第二十二回「左蹬脚から左下勢独立」

「動作規格」

①左蹬脚から左脚を右軸脚に収める。同時に身体の向きを北東30°から45°(軸足つま先方向)に合わせ、右掌は鉤手に変える。左掌は肩の高さ、掌心を内側に向ける。指先は右鉤手の手首に合わせる。眼は右鉤手の鉤頂に向ける。

②鉤手の背の部分を張りながら、腰を落し足首を引き上げる(提脚)。眼は鉤頂に向けたまま腰を落し、右足首を引き付け、西方向に開歩。右足踵の西への延長線上に、左足つま先を着地させる。(踵は未だ着けない)

③右鉤手の手首に向けていた左掌を掌根に勁を集めて身体前面に沿わせて、腹部中心に収める。左足踵を同時に着地させる。この動作までは、眼線を鉤頂に合わせて置く。

④腹部前の左掌を手首を返しながら右胯関節をB+で開き、左掌指先を左足甲に向ける。(仆歩の完成)

⑤指先を左足甲に向けて、脚に沿わせて左足甲の上まで差し込む。(穿掌)

⑥差し込み終わった左掌指先は、少し起こして前方上方と更に前方に差し込む。穿掌が完了した後、重心移動に伴い指先を起こし手首を肩の高さに合わせる。(挿掌)

⑦左掌の挿掌に合わせて、左足先は進行方向に開き、右脚からの重心が両脚の中間点を越える時、右足先を扣脚(コウジャオ)する。この動作と同時に弓歩型が完成する。

⑧前方に差し込んだ掌が立掌になる時に、右鉤手は指先を上向きに、反鉤手に成る。

⑨ ⑥、⑦の動作は右足扣脚、左掌の立掌、右鉤手の反鉤手を同時に行なう。

⑩右足先扣脚に引き続き、左脚つま先を開く擺脚(バイジャオ)。肩前の左掌を正中線に向けて押える。指先は北向き。同時に右反鉤手は、ゆるめながら右肩下に移動させ、鉤手を解き掌に変える。

⑪左掌の押える動作で左脚にAの運動。右掌を上方に跳ね上げる(挑掌)。

⑫前方を見る眼法に合わせてB+の運動で左独立歩。左下勢独立の動作を完成させる。右掌は手首が肩の高さ。左掌は左胯(クワ)前に置く。