『二十四式太極拳のはなし』ですが、第31回「十字手から収勢」で完結だとお思いのみなさんが多いと思います。
ほとんどの方が「二十四式終わりましたね!」とその都度仰ってました。
でも、まだ第32回がありますとは言ってませんでした。
“甘い!” 加藤先生の解説はそんなところでは終わりません! まっ!黙っていて済みませんでした。
別に隠すつもりは有りませんでしたが、つい隠してしまいました。
原稿は既に、10月には手許に戴いておりました。今回が正真正銘の完結です。
加藤先生が指導の時に良く言われる言葉を一つ此処でご紹介します。
「太極拳で大切なのは、上手いか下手かではなく、その動作に内容が有るか無いかだ。」
何となくうまく仕上げるのでは無く、本当に一つ一つの動作に真剣に取組んでいるか?一つたりとも疎かにしてはいないか?
『二十四式太極拳のはなし』は、その一つ一つの動作説明を微にいり細にわたって解説している日本で初めての太極拳指導書です。もちろん簡単ではありませんが、真剣に取組まれる事によって必ず成果は表れます。
今日は加藤先生ファンのお一人からのお便りを一つご紹介致します。
『HPをいろいろと検索していて、「加藤修三の太極拳ばなし」に当たりました。
加藤先生は初段受験に熟読した「太極拳実技テキスト」の執筆者の一人と知っていました。
この中の『連載・24式太極拳のはなし』を打ち出して読みましたが難解でした。
それではと、DVD「太極拳自由自在」を購入し、この中で説明されたことをメモしながら、
『連載・24式太極拳のはなし』をセットにして練習をしました。
5回くらい繰り返して、やっと、こういうことかと納得できるようになりました。
加藤理論の中核は「太極拳の歩法では、股関節の動きに大きな役割がある」ことと理解し、
加藤理論が好きになりました。加藤理論の神髄を完全には理解できているとは思っていま
せんが、重心の位置がどこにあるか、どのように移動しているか、注意深く把握しながら、
套路の練習を進めております。
すると、体の動きがノビノビとしてきました。また、思いきって動作しているようになりました。
稽古を続けていると、動作が前よりゆっくりになりましたが、キレが出てきたような感覚を得て、
これはすごいと思っています。
むやみやたらに練習するより、理論を伴って動作を繰り返すことが大切と気づきます。
特に、B+を意識するようになると、足の重なりがなくなり、動作からギコチナサが消えました。
「足、腰、手」「肩、肘、手」とスナップが効くような感覚が分ります。
腰の緊張を解いて、次の動作に移りますが、これが自然とスムーズに行くようになりました。
その他、書き切れません。
加藤先生は、豊富な指導体験によって、生徒の犯す誤りをよく知っておられるので、それを
指摘されながらの説明をされ、正面からと裏面からの説明を聴いているようで、印象が深く
記憶に残ります。』
地方の方からのお便りですが、太極拳感性の高さと、前向きで真剣な取り組み姿勢に感動致しました。
新年に向かい、新しい年が皆様にとって良い年で有ります様に心より祈念致して居ります。
局長