第二十一回6月16日(月) 【歩法の基本練習、虚歩、倒巻肱、擠と平雲手の手型、上歩七星ほか】

⚪︎歩法の練習では、定式ごとにきちんとした歩型になっているか、確認しながら練習する。

(何となく続けて流してやらないように)

⚪︎虚歩

・虚歩から動き出す時は必ず、前足の膝が前方にふくらむ(張り出される)変化があるように。

(虚歩→虚歩の時だけでなく、虚歩→弓歩などの時も)

⇒一度軸足の踵から軸を外して、新しい軸を作るため。

・虚歩は定式の形によって左右の横幅は違うが、同じ動作の中で一回ごとに横幅や広さがバラバラになってしまうのはよくない。

特に、横幅がなく両足が重なってしまうのはいけない。

⇒軸足が安定して腰がゆるんだ状態で、前足が軽く浮くように寄ってくれば、自分の体に見合った位置に足を退げられ、いつも安定した歩型になる。

⚪︎倒巻肱

・定式で、前の手は人差し指の先が鼻の高さ。(=手首が肩の高さ)

*肩の高さを意識できる時は、手首が肩の高さになるように合わせる。

肩を意識しづらい時は、指先を鼻の高さに合わせる。

・両手を開ききった時は、掌は下向き→前の手を橈骨側(人差し指側)を軸に外旋させることで、後ろの手も合わさってくる→前の手を引き合わせてくると、後ろの手も更に合わさってくる→胸前で円ができる→後ろからきた手を前に推し出す→前からきた手は下に押さえる力が出て、胯関節の前に収まる。

*両手を開ききった後、前の手を下に引き込もうとすると、後ろからきた手も下がってしまい、定式で前に推し出した手の位置が低くなってしまう。

⚪︎擠の手型と平雲手の手の形は違う。

擠は前に張っている力。

平雲手は持ち上げる力と押さえる力が働く。

(擠の形で平雲手の動作をしないように)

又、擠の手型を正しく作るように。

⚪︎48式では跟歩と活歩が出てくるので、きちんと使い分けるように。

・跟歩は弓歩→前足の胯の引き込みで、後ろ足が半歩寄る。

・活歩は両足の中間地点→前足の胯の引き込みで、後ろ足が半歩寄る。

*どちらも、前足の胯の引き込みで後ろ足が寄れば、後ろ足は前足の近くに寄り過ぎない。

⚪︎虚歩圧掌定式の虚歩は、横幅の広い虚歩。(胸の向きがほぼ進行方向に向いているため)

⚪︎上歩七星

・下勢→前足のつま先開きながら弓歩→前足A→B+で軸を作ってから、安定した状態で虚歩になる。

*軸を作らずに、勢いで後ろ足を持ってこようとすると、きちんとした虚歩にならない。

⚪︎独立跨虎

・独立になる前の虚歩のような動作は過渡動作で、歩型ではない。

・独立跨虎は、両手で相手の手を左右に引っ張り合って、左足で相手の足を払う動作。

そのため、定式で左足の足裏を上に向けるように上げる。(膝は曲がり過ぎないように)

・独立になる前に、西に向いている左手の指先を少し外に開く。そのことで、手を開きながら鉤手が作りやすくなる。

・独立になりながら、右手は左足の外側を添わせるように上がっていく(目線は右手の方を見る)→右手の掌を立てる時に、目線は左右の手の真ん中を見る(眼法で、切れている左右の手の勁をつなげる)

・左足の上がる方向は、西北30度~45度方向。

⚪︎独立跨虎~転身擺蓮

・独立跨虎定式→右手は掌下向きに、左手は鉤手を解いて掌上向きにし、右手を内側から張る。左足は右足より右側に着ける→右手掌上向きにしながら、左手の下から左に差し込む→体の向きが南を向くように回り、擺蓮の構え→擺蓮。