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■2025年5月17日から23日まで、2回目の南インドに旅行しました。
今回の旅行の目的は、ヒンドゥ教建築南方型の原点である「5つのラタ」を見ることです。実は今回のツアーにはこの「5つのラタ」は入っていなかったのですが、前回の南インド旅行の現地添乗員ハリーさんが今回も担当されたのを縁に、強くお願いをしたところ、急遽「5つのラタ」を見学に加えてもらえました。
行程は以下の通りです。5月17日(土)成田国際空港SQ637便11:10発、シンガポールでSQ528便に乗り換え(乗換時間3時間)で22:00チェンナイ着、所要時間11時間15分、乗り換え時間を含めると14時間15分の長旅です。5月18日(日)チェンナイからバスでカーンチープラムへ移動し、エーカンバラナータル寺院、カイラーサナータ寺院を見学、午後バスでマハーバリプラム移動し、5つのラタ、バンチャ・パーンダヴァ・マンダパ、岩壁彫刻、ガネシャ・ラタ、クリシュナのバターボール、海岸寺院を見学し、バスでチェンナイに移動しホテルに宿泊。5月19日(月)ホテルを出発し、11:45発のAI2739便でマドゥライに12:55着、午後テイルマライ・ナーヤカ宮殿、ミナークシー寺院を見学、その後ホテルに宿泊。5月20日(火)ホテルを出発後、バスでカーニャクマリに移動し、コモリン岬を散策し、夕日を鑑賞した。5月21日(水)ホテルを出発後、バスでアレッピへ移動し、15:00頃クルーズボートに乗船、バックウォーター(水郷)をクルーズし、船内に宿泊した。5月22日(木)下船後、バスでコーチンへ移動し、午後聖フランシス教会、チャイニーズフィッシングネットを見学し、スパイスマーケット、スーパーマーケットで買い物を済ませ、カタカリダンスショーを鑑賞し、その後コーチン国際空港を22:55のSQ535便で出発し、5月23日(金)シンガポールでSQ012便(乗継時間3時間)に乗り換え、17:30成田国際空港に到着した。所要時間は、往路より30分多く時間がかかった。
5つのラタのうち、ナクラ・サハデヴァ・ラタの3階に仏教のアプサイダル祠堂にある馬蹄形屋根やピーマ・ラタの2階切妻屋根の妻側に仏教のストゥーパがみられ、非常に興味深かった。
エ―カンバラナタール寺院
16-17世紀 カーンチープラム
エ―カンバラナタール寺院
列柱回廊
カイラーサナータ寺院
8世紀初 カーンチープラム
カイラーサナータ寺院
マンダパとヴィマーナ
5つのラタ 7世紀
マハーバリプラムラタ
ドラウバディ・ラタ(左)
アルジュナ・ラタ(右)
ナクラ・サハデヴァ・ラタ
ピーマ・ラタ
ダルマラージャ・ラタ
バンチャ・パーンダヴァ・マンダパ
7世紀 マハーバリプラム
岩壁彫刻 7世紀
マハーバリプラム
「アルジュナの苦行」
「ガンガーの降下」
ガネシャ・ラタ 7世紀
マハーバリプラム
クリシュナのバターボール
海岸寺院 8世紀
マハーバリプラム
海岸寺院 8世紀
マハーバリプラム
テイルマライ・ナーヤカ宮殿
1636年 マドゥライ
テイルマライ・ナーヤカ宮殿
中央ホール
テイルマライ・ナーヤカ宮殿
中央ホール ドーム天井
聖フランシス教会 1503年
コーチン
聖フランシス教会 内観
ミナ―クシー寺院 ゴープラ
17世紀 マドゥライ
チャイニーズフィッシングネット
■2025年3月15日から21日まで、南インドに旅行しました。
今回の旅行の目的は、インドのヒンドゥ教建築、特にドゥルガ寺院を見学することでした。スケジュールは以下の通りです。
15日(土):午後6:25成田国際空港発、16日(日)午前1時バンガロール着。時差-3.5時間。
16日(日):バンガロール発、バスにてホスペットへ移動。チトラドゥルガ城塞の見学。
17日(月):ホスペット発、バスにてハンピへ移動。ヴィッタラ寺院、アチュタラーヤ寺院、ヴィルパクシャー寺院、ロータスマハル、エレファンツ・ステイバル(象舎)、兵舎、ハザーラ・ラーマ寺院、階段井戸、マハーナヴァミー基壇、ナラスィン像、ガネーシャ寺院、ヘーマクータの丘の見学
18日(火):ホスペット発、バスにてアイホーレへ移動。ドゥルガ寺院、ラド・カーン寺院、ガウダル寺院の見学。
アイホーレ発、バスにてパッタダカルへ移動。カーダシッデシュワラ寺院、ガランガナータ寺院、サンガメーシュワラ寺院、マリカールジュナ寺院、カーシーヴィシュワラ寺院、ヴィルパークシャ寺院の見学。
パッタダカル発、バスにてバダミへ移動。バダミ石窟寺院、ブータナータ寺院の見学。
19日(水):バダミ発、バスにてゴアへ移動。途中べラガーヴィ市場を見学。
20日(木):ゴアにてボム・ジェス教会、聖フランシス教会、セ・カテドラルを見学。ゴア発、国内線にてバンガロールへ移動。
21日(金):午前2:45バンガロール発、午後2時成田国際空港着。
ドゥルガ寺院は、ヒンドゥ教建築の中で最も古い遺構の一つであり、その存在感は圧倒的だった。またパッタダカル寺院群は、北方型(ヴィマーナの上部構造(シカラ)が砲弾状の塔になっていて、その上にアーマラカ・カラシャを載せた形式)と南方型(ヴィマーナの上部構造が階段状の塔になっていて、その上にシカラと呼ばれる冠石を載せた形式)が混在していた。
チトラドゥルガ城塞(14-18世紀)
Gopalaswamy Temple
同 本殿
Sampige Siddheshvara Temple
ヴィッタラ寺院(16世紀前期)
同 マハー・マンダパ(拝殿)
同ヴィマーナ、アルダ・マンダパ、マハー・マンダパ
同 山車型ガルダ殿
King's Balance
アチュタラーヤ寺院(1513-38年)
ヴィルパークシャ寺院(15世紀)ゴープラ(塔門)
同 中庭
王妃宮殿の基壇
ロータスマハル(15世紀頃)
象舎
兵舎
ハザーラ・ラーマ寺院(15世紀)マンダパ
同 ヴィマーナ(本殿)
階段井戸(15世紀頃)
マハーナヴァミーの基壇
ナラスィンハ像
ガネーシャ寺院
ヘーマクータの丘
ドゥルガ寺院(6-7世紀)背側面
同 正側面
同 マンダパ天井
ラド・カーン寺院(7世紀末)
ガウダル寺院(7世紀初期)
パッタダカル寺院群(8世紀)
カーダシッデシュワラ寺院
ジャンブリンガ寺院
ガランガナータ寺院
サンガメーシュワラ寺院
マリカールジュナ寺院とカーシーヴィシュワラ寺院
ヴィルパークシャ寺院
バダミ石窟第1-3窟(ヒンドゥ教窟、6世紀末)
バダミ石窟第4窟(ジャイナ教窟、7世紀)
第2窟 踊るシヴァ神(ナタラージャ)
第2窟 前室列柱
第4窟 前室天井
ブータナータ寺院(7世紀末)
ボム・ジェス教会(16世紀)
■2024年10月14日から19日まで、ウズベキスタンに旅行しました。
今回の旅行の主な目的は、サマルカンドのレギスタン広場を見学することでした。
スケジュールは以下の通りです。
14日(月):成田国際空港発、仁川乗り継ぎ、タシケント着。時差-4時間。
15日(火):タシケント駅発、列車にて約4時間、ブハラ駅着。午後、イスマイール・サマニ廟、アルク城、カラーン・モスクとミナレット、ミル・アラブ・メドレセ、バザール・タキ、ウルベク・メドレセ、ラビハウズの見学。
16日(水):ブハラ発、バスにて約4時間、シャフリサーブ着。午後、アクサライ宮殿、ドルッサオダット建築群、トルティロヴァット建築群の見学。ブハラ発、バスにて約3時間、サマルカンド着。
17日(木):午前、グル・アミール廟、レギスタン広場、午後、シャーヒズィンダ廟群、ビビハニム・モスク、ビビハニム廟、ショブ・バザールの見学。
18日(金):サマルカンド発、バスにて約5時間、タシケント着。午後、日本人墓地、ナヴォイ劇場、ティムール広場、スーパーの見学。タシケント発、19日(土)仁川乗り継ぎ、成田国際空港着。
雲一つない青空の下、レギスタン広場はサマルカンド・ブルーにふさわしい空間で、スケール感、空間構成とも素晴らしいものでした。
タシケント駅
イスマイール・サマニ廟(9-10世紀)ブハラ
アルク城(18世紀)ブハラ
アルク城 城壁
ミル・アラブ・メドレセ(16世紀前半)ブハラ
ミル・アラブ・メドレセ ドーム天井
カラーン・モスク(1514年)、ミナレット(1127年)ブハラ
カラーン・モスク 中庭
ウルベク・メドレセ(1418年)ブハラ
ウルベク・メドレセ 中庭
バザール・タキ(ブハラ)
ラビハウズ(ブハラ)
アクサライ宮殿(138-1404年)シャフリサーブス
アクサライ宮殿(シャフリサーブス)
グンバズィ・サイーダン廟(15世紀中)シャフリサーブス
グンバズィ・サイ―ダン廟 ドーム天井
ジャハーンギール廟(1392年)シャフリサーブス
グル・アミール廟(15世紀前半)サマルカンド
グル・アミール廟 ドーム
グル・アミール廟 ドーム天井
レギスタン広場(15-17世紀)サマルカンド
ウルベク・メドレセ(1420-23年)サマルカンド
シェルドル・メドレセ(1636年)サマルカンド
シェルドル・メドレセ 中庭
ティラカリ・メドレセ(1660年)サマルカンド
ティラカリ・メドレセ 中庭
ティラカリ・メドレセ ドーム天井
ダルヴォザハナ(1434-35年)サマルカンド
ダルヴォザハナ 夏用モスク
シャーディムルク・アカ廟(1372年)サマルカンド
シャーディムルク・アカ廟 ドーム天井
シャーヒズィンダ廟群(9-15世紀)サマルカンド
シャーヒズィンダ廟群 ドーム天井
シリンベク・アカ廟(1385年)サマルカンド
シャーヒズィンダ廟群(9-15世紀)サマルカンド
フジャ・アフマッド廟(1350年)サマルカンド
フジャ・アフマッド廟 ドーム天井
トゥマン・アカ廟(1404年)サマルカンド
ビビハニム・モスク(1404年)サマルカンド
ビビハニム・モスク 書見台(ウスマン・クラ―ン)
ビビハニ・モスク
ビビハニ廟(15世紀)サマルカンド
日本人墓地(タシケント)
ナヴォイ・オペラ劇場(1947年)タシケント
ティムール像とホテルウズベキスタン(タシケント)
■2024年5月22日から27日まで、バングラディッシュに旅行しました。
スケジュールは、22日11:00成田空港発15:00ダッカ着(時差3時間)。ダッカのホテル泊。23日バスで移動し、午後マハスタン仏教遺跡を見学。ボグラのホテル泊。24日バスで移動し、午前中に世界遺産パハルプール仏教遺跡を見学。ラージシャヒのホテル泊。25日バスで移動し、プティアの小ゴヴィンダ寺院・アニク寺院・ゴパーラ寺院・大ゴヴィンダ寺院・小アニク寺院・シヴァ寺院・ロッド寺院などのヒンドゥー教寺院を見学。ダッカに戻りホテル泊。26日は、ダッカ市内の観光。午前中にサドル・ガート、シャヒート・ミナール、ダケシュワリ寺院、午後にカウラン・バザール、国会議事堂および議員宿舎の見学。23:45ダッカ発、26日9:15成田空港着。
今回の旅行目的は、パハルプール仏教遺跡ソーマプラ僧院の見学です。ソーマプラ僧院は、パーラ王朝第2代ダルマパーラ王(在位770頃-810頃)またはその息子第3代デーバパーラ王によって造営され、ゴープラ(大塔)を中心に周囲に117の僧房や72の台座・中座・仏舎利塔を配しています。
大塔は、十字形平面であり、三重の基壇を持っています。この大塔が、大乗仏教の浄土思想によって構想されたとすれば、中央塔は釈迦の霊山浄土を、その四方の小塔は、南が観音菩薩の補陀落浄土、北が弥勒菩薩の兜率天浄土、東が薬師如来の瑠璃光浄土、西が阿弥陀如来の極楽浄土を象徴しているのではないでしょうか。また密教によって構想されたとすれば、中央が大日如来、四方に宝幢如来(東)、開敷華王如来(南)、無量寿如来(西)、天鼓雷音如来(北)を配した胎蔵界曼荼羅の中心に位置する中台八葉院を象徴していることになります。
またルイス・カーンが1983年に設計した国会議事堂・議員宿舎を目の当たりにできたのは、とても幸いなことでした。
マスタハン仏教遺跡(4~6世紀)城壁
ソーマプラ僧院(8C末~9C初)北面
ソーマプラ僧院 僧房
ソーマプラ僧院 基壇彫刻
ソーマプラ僧院 南面詳細
小ゴヴィンダ寺院・アニク寺院(プティア)
大ゴヴィンダ寺院(プティア)
ドルモンチョ(プティア)旧クリシュナ寺院(1895)
シヴァ寺院(プティア)
国会議事堂(ダッカ)1983年 ルイス・カーン設計
議員宿舎(ダッカ)ルイス・カーン設計
議員宿舎(ダッカ)ルイス・カーン設計
■2023年8月11から16日までネパールに行きました。
カトマンドゥ盆地のネパール建築を見学しました。
主な観光地は、12日:エヴェレト遊覧、カトマンドゥ市内にあるダルバール広場のハヌマン・ドカ、クマリの館、ナラヤン寺院、カトマンドゥ郊外のスワヤンブナート、13日:ロープウェイでチャンドラギリの丘へ、14日:バクタプル市内にあるタチュパル広場のダッタトラヤ寺院、トウマディー広場のニャタポラ寺院とバイラヴナート寺院、ダルバール広場の旧王宮と寺院、チャング・ナラヤン市内のチャング・ナラヤン寺院、15日:パタンにあるダルバール広場の旧王宮、クリシュナ寺院、ハリ・シャンカール寺院、ヴィシュワナート寺院、同市内のクンベシュワール寺院とゴールデン・テンプル、などです。
カトマンドゥの8月は雨期なので、エベレスト遊覧は雲の上にヒマラヤ山脈がわずかに顔を出す程度であり、チャンドラギリの丘からは雲に隠れてヒマラヤ山脈の絶景は見えなかった。三王国時代の旧都であるカトマンドゥ・バクタプル・パタンは、世界遺産に登録されていて、旧王宮や多くの寺院群は見ごたえのあるものでした。
ネパール国民の約8割がヒンドゥー教徒であり、ヒンドゥー教寺院の多くの建物が重塔建築であることはとても興味深かった。おそらく古代ネパールの初期に中国から仏教が重塔と共に請来され、その後ヒンドゥー教が国教化されたにもかかわらず、建物は重塔建築を踏襲したものと考えられる。
エベレスト遊覧
カトマンドゥ ハヌマン・ドカ
カトマンドゥ バサンタブル・ダルバール
カトマンドゥ クマリの館
パタン マ二・ケシャブ・ナラヤン・チョーク
バクタプル ゴールデン・ゲートと55窓の宮殿
カトマンドゥ ナラヤン寺院
バクタプル ダッタトラヤ寺院
バクタプル バイラヴナート寺院
バクタプル シカラ様式寺院とラメシュワール寺院
バクタプル シカラ様式寺院
カトマンドゥ スワヤンブナート
チャング・ナラヤン寺院
パタン マ二・ケシャブ・ナラヤン・チョークの中庭
パタン ダルバール広場のクレジュの鐘
バクタプル タチュパル広場
バクタプル トウマディー広場
パタン ダルバール広場
カトマンドゥ ハヌマン・ドカ
パタン ムル・チョーク
パタン クリシュナ寺院
パタン ハリ・シャンカール寺院
バクタプル ニャタポラ寺院
パタン クンベシュワール寺院
パタン ヴィシュワナート寺院、
パタン ゴールデン・テンプル
パタン ゴールデン・テンプルの本尊
■2023年4月13日から18日までスリランカに行きました。
4年ぶりの海外旅行です。
主な観光地は、14日:ゾウの孤児院、ダンブッラ石窟寺院(世界遺産)、15日:シーギリヤロック(世界遺産)、仏歯寺(世界遺産)、16日:ゴールの旧市街と要塞(世界遺産)、17日:ゴールフェイスグリーン、シーマ・マラカヤ寺院などです。
8つの世界遺産のうち、4つを見学することができましたが、アヌラーグプタとポロンナルワの仏教遺跡を見学できなかったのはとても残念でした。
ゾウの孤児院(左)、ダンブッラ石窟寺院 外観(中)、ダンブッラ石窟寺院 第2窟(右)
シーギリヤロック(左)、シーギリヤロック ライオンの入口(中)、シーギリヤロック 王宮跡(右)
仏歯寺 正面(左)、仏歯寺 本堂2階正面(中)、ゴール要塞 時計塔とムーン要塞(右)
ゴール要塞 スター要塞(左)、シーマ・マラカヤ寺院 正面(中)、ヘリタンス・アフンガラ・ホテル 正面(右)
ヘリタンス・アフンガラ・ホテル フロントロビー(シーマ・マラカヤ寺院ともジェフリー・バワ設計)
■2022年5月:一般社団法人 日本ものつくり学会(理事長 中村隆夫)より「日本ものつくり学会功績賞」を授与しました。
■2021年11月25日:『木造建築の設計技術史』(中央公論美術出版)を出版しました。
本書は私の長年の研究成果をまとめたものです。その内容は、木造建築の設計技術に関する考察であり、建築の創造の問題を取り扱い、建築設計技術史の体系化を目指したものです。目次は以下のようです。
第1部世界木造建築の設計技術 第1章古代ギリシャ・ローマ建築の設計技術 第2章古代中国建築の設計技術 第3章韓国木造建築の設計技術 第4章ベトナム木造建築の設計技術
第2部日本木造建築の設計技術 第1章古代木造建築の設計技術 第2章中世木造建築の設計技術 第3章近世木造建築の設計技術
まとめ
結論