101.夏休み『ゲーム部屋』

夏休みに入って孫を朝から預かることになった。小学校三年生男子、長女のところの長男である。両親とも昼間は仕事をしているので、私たち夫婦が朝から学校の宿題や夏休みの課題、公文に行っているのでその宿題などを見守りながら夕方まで過ごすのだ。普段、自宅ではゲームはやってないらしい。ゲームの功罪は以前から多方面で議論されているが、私は一定の時間内であれば一つの楽しみとして認めて良いと思っている。一定の時間内とは普段の生活で言えば、学校の授業や宿題、下校後の塾の時間や稽古事などの合間に出来た時間を指す。とは言っても、自宅にゲーム機があれば子供は面白ければ際限なくやりたがるだろう。だからまだ長女の所にも次女の所にもゲーム機は置いていないらしい。全くやらないのもどうかと思い、せめて私たち夫婦の所に来た時くらいはチャンスがあれば出来るように、以前からあった古いゲームを整備してゲーム部屋を作る事にした。一番古いのはファミコンだ。我が家では1985年くらいに当時60代であった母が購入した。ソフトはスーパーマリオだ。母は結構新しい物好きで、夜遅くまで一人テレビを前にして遊んでいたのを記憶している。ファミコンのソフトは、スーパーマリオの他にロックマンやドラゴンクエストなどヒット商品が残っている。次にスーパーッファミコンだ1990年に発売されたこのゲーム機では、主にロックマンシリーズのソフトが残っている。1996年に発売された任天堂64のソフトも残ってる。マリオカートや大乱闘スマッシュブラザース、ゼルダの伝説等々である。あとSONYのプレイステーション2もあった。

2018年、今の時代の主流なゲームはと言えば、SWITCHと携帯型ゲームの3DSだろう。SWITCHの価格は安い所でも¥31,000−前後はする。専用のゲームソフトは¥5,000−前後から高いものは¥8,000−ほどするらしい。3DSは本体が¥17,000−から¥20,000−ほどのようだ。専用ゲームソフトはやはり¥5,000−前後が平均的価格らしい。

古いゲームばかりでも可哀想なので、小学生に人気の3DSの本体をを購入した。専用ゲームソフトはそれぞれに好みもあるので、親たちに子供と相談して調達してもらった。長女と次女の孫たちが一緒に来ても大丈夫なように本体は二台用意している。やはり小学校三年生の孫は、この携帯ゲーム機3DSに夢中になった。ゲームソフトの内容はポケモンである。ゲーム開始時間は、その日の夏休みの宿題や課題の勉強が完全に終わってからと決められている。やはりゲームの面白さを知って、早くその日の勉強予定を終わらせてたいと言う気持ちに拍車がかかっている。心の中は一刻も早くゲームを楽しみたいで、いっぱいなのだ。大人だって面白ければ夢中になるのだから、これは仕方がないだろう。しかし、急ぐのあまりえんぴつの走るスピードが上がり、文字がだんだん乱雑になって来る。その分答えも雑な答えを書くようになる。つい間違いも多くなる。

その都度私は言わなければならない。

「答えは書けば良いというものではない。大切なのは正しい答えを、落ち着いて、きれいに、丁寧に書かなくてはいけないと言うことだ。」と言って判読出来ないような文字は、ていねいに書き直しさせている。

先日、知り合いの小学生に会う機会があったので色々ゲームの実態について教えを請うた。遊ぶゲーム機のこと、ゲームソフトのこと、遊ぶ時間のことなどである。ごく普通の小学校五年生の男子生徒である。現在遊んでいるゲーム機は3DSとSWITCH

、それぞれにたくさんのゲームソフトがあるらしい。ただし、現在3DSはゲーム時間があまりにも長く、注意されても時間の短縮が出来なかったために、お母さんに没収されているとのこと。でも、まだSWITCHは使えるので大丈夫らしい。ゲームの遊び時間は、平日の学校のある日で朝30分、学校から帰って3時間、そして夜2時間の合計5時間半。この時間が小学生の平均時間かどうかは分からないが、他の小学生高学年に質問した時も、5時間くらいの話は聞いているので特別変わった話ではないらしい。でも、私としてはこれで良いのだろうかと率直に心配せざるを得ない。せいぜい1時間か2時間で収まってくれればと思うのだが。

我が家のゲーム部屋は着々と完成に近づいている。残念ながら家にあったファミコン・スーパーファミコン・任天堂64は久し振りに出した時は少し動いていたのだが、先日再度動かそうと思ったらまったく動かなくなっていた。昔なつかしいソフトは残っているので、本体を新たに買うことにした。ファミコンとスーパーファミコンは任天堂での販売はすでに終わっている。長女に調べてもらうと、両方の機能を備えた互換機が売られているとの事で早速注文してもらった。値段は¥10,000−ちょっとであった。これで30年前のゲームが楽しめれば安いものかな?・・・任天堂64もすでに販売中止であるので、これは程度の良い中古品を探して入手した。そして長男が使わなくなったWIIUが加わったので、結構なゲームセンター状態の部屋が完成した。私も30年振りにドラクエⅢを動かして見たが、当時の情景が思い出されてとてもなつかしい思いがした。今やってもとても面白く楽しいゲームだ。大人でも面白いのだから、子供がやれば尚更のことと認識を新たにした。我が家でもゲームをやるに当たって良いルール作りが出来ればと願うばかりである。