第九回3月10日(月) 【立円・平円・捋擠勢・攬雀尾・斜身靠~肘底捶・摟膝栽捶~白蛇吐信・穿拳下勢・単鞭】

⚪︎手法の練習(立円・平円については、ワンポイントレッスンにて映像解説予定をしています。)

①立円(体の前面で行う)

・上の手を押さえる→引き込んでくる(上の手の外旋が起こる。同時に下の手の内旋が起こる)→下から上がってきた手を前に差し込んでいく。

・「押さえる→引き込む」までは上の手の意識。(虚の手のことは考えない)

ここで虚実が変換して、今度は下から上がってきた手を差し込む意識。

・手法が正しくできていれば、身法・歩法とのつながりで、重心は自然と左右に移動する。

(右手を差し込んだ時は左足に重心が移り、左手を差し込んだ時は右足に重心が移る)

②平円(体の側面で行う)

・合わせてくる時は背中側の方から→両手がクロスした時に、胸前で両手の円がつぶれて張りがなくならないように。

(背中側から合わせることで、合わせた手が胸前でつぶれない)

・開く時は胸が広がるように。(手先から開かずに、中心から開いていく)

・自然と重心移動が起こるように、正しい手法で動く。

→両手がクロスした時と両手を開いた時は重心は中間地点。

左手から合わせてきた時は重心は右足、右手を差し込んだ時は重心は左足。

*手法には虚実があるので、必ず実の手の意識で動くことが大事。

⚪︎練習は楽をしたら上達しないし、無理をし過ぎても続かない。

少しきつい位の練習を続けていくことで、段々体力や筋力がついてきて、きつくなくってくる。

その繰り返しで段々できるようになってくる。

⚪︎側行歩

・足を出す時、寄せる時は体が正面を向かないように。(胯が合わさって、体がななめを向いている状態のまま、足を出す・寄せる動作を行う)

⚪︎捋擠勢

・捋(歩法はA)→擠するために手法が動き始めることで(変化することで)腰がゆるんで後ろ足が寄ってくる(B+)→擠する方向に体を開いていく(B+)→上歩→擠

・擠の定式での力点の方向は、弓歩の前足のつま先方向。

又、手の位置は胸の高さ。

⚪︎正しい力点の方向や手の位置は、腰がゆるんで足に負荷がかかるところを自分で探してみる。

→手の位置を少し高くしたり左右にずらしてみて、そこからゆっくり元の位置の方向にもどしていってみる。その過程で、腰がゆるんで足にズンと負荷がかかったところが正しい位置。

擠や按などは、両手を同時に動かして正しい位置を探す。

片手ずつ探す場合の注意点→

例えば、攬雀尾の掤の時の採の手の正しい位置を探す場合→上の手の位置が正しくないと、採の手の正しい位置は探せない。

又、手を自分の体の方に引いてきて、胸や肩がつっぱったり窮屈だったりしていないかで確認するのも一つの方法。

⚪︎攬雀尾の按の力点の方向は、体の正面よりも少し軸足(弓歩の前足)寄りにある。

これも手の位置をずらして、腰のゆるみで探してみるとわかる。

⚪︎制定拳では、弓歩の横幅は狭い幅と広い幅がある。

拗歩の時は広い横幅をとり、順歩の時は狭くて良いが両足が重ならないように注意する。

⚪︎斜身靠~肘底捶

・斜身靠の定式からの動き出しの時に、弓歩で上体が少し前傾したまま、おしりから後ろに引くように動きやすいので注意する。

ここでは、斜身靠の定式→右手を張ることで腰がゆるんで重心が中間地点に移動し、上体がまっすぐになる→肘底捶の動作に入る

⚪︎摟膝栽捶~白蛇吐信

・摟膝栽捶の定式→左拳をもう一つ差し込むことで腰がゆるんで重心が中間地点に移動する→そこから相手を引き上げる動作に入る

・摟膝栽捶の定式→手を上に上げて体を起こそうとせずに、おしりが収まることで上体が起きてくるように。

⚪︎穿拳下勢

・右足を退げて右拳がおなかの前にくる→右足踵が着いて弓歩になったら、右拳を下勢する方向に向けていくことで、体もそちらに開いていく(この時に弓歩よりも低いプー歩になる)→右拳差し込んで下勢

⚪︎単鞭

・鉤手を作って収脚した時の、添える手の掤勁が大事。

添える手の脇がつぶれていると、その後上歩する時に、膝が巻き込まれて内側に入ってしまう。

・添える手の指先は鉤手の手首の方向を向いている。ずれていると腰がゆるまない。

・鉤手を作って収脚→添えた手をふくらませるように張っていくことでB+が起きて体が開く。この時は体が開いた方向を見ている→上歩した時に進行方向(相手のいる方向)を見る。

(眼線で動作を先導する)→単鞭定式