らんぞうです。
先日のこと、久しぶりに激しい歯痛に見舞われましたよ。
ここのところ、冷たいものを食べると歯にしみるので知覚過敏かなぁ・・などと思い、「シュミテクト」で歯磨きなどして誤魔化してはいたのですが、さて今回の歯痛、それはそれはガマンならん痛さでございます。
特に暖かいものが口に入りますと、一気に痛みが爆発します。
転げ回るほどの痛み!(転げ回らないけど)
おそらく経験があると思いますが、歯が痛み始めるとなぜか違う歯までも痛くなって、その内こめかみから首筋、肩にまで広がっていきます。(関連痛というのですな)
痛み止めを飲めば何とかなるだろうと高を括っておりましたが、ぜんっぜん効かない!
ロキソニンもカロナールもセデスもバファリンも・・耐えきれずに色々飲んでしまった挙句、体調までおかしくなってきましたよ。
仕事が立て込んでいて、歯医者も週末まで待たなければならない!という絶望感の中、
デスクワークの間は氷をガリガリしながら痛みを紛らわし、また商談中は手を組むフリをして、歯痛に効くという合谷(ごうこく)のツボを指先でギュウギュウ。ぐりぐりしすぎて爪の跡で手の甲は真っ赤になってしまいました。
さて眠れぬ夜も確定だし、どうしたもんか・・・と悩んだ挙句、もうしょうがない!折角だから一晩この歯痛をヴィパッサナー(vipassanā)で観察してやろうと開き直りましたよ。
坐禅の姿勢で呼吸を整え、気持ちを静めていきます。
肩から頭に広がっている痛み全体を感じながら、痛む場所を一箇所一箇所「痛み、痛み」とココロの中でつぶやきSATI(気付き)を入れていきます。
頭、首筋、肩、そして歯にそれぞれ意識を向けて、痛みから派生するツラーイ気持ちが起きる前にSATIを入れて痛みそのものに集中、細かく感じ取っていきます。
痛い →イヤだー →ツラいよう・・という元々の痛みから派生するココロの二次災害をSATIで歯止め、(歯痛だけに)負の連鎖を止めていきます。
「痛い」という大雑把な感覚をよーく観察、「キリキリと痛む」「熱い」「膨らんで縮む」「脈打つ」等、痛みを感じる場所を狭めていき、さらに細かくジーッと見つめます。
そしてまた痛みにココロが揺らぎそうになる度にSATIで意識を引き戻してはまた観察・・。
そのうちに不思議とあちこちに広がっていた痛みが少しずつ薄れてまいりました。
やがて痛みは一本の歯に集結、そこから更にギューと観察の焦点を絞っていきますと、歯の根っこにまで集約、感じる感覚は痛みというより「熱、圧力」という刺激を周期的に感じるようになり、結果として苦痛という感覚は激減、おかげで期せずして朝まで起きることなく眠ることができましたよ。
なるほど。医学的には色々説明できると思いますが、どうやら元々の痛みをココロ(脳?)の深い部分が過剰反応、神経がいわばパニック状態になって、結局あちこちが痛み始めたりするのでは?などと推測したりするわけでありますよ。
身体に起因する感覚(痛み・痒み)もそれに伴うココロの二次災害(不安感や嫌悪感等)を発生させないようにすれば、ある程度はコントロールができるのだー!ということを実感したのでアリマス。
さて、痛みの和らいだらんぞう、調子に乗って翌日飲みに行ってしまいました。(やれやれ・・)
とたんに痛みが再発!それも前にも増しての超激痛!
更に酔っておりますので、例の観察もままならず、結局は翌日、ほうほうの体で歯医者さんに駆け込みましたでございます。まこと愚か(痴moha)なことでありますな。
結局は煩悩には勝てないなぁ・・
らんぞう、ぽっかりと空いた奥歯の穴のように空ろな心持ちでありますよ。
でも痛みがなくなって良かったー!じゃ飲みいくか~!
(らんぞう)