B+の再確認 ~重要性の理解と徹底~
レベルアップ講習会では必ず午前の講習ではA、B、B+の効用と運用について練習をして来ました。私の教室でも永く股関節の運動内容をAB法で説明し練習を重ねて来ましたが、AとBの内容についてはやや理解が有るものの、B+の内容の理解はあまり深まっているとは思えません。今回の講習では再度、歩法、特にB+について重点を置いて練習しましょう。
B+についての理解
『重心移動の方法』
両脚の中間点にある体軸を左、右どちらかの脚に移動させるのは二つの方法
1)股関節を合わせる…Aの運動
2)軸足の膝頭をつま先の方向に張り出す…B+の運動
『B+の特性』
上記の2つのうち、B+の単独で体軸を寄せる動作はあまり多くありません。私が唯一知っているのは呉式太極拳の白鶴亮翅から左楼膝拗歩に移行する動作で使われます。その他の動作でB+が使われるのはAの運動との組み合わせで軸足の完成に使われる事が非常に多くあります。
B+の効用として最も大きな効果が有るのは、軸足が完成した後に目的に合わせて身体の方向を変える事。なおかつ軸を崩さずにこの動作を行なう事。この目的に、B+の運動が必要であり、今回はこの部分の練習に重点を置いて練習しましょう。
練 習 内 容
開歩~起勢~左野馬分鬃
開歩から起勢、左野馬分鬃の動作を行なう中にB+の運動は4回行われています。
それぞれのB+は軸足の完成、身体の方向を変える、定式動作の歩型の完成など、非常に重要なポイントで使われます。
今回の練習では同じ様な動作が連続して現れる簡化24式の左攬雀尾~転身右攬雀尾~単鞭~雲手~単鞭の動作の中で、特にB+の運動を重点に練習をし、B+の運動の重要性を理解しましょう。