第十九回6月2日(月) 【馬歩靠の単式練習・太極拳の動きの方角について・退歩穿掌〜虚歩圧掌ほか】

⚪︎馬歩靠の単式練習(文章だけでは分かり難いので、この練習法は映像で付ける方向で検討中です。)

・独立托掌定式→馬歩靠定式→重心を前足に移しながら、両手も前方に伸ばしていく→重心を後ろ足に移しながら、両手を引いてくる→両手を押さえる→独立になりながら両手を上げていき独立托掌定式→馬歩靠定式の繰り返しで練習する。

・独立托掌定式では、左手は肩の高さで、肘が上がらないように注意する。

力点は掌根で、掌が真横を向いて縦ににならないように。

(自分の方から見ると、掌の小指側が外に、親指側が内側になっている状態)

右手は掌が床と平行になるように座腕にする。

・独立托掌定式→すぐに右手を右に開こうとせずに、右手を内旋させながら下に押さえる→外旋させながら、重心が右足に移りながら、体と一緒に右手は開いていく→摟膝拗歩の時と同じ収脚の形になる。

始めに右手を内旋させることで、「少し左→右に」という動きと勁力が出てくる。

・馬歩靠は、腕だけで動かないように注意する。(上歩した時に左拳が下がってしまうと、その後腕だけを振るような動作になってしまう)

・馬歩靠定式で、右手は左上腕(肘より上)につける。

(右手が左腕から離れていたり、左肘より下についていると、勁力がつながらない)

⚪︎太極拳の動きの方角について

・起勢の方向を南とする。

それに対して東西のラインを主幹路線という。(太極拳は基本的に東西のラインを進行方向として進んでいくから)

・斜めの方向の時は、主幹路線を軸として考える方がよい。

(東南、東北、西南、西北など)

⚪︎48式太極拳では、今動いている動作の歩型が、次の動作の軸足の歩型になることがしばしばある。

後から間違った方法で修正するのはよくないので、正しい歩型を作ることが大切。

(2回目の独立撑掌の左足、左分脚の右足、2回目の穿梭の左足など)

⚪︎退歩穿掌〜虚歩圧掌

・退歩穿掌定式→左手もう一つ差し込むことで、腰がゆるんで重心が中間地点に移動する→目線先行で、180度反対側に目線を向けていく。左手は上に上がっていき、右手は体の前で張り続けていく。そのことで重心がほぼ右足に移動し、左足がしっかり扣脚できる→右足の踏み押さえで重心が中間地点にきたら、左足B+で跨を開き体を開いてから右足置き換え、両手は押さえる→虚歩圧掌定式。

・退歩穿掌定式では、弓歩の横幅はほとんどなく(左右の踵が重ならない程度)、左手を(腕の下側から)差し込むことで、体は右斜め方向に半身になる。

・虚歩圧掌定式で、左手は右膝の前、右手は右足の横。両手とも座腕にする。

⚪︎馬歩靠〜転身大捋

・馬歩靠定式→重心を前足(左足)に移しながら、その方向(前足の方向)に両手を伸ばしていく→重心を後ろ足(右足)に移しながら、両手を胸の高さで引いてくる→重心が右足に移った時に、左足つま先を(南方向に)開く→両手押さえるようにしてお腹の高さから、並歩になりながら肩の高さまで持ち上げる→踏み押さえながら膝を伸ばし、相手の腕を持ち上げる(同時に右足踵を蹴り出す)→両手を伸ばして左足を退げる→左手を握って拳にする→右手は掌下向きで拳にする→捋しながら重心が左足に移動していき、両拳は外旋して右拳心が胸側に向き、左拳心は跨関節の位置で上向きになり、転身大捋定式となる。

・並歩は、両足の間隔は少し開いていて良い。(くっつけすぎない)

両足の踵は着いている。

並歩になった時に、膝が伸びきらないように。(その後、相手の腕をきめながら持ち上げる動作があるため)

・転身大捋定式では、左足つま先はは北から30度位入っている。

その状態で右足蹴り出しが起きると、左足と右足はほぼ平行に近い角度になる。

歩型は側弓歩(弓歩の変型)で、重心は左足7:右足3。

左足膝の横に壁ができているように。(左胯を合わせる)

・転身大捋定式で、右拳は(胸が向いている方向に対して)右肩の前で、肘は外に張り出されている。(肩・肘・拳の位置が一直線にならないように)

右拳は右肘より少し高い位置。(前腕が床と平行にならないように)

左拳は跨関節の位置で、左肘は外に張り出されている。(肘が後ろに向いていると、肩が突っ張り脇がつまってしまう)