第二十三回6月30日(月) 【太極拳の動作基本 蓄と発、開合の手法をつけた進歩ほか】

⚪︎太極拳の動作は蓄・発の繰り返し。

ただゆっくり動くだけではなく、ゆったりとした中に自然とリズムがあるような、活き活きとした躍動感がある動作になるように動く。

⚪︎開合の手法をつけた進歩の練習

・①~④の号令で動く。

①弓歩定式~后坐まで

②后坐~収脚まで

③上歩

④弓歩定式まで

・しっかりとした弓歩から始める。

・后坐は後ろにいこうとせずに、両手を合わせることだけを考えて動く。

・后坐から前に張っていった手は、重心が前足に移りきったら、指先が前方を向くように少し伸ばす。

(このことで、この後掌底で押さえやすくなる)

⚪︎退歩穿掌~上歩七星までの繰り返し練習

・虚歩圧掌定式では、上体は自然に前傾している。

・虚歩圧掌定式→左に払う→正面を見て托掌。

・独立托掌は、相手を持ち上げながら膝蹴りをしている動作なので、右手と右足は一緒に上がる。

(足が上がるのが遅れないように)

・独立托掌定式→右足上歩する位置は、自分の体の正面ではなく、右斜め前方に上歩する。(左斜めに馬歩靠するのに、右→左と勢いをつけるため)

・転身大捋定式で、上体が体の前面に前傾しないように。

(右手が前にいき過ぎると、臀部が出て上体が前傾してしまう)

・撩掌下勢は、下勢→左手で相手の背中を引っ張り込んできて、右手の掌底で相手の急所を打つ動作。

歩法は仆歩→弓歩→跟歩。(右足が寄り過ぎないように)

⚪︎上歩七星~独立跨虎

・上歩七星定式→体を左斜め方向に向ける→左手を(体を向けた方向の)前方に張って伸ばしていく→その張っている左手に対して右足を退げる(右斜め後方に)

(上歩七星定式の方向からみて、体の真後ろに右足を退げないように)

*足を退げる時は、他の動作でも共通してこのように退げる。

(体が向いている方向に対して、自然に後ろに退げる)

・独立跨虎定式までの鉤手の作り方を注意する。

左手下に押さえた状態から、そのまま鉤手を作ろうとすると左肩が詰まってしまう。

必ず左手指先を少し外に開いてから鉤手を作るようにする。

⚪︎独立跨虎~転身擺蓮

・独立跨虎定式→体を右に向けながら右手は掌下向き、左手は掌上向きで、左足つま先を右足より右側に着ける→腰を少し左に回しながら、左手を右手の下に差し込む(掌上向き)→一気に回り擺蓮の構え(体の向きは南か、少し斜め(南西方向に)でもよい)→擺蓮定式

⚪︎転身擺蓮~弯弓射虎

・転身擺蓮定式→まず左足の胯を開く→右足の胯を開いて上歩。(西より少し斜め(西北方向に)の弓歩。もしくは西方向の弓歩の場合は横幅を広くとる)

*ここでは軸足の角度と上歩する方向の角度が広いので、軸足の胯+出す足の胯を開いてから上歩する。

(出す足の胯から開いてしまうと、軸足の胯が開かなくなってしまうので注意)

・弯弓射虎で、両手を握り始めるのは左手が正中線の前にきた辺りから。

左手は拳面で打つのではなく、腕の外側(側面)で打つ。

定式で拳は胸の高さで、拳よりも肘は少し下がっている。(拳が肩の高さだと浮いてしまう感じがある)

右手は相手の腕を跳ね上げている動作。

⚪︎弯弓射虎や打虎勢の定式で、どちらの手が実の手かをきちんと意識して、次の動作は必ず実の手から動き始めるようにする。

(弯弓射虎は左手、打虎勢は上の手、斜身靠は右手が実になる)