<質問>
早速、 DVD「太極拳 自由自在」を見ました。
勉強になる部分が多々あり嬉しく思っています。
さて、動画内容に一ヵ所、太極拳本と異なる動作があり、この点について教授頂きたく思います。
「転身搬欄捶」の動作で、擺歩の時、右足は進行方向に向かって、左足踵の延長線上に降ろす。と記載されています。また私が通っている教室の指導も太極拳本と同様です。
今回購入したDVDの動作は、
上記のようになってなく、両足が進行方向に重なる位置で交差させて右足を降ろしています。
この点についての見解等を教授願います。
<答え>
搬攔捶の動作の搬の歩法で、右脚・擺歩の着地の位置の質問です。
搬攔捶の動作の方向は、真東向きに行ないます。左軸脚踵の接地部分、円形の指先側の外側線から踵の外側線の範囲に着地させるのが適当でしょう。左脚踵の指側に入り過ぎると胯関節が詰まってしまい、反対に踵の線を外れると、体軸の回転と左右の脚のバランスが崩れて、下半身の力が失われてしまいます。
私は言葉で伝える時には、右脚踵を左脚土踏まずの前に着地するように指導致します。これは、次の攔の動作の右への転腰の際に、より勁を発揮し易いからです。ただ注意したいのは、土踏まず寄り、指先側寄りに入り過ぎない事です。入り過ぎるのは、転身の際の腰向きの回転不足が原因と考えられます。
大切なのは、左脚踵の外側線から、右脚踵の中心を外さない事です。