳を回復させる可能性があることを示唆していました。

最後にW大学(箱根駅伝のタスキはえんじ色)の先生が番組出演者にマインドフルネスをレクチャーし、「実はマインドフルネスは禅やお花お茶、武道といった古くから日本あるものに根付いた感覚なのだ」と話をしていました。

TV番組内の強いストレスを受け続けた脳内が物質的に委縮する画像をみて、

実際『体と心』はつながっていることを感じ驚く一方で、座禅をしても劇的な変化が直ぐになかったペイ子ですが、こんな風に、毎日の中に発見があって、小さな行動が人の心と体をつくっているのなら、丁寧に生きたいと思った次第です。

画像は3年前奥多摩の山中出会った、春先の雨にぬれたお花です。気分が上がる行動の一つは登山です。

ペイ子