らんぞうです。
今年のGWは暦の上では最大10連休でありましたね。
もちろんそんなに休めませんが、らんぞう久しぶりにテントを担いでキャンプに行ってきましたよ。
我が家も子供が小さい時分には、お決まりのコールマンのテントやタープ、ランタン等を車に積み込んで、賑やかにオートキャンプなんぞに行っていた時期もありました。
まあ最近はすっかり子供達にも相手にされなくなり、テントを張ってのキャンプはトンとごぶさたしておりました。
久しぶりの丹沢・大倉、秦野盆地に注ぐ水無川。河原に張ったテントの中で、ビール片手に久しぶりにザァザァと流れる沢音を聞いておりましたところ、またまた昔の記憶が蘇ってまいりましたよ。
・・という事で今回はキャンプのお話。
①「どきどき初めてのキャンプ」
らんぞうのキャンプデビューはもう40年も前でありますな。
当時、中二の夏。同級生と神奈川県、丹沢の山奥の河原で一泊したのが最初でしたよ。
当時はドーム型テントなど普及していなかったので、もっぱら昔ながらの黄色い三角テントを担ぎ上げました。この三角テント、寝ている内にポールが倒れてペシャンコになって大騒ぎになったこともございました。
さて小田急渋沢駅からバスで丹沢へ、麓からはキツくて有名な大倉尾根(通称バカ尾根)。
這い上がるように塔ノ岳の山頂。さらに奥へ分け入った深~い沢筋。
他に誰もいない山間の石ころだらけの河原に、友達とワクワクしながらテントを張ったまでは良かったものの、日が暮れますと山の雰囲気は一変。
暗闇にドドーッと響く大きな沢音、遠くでゴロゴロと雷。歩き回るケモノの気配や鳴き声を間近に感じて、怖くて怖くて眠れぬ夜を過ごしましたよ。
②「鵺の鳴くキャンプはおそろしい・・」
西丹沢、寄(やどろぎ)という山合いの河原でテントを張った時のこと。
「この辺、古戦場だから落ち武者の幽霊がで出るらしいぜー・・」という悪友のありがちなオドし。
やがて・・夜も更けた頃。ん?どうも誰かがテントの周りを歩いているような気配・・。
ガチャッ、ガチャッ・・という、石を金属で踏むような物音。それがグルグルとテントの周りを回るように聞こえてきます。え~っ・・誰かいるの?
それに加えて真っ暗な山の中から「ピーーン」あるいは「ヒーーン」という、何か電子音が消え入るような空恐ろしい音が聞こえてます。
勇気をだして、恐る恐る顔を出して外を見ても・・誰もいない。
外は影が出来るほどの満月の夜・・。
ガチャガチャ・・ピーンと一晩中続いたこの不思議な物音のおかげで、やはり怖くて眠れんかったとです。
後にこの奇妙な音は「鵺(ぬえ)」(とらつぐみ)という鳥の鳴き声という事がわかりましたよ。
「鵺(ぬえ)の鳴く夜は恐ろしい‥‥」というキャッチコピーの映画「悪霊島(横溝正史・原作)」
がありましたが(観てないけど)、それくらい?コワ~い鳴き声でした。
なんでも当時の西丹沢ではUFOの目撃例が多かったそうで、この鵺(ぬえ)の鳴き声がUFOの音ではないかと騒がれていたらしいです。
それにしてもガチャガチャ音は一体何だったんでしょうか・・。
さて、大学時代は登山クラブで月に一度は山に入っておりました。
まあ勢いにまかせて色んな山に「合宿」と称してテント担いで貧乏登山をしておりましたよ。
③「新人つぶしのボッカ合宿」
例の丹沢大倉尾根を麓から塔ノ岳山頂まで、河原の石を詰めた重さ30kgのリュックを担いで、ひたすら喘ぎ喘ぎ登ります。
昔は山岳・ワンゲル部では新人の試練として普通にやってましたけど、今はどうなんでしょうか?
リアルに苦行。終わったあとのキャンプでは消耗しきったらんぞう、ご飯もノドを通らずこれまた眠れず、グッタリとテントに横たわっておりましたよ。
こんな事やってると将来腰痛めるよ~っ!もっと楽しいことは他にいっぱいあるよ~っ・・。
当時のらんぞうに教えてあげたいですわ。
④「八ヶ岳雪まみれ不眠地獄合宿」
当時バブル真っ盛り。街では楽しげなカップル達、ワム!とか山下達郎のクリスマスソングが流れておそらく下界は煌びやかな12/24 クリスマスイブ。
ワシら山ヤ男衆、何が悲しゅうてか厳冬の八ヶ岳のテント場で雪に埋もれて過ごしましたよ。
唯一楽しみだったOBからの差し入れシュークリーム。
あちこちテントの中を探してようやく見つけたのは先輩のお尻の下。
ペッタンコになってブチュッとなっているのを皆で無言で食べましたなぁ。あぁせつない・・。
テントの中では白ガソリンが燃料の「ホエーブス」ストーブで暖を取ります。(画像)
ポンプでシュコシュコ圧力をかけて、固形燃料でヘッドを加熱します。
頃合をみてライターでシュッと。今にも爆発しそうな恐怖を味わいながら必死で点火いたしましたよ。
それでも錆びたノズルからゴーッと吹き出る青い炎を見つめておりますと、暖かさに加えて何とも言えぬ安心感を感じたものです。
夜が更けるまで、差し入れの安いウイスキーを新雪で割った「ウイスキーかき氷」をバクバク。
シャクシャクうまーッと調子に乗って食べて(飲んで)いましたが、結局はスゲー悪酔い。
さ~て就寝・・。頼みの綱のホエーブスを消してしまいますと、一気にテントの中もマイナス20度。
テントの布の内側は霜でバリバリ。パラパラと顔に振ってまいります。
夜中に気が付くと寝袋の中の足元にも霜が張ってシャクシャクしとるし・・寒っ!マジしぬわー!
結局、凍えてほとんど眠れませんでしたよ。
その後、社会人になってからは現実逃避で山へ逃げ込んでいた話は前回のつぶやき。
頂上直下のテント場で強風に煽られて飛ばされそうなテントで、じぃ~っと膝を抱えては眠れぬ夜を過ごしていたおりましたよ。
ということで今回のつぶやき、キャンプは結局眠れない!というお話でした・・。
さて梅雨も終わると今年もキャンプの季節。またぞろ山に逃避しますか。
眠れないネタが増えるだけですけどねー。
(らんぞう)