139.『ワシも・サピエンス』
らんぞうです。
時節柄、やはりこの話題になってしまいますが、コロナの影響で世の中は大変な状況でありますな。
勤め先の新橋界隈、普段は酔っ払いで賑やかな飲み屋街も気の毒なくらいの静かさです。
なんと!最近お酒を控えている(盲腸のおかげ?)私らんぞうもこんな時くらいは売上に協力してあげたいーっと強く思うのではありますが、やはり外での飲食は自粛いたしておりますよ。
ですので平日は飲んで帰らず真っ直ぐ帰宅(マジで!?)、また休日も自宅待機モード。
普段めったに家にいなかったのが、最近急に家の中でウロウロしはじめたものですから、家族も戸惑っている様子。
ていうかやっぱりお邪魔になってます? えーっ、そんなに露骨に態度に出さなくても・・。
・・まあ居心地がヨロシクないのは自業自得なのでありますけれども。
結局いたたまれずにショッピングセンターのフードコートに避難・・(泣)
ふんっ!いーもんねー・・と開き直って、この際ゆっくりと本でも読む事といたしましたよ。
さていつもは家族連れでごった返しているフードコートもさすがに空いておりますな。
まぁ、読書するなら今風に「スタバ」でもよいのですが、ワサワサと多少ザワついているフードコートの方が、なぜか集中して本を読めたりするのですよ。
そんな訳でこの土日も○EONのフードコートの片隅、○ックのコーヒー片手に以前から読みたかった長編を読んでおります。
『サピエンス全史(上・下) ユヴァル・ノア・ハラリ(著) 柴田裕之(訳)
なにせ600ページある大著ですから要約してお伝えすることは、らんぞうには不可能でありますのでWEBの書評をお借りしますよ。⇒ http://web.kawade.co.jp/bungei/1722/
・・以下Webより
(我々人類が、他の人類種を根絶やしにし、力の強い他の生物を押しのけて、この地球の頂点に君臨できたのはなぜか。
その謎をホモ・サピエンスだけが持つ「虚構を信じる」という特殊な能力から読み解き、全人類史を俯瞰し、その性質ゆえにこれから人類がたどるであろう未来をリアルに予言してみせた『サピエンス全史』)
(歴史書でありながら、「人類史を描き、高い視点を得られる1冊。『そもそもビジネスは何のためにあるのか」に目を向け、新たなビジネスモデルを考えさせてくれる。』」との評を受け、2017年のビジネス書大賞を受賞し、新たなビジネスやを考えるための必読書ともなっています。・・)
今あるこの世界、他の生命が持たない概念「宗教、政治、国家、会社、民族、お金、(結婚も?)・・・」すべて、本来は存在しない頭の中で作りだされた「虚構」。それに対して共通に価値を見出すという『能力』を持ってしまったが故に増大する欲望或いは恐怖心。
まさにそれが人間「ホモ・サピエンス」の繁栄に繋がっていったのだと。
この現実にはない概念を作り出し、それを信じて価値を感じるという(やっかいな)能力。
その能力により250万年前に南アフリカに出現した『ヒト』の祖先は、当初は非常にひ弱な存在であったのに、時を経た現在、我々『ホモ・サピエンス』は生態系の頂点に立ち、最終的に地球環境そのものにも影響を与えるまでになってしまった・・ということなのであります。
その生態系で頂点に立っている「サピエンス」が「ウイルス」という細胞膜さえ持たない最も単純な生命体にこんなにも脅かされているというのは、なるほど皮肉なものですな。
繁栄・拡大の過程で他の「ヒト科」の生命も含めて数限りない種を絶滅させてきた我々「サピエンス」、
この先どうなっていくのでしょうか・・。
しかしまぁウイルスに対してだけではなく、人間同士でも不信感だとか疑惑だとか要らない「虚構」を生み出しては、またもや「嫌悪・憎悪」という負の価値を増幅させている・・。なるほど「サピエンス」のその『能力』ならではと申せますなぁ。
かく言うらんぞうも、他人事のよう言っておりますがやはり「サピエンス」・・。
相変わらずの雑念、妄想に悩まされておりますよ。
せめて少しでも自分の中に沸き立つ「虚構=不安感や苛立ちという妄想」を増幅させないよう、瞬間瞬間に気付き(SATI)を入れていかなアカン!と強く思うのでアリマス。
・・生きとし生けるもの、すべてが安穏でありますように。(サピエンスもウイルスも・・)
(らんぞう 2020.3)