171.続『洗濯槽の難敵、カビとの戦い』

あれはカビと言うより藻に近いように思える。私にとってカビは風呂場の壁を始め、風呂の椅子の裏、洗面器やプラスチックの湯桶など、何にでも発生する黒カビ(クラドスポリウムと云うらしい)が代表的なイメージである。これから梅雨の時期に向かって特にその繁殖は活発になる。

それではあの洗濯槽の藻のようなカビは何だろう?調べてみると洗濯槽の裏側には複数のカビが存在しているらしい。一般的な黒カビもその中に含まれるがその数は少ない。主にエクソフィアラとオクロコニスというカビを中心にして数種のカビが混在しているとの事。洗濯槽の裏側に残った洗剤カスや汚れをエサにしている。我が家などは、新しい洗濯機だから大丈夫だろうと思って安心していると、数ヶ月で洗濯物に黒っぽい汚れが付着し始める。明らかにカビの繁殖が進んでいる証拠だ。あわててカビ取りを開始する。

市販のカビ取り剤は大きく「塩素系」と「酸素系」の二つに分かれる。塩素系と酸素系を同時に使うと有毒ガスが発生するため使用するときはどちらか一つでやりましょう。同時使用はご法度です。以前このガスで死亡事故も起きています。洗濯槽のカビを99.9%除去!をうたい文句にしているが、実際の使用感ではそんなに取れません。ひどいときは2個3個使ってようやく収拾にありつくのが実情。カビはなかなか手強いものです。一回きれいにしても、勝利は束の間、翌月には繁殖を始めます。

我が家では一回徹底的に絶滅してやろうと思い、業者に分解クリーニングを依頼したことがある。2時間ほどで、なるほどきれいになった。しかし、残念ながら3ヶ月後くらいに今度は洗濯機が壊れてしまった。分解した業者のせいで壊れたのかは不明だが、それ依頼仕方なくカビ取りは、カビ取り剤でこまめな対策をしている。

カビ取り剤は「塩素系」も「酸素系」も両方何回も使った経験がある。昨年、試しにセスキ炭酸ソーダを初めて使用した。100円ショップで販売している物を購入して来た。

「セスキ炭酸ソーダ」が洗濯槽のカビ取りに効果があると耳にしたので、試して見ようと思ったのだ。心の中では「正規のカビ取り剤」がそれほどでも無かったので、あまり期待はしていなかった。ところが実際に使って見るとその効果に驚いた。

使い方は洗濯機の中には水ではなく、高水位までぬるま湯を入れた。「セスキ炭酸ソーダ」を入れて洗濯モードで回してぬるま湯に溶かした。その日はそのままSTOPにして一晩置いた。翌朝、風呂用のゴミ取りネットで汚れをすくって見ると、大量のカビが確認出来た。まさに大漁である。ゴミ取りネットは100円ショップのあれである。湯船のゴミ取り用の金魚すくいを四角にして大きくしたようなあのネットだ。洗濯槽の中に付いている糸くず取りなどの為に付いているゴミ取りにも大量のカビを確認した。セスキの効果は抜群だ!このあと二回洗濯機を回して中をすすいだが、それでも細かなカビがまだ出て来ていた。三回目にはこちらが疲れてしまった。まだカビは出て来ているが、大分少なくはなっている。

翌日、実際に洗濯をして見るとほとんどカビは付いていなかった。

こんな調子で月に一度、年間を通して休む事なくカビ退治を続けている。それでも月に一度のクリーニングで僅かであるが毎回カビの存在が確認出来ている。

「こいつら強えなぁ~!」これが正直な感想だ。まだまだなが~い付き合いになりそうである。