シックハウスと化学物質

シックハウス症候群や新築病、化学物質過敏症

という言葉を耳にしたことがありますか?

健康のために、飲み物や食べ物に気をつけ、環境を汚染しない生活をする人が増えています。でも、一日の大部分を過ごす住まいに有害な化学物質が使われていることは意外に知られていません。カビやダニばかりでなく、あらゆる生き物を殺してしまう家では、人間も元気でいられません。そんな家を、シックハウス(病気の家)と呼びます。健康を育む、生物と共存できる家づくりが必要だと思いませんか?

F★★★★の建材だけで建てた住宅でも、適法な24時間換気システムを導入しても、室温が上昇すれば軽く制限値をオーバーしてしまいます。しかも、赤ちゃんやアレルギー症状の人はこの1/3〜1/5以下でなければならないといわれています。

最近の高気密高断熱の日本の住宅では家具を含めて、室内の化学物質をなくすことは不可能で、ほとんどがシックハウスといっても過言ではありません。家族や親戚に誰もアレルギー体質の人がない場合でも、新築やリフォームをきっかけに、突然アレルギーになる人がいます。結婚と同時に新築住宅に入居した両親から生まれてくる子どもには、さらに影響が強く出ているようです。

化学物質が人体に及ぼす影響としては、ガンのように何年も経ってから起きるものや、催奇形性のように次世代に毒性が現れてくるものもあります。そして、化学物質過敏症の患者は1300万人を超えると言う説もあります。特にアトピー・喘息・花粉症等アレルギー症状のある方は、いつ重篤な症状に陥るか解りませんので、適切な対処が必要です。

【化学物質の性質と使用建材】

  • ホルムアルデヒド

常温では気体で、ホルマリンはその水溶液。目や鼻の粘膜を刺激し、皮膚障害やぜんそく、アトピー性皮膚炎の原因となり、アレルギー促進作用がある。発ガン性もある。建築用接着剤、合板、防腐剤、防カビ剤として使用されている。

  • 有機リン

人や動物、昆虫の神経をマヒさせて殺す作用をもつ化学物質。毒ガスの「サリン」がルーツ。慢性中毒、神経毒、免疫異常、視覚異常、変異原性。シロアリ駆除剤、畳・カーペットの防虫剤・防ダニ剤、ビニールクロスの難燃剤、可塑剤(TCEP、TCP)として使用される。

  • 有機溶剤

塗料、接着剤、殺虫剤、シロアリ駆除剤の成分を溶かし込み、使用後に揮発する。トルエン、キシレンなど、たくさんの種類があるが、発ガン性、中枢神経毒性、慢性毒性などで知られる。

  • 有機塩素

塩化ビニールの素材。ビニールクロス、殺虫剤、防腐剤、シロアリ駆除剤などに使われる。発ガン性、ホルモン異常、生殖毒性、催奇形性。燃やすとダイオキシンを発生させる。自然界で分解されにくく、生体濃縮する最もやっかいな化学物質。

  • フタル酸エステル類(DOP、DBP)

フタレートとも呼ばれる。ビニールクロスや塩化ビニールを柔らかくするために可塑剤として添加される化学物質。ビニールクロスに30〜60%も含まれ揮発する。発ガン性、ホルモン異常を起こす。

  • ピレスロイド

有機リン酸に代わって、安全と宣伝されて使われ始めた化学物質。神経毒性や発ガン性、変異原性がある。シロアリ駆除剤、防虫剤、防ダニ剤として使用される。やっかいなのは、ニオイがないので気がつきにくいこと。

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