第四回2014年1月11日(土) 【捋擠勢・攬雀尾・側行歩】
○太極拳は、動作と動作の間で一区切りせずに、「(動作の)終わりが(次の動作の)始まり」になるように、自然につながるように動く。
●ただ動作をつなげただけでは、正しい連環動作とはいえない。
体が自然につながって動く動作が正しい連環動作である。
(例)捋擠勢の捋→擠
捋の動作が終わる頃、上の手の上腕はもう擠の動作が始まっている。
→捋が終わってから擠ではなく、上腕と前腕の動きに時間差があるから、動作が滑らかにつながる。
(例)攬雀尾
●掤→手を伸ばした所~押さえる動作。
手を伸ばしきる前に、上の手の肩は押さえる動作が始まっている。
●捋→擠で後ろの手が開ききる前に、前の上腕は擠の動作が始まっている。
●擠~按は、中心からふくらむようにして両手を開く。
●下按~前按は、横から見たら卵の後ろの丸いラインのような弧線を描くように、自然につなげる。
按の動作は、引いてくる・下に押さえる・前に推し出す。
どれも方向としては直線的な動きだが、それを弧線を描くようにつなげる。
*中心から動くことで動作をつなげる練習は、攬雀尾などのやりやすい動作で練習して身に付けるようにする。(攬雀尾の中でも何ヶ所かあるので、自分がやりやすい動作で練習するとよい)
*中心からの動き出しは、実の手の肩~肘から動き出し、肘~手先に動きが伝わる。(前腕は上腕の動きに従って動いていく)
又、実の手の肩~肘から動き出したものは、虚の手の肩~肘にも動きが伝わり、そこから更に肘~手先に動きが伝わる。
(両手の動作の時は、虚実を考えるより両手の意識で動く→擠からの動き出しや按の時など)
○掌にもわずかに開合(掤と鬆)がある。
○側行歩
●足を出してからの重心移動は気を付けてやる人が多いが、足を寄せてからの重心移動は、左右の足の幅が狭いから注意不足になりやすい。
→例えば左方向への側行歩の場合。
左足→右足への重心移動の時に、
(虚の足である)右足で引っ張ってしまうと、正しい軸が作れず安定した軸足にならないので、その後の左足を出す時に右膝が揺れてしまう。
●重心移動は、必ず軸足の踏み押さえによって起きるように意識して動く。
虚の足で引っ張った時は、引っ張った足の小指側に重心がかかりやすいので、足裏のバランスを感じ取りながら練習することが大事。