第十八回5月26日(月) 【蹬脚、分脚の単式練習・開合の手法と進歩・左雲手~右撇身捶ほか】
⚪︎蹬脚・分脚の単式練習
・高探馬定式→右手を開いていくことで、左手も開いていく→右手合わせることで、腰がゆるんで左足が軽く寄ってくる→左足上歩(東西のラインに対して60度方向に)→弓歩になりながら右手開いていく→右手肩の高さ、左手胯の前に収まるのと、弓歩になるのが一致(目線は右手)→右手引き込んでくる、左手は上がってくる(縦の円)。目線は左を見る(左足A)→目線を正面(軸足の方向)に向けることで、左足B+が起き軸ができる→右手と右足を同時に上げていき、左手は合わさってくる(独立になり、胸前で両手交差する)→右蹬脚又は右分脚で蹴り出す。
*左蹬脚・左分脚も同様に動く。
(右蹬脚・左蹬脚→右分脚・左分脚の様に、繰り返し練習する)
・独立で立つ前に、A→B+でしっかりと軸を作ってから立ち上がる。
⚪︎開合の手法を使った進歩の練習
・弓歩を作り、両手を肩の高さで135度に開く→両手の指先をもっと遠くの方から合わせようとすることで、前足の踏み押さえが起き、腰がゆるんで、前足の膝が動かずに重心が中間地点に移動する→そのまま(背中側の方から)手を合わせ続けていくことで腰がゆるみ、重心が後ろ足に移動し後ろに座れる(后坐)→両手橈骨(人差し指側)を軸に内旋させることで、軸足(後ろ足)に負荷がかかる→両手を前に張っていくことで、重心が前足に移動していく→重心が前足に移りきったら、(張っている力を保ったまま)両手下に押さえることで、腰がゆるんで後ろ足が寄ってくる(収脚)→上歩→両手尺骨(小指側)を軸に外旋させることで、軸足(後ろ足)に負荷がかかる→中心から両手を開いていくことで、重心が前足に移動していく→両手肩の高さで135度に開ききるのと、弓歩が完成するのが一致する。
*左右同じ様に練習する。
・両手を合わせる時に、背中側から合わせてくると、合わせきった時に真ん丸の円になる。(脇がつぶれていると楕円になってしまう)
・弓歩からの動き出しの時に、前足の膝が後ろに動いてしまうと、重心が中間地点よりも後ろに行き過ぎてしまう。その結果、後脚の膝がつぶれて内側に入る。そうすると、その後の后坐で腰が緊張して、しっかりと後ろに座れない。
・正しい弓歩から動き始めないと、その後の動作も正しく動けない。
①弓歩があまくなりやすいので注意する。(前足の膝がつま先より後ろに行き過ぎていないか、体の感覚でチェックする)
②弓歩からの動き出しの時に、後ろ足の踵が軽くなり、浮いてしまうのは、前足がつま先重心になっているため。(つま先重心になっていないか、足裏の感覚でチェックする)
→「足裏には技がある」
踵の方にある重心を、それ以外の足裏全体で支えている。
しっかりと足裏の状態を感じ取って、正しい弓歩を作る。
⚪︎弓歩で前後の重心の割合は、前足7:後ろ足3。
左右で考えると、両足の真ん中に軸がある。(前足寄りに傾かないように注意する)
・両足の(つま先の)角度が45度の時は、両足の真ん中に軸がある。
両足の角度が45度より狭くなるにつれて、軸は前足寄りになる。
(ただし、両足の角度が45度より広くなったからといって、軸が後ろ足寄りになるわけではない)
⚪︎左雲手~右撇身捶
・左雲手→左手下に押さえる、右足踵蹴り出す→左手外旋、右手内旋させながら、右手を前に張り出していく→右手の対角線上に左足を退げる→右手壁を押すようにして、重心が移動する中で体が開いていき、自然に踵が入り左足が着地する(左足のつま先は腰向きとほぼ同じか、少し開いている位)→両手は縦の円で動き、重心が左足に移った時は左足A→左手を上から押さえる様に合わせることで、左足B+が起き腰がゆるんで右足が寄ってくる(両手は手首同士が合わさり、左手指先は右肘の方を向いている様に、きちんと合わせる)→左胯を少し開いて右足上歩→右手は肩から打ち出していく(左手は添えているだけで動かさない)
⚪︎左右穿梭
・弓歩→捋→翻掌で寄ってきた足は、進行方向に向けて上歩する。
(例)右弓歩から動き出す場合
右足は東南45度方向の弓歩→捋→翻掌で寄ってきた左足は、東北45度方向に上歩する。
(ただし上歩する時に、体の向きが進行方向寄りに開いてしまわないように)
⚪︎左右穿梭~退歩穿拳
・左右穿梭定式→左肩開く→右手外旋させながら、引き込んで打っていく(𨨞掌)→右手内旋させて押さえる→腰がゆるんで右足が軽く寄ってくる。
・右手を外旋させてくる時に、右足の踵が上がってくる。踵が上がってる状態で腰がゆるめば、足が軽く寄ってくる。
つま先を入れてから足を寄せると、寄る足ではなく寄せるしかなくなってしまう。
(弯弓射虎~右搬攔捶の右足も同じ)
・𨨞掌(かんざん)は、(掌上向きの状態で)掌の側面(小指側)で打っていく手法。
→左単鞭~左琵琶勢の動き出しの時の右手や、肘底捶の定式の前の右手も𨨞掌(かんざん)。