第1回

「性的マイノリティのリアリティ―アイデンティティについての語りから―」

島袋海理(名古屋大学教育学部4年生,セクシュアリティ研究)

2019年3月31日(日) 11:00~13:00 名古屋大学附属中央図書館

最近、「SOGI(性自認・性的指向)」とか、「LGBT」とか、「ダイバーシティ(多様性)」とかいった言葉を新聞や雑誌で見かけることが多くなりました。また、「おっさんずラブ」という男性同士の恋愛を取り上げるTVドラマも話題になりましたし、同性婚に関する裁判も行われています。生まれた体とは違う性を生きたり、同じ性別の人を好きになったり、性行為や恋愛に関心が無かったり…。現在ほど「性的マイノリティ」について、地域や学校、職場などで、どのように教え、学び、受け入れたらよいかを話し合う時代は後にも先にもないかもしれません。

けれども、13人に1人はいるとも言われる「性的マイノリティ」が実際にどんな人生を歩んできたか、ということを聞く機会はそう無かったかと思います。今回は、性的マイノリティの当事者に私がインタビューした内容を紹介しながら、性的マイノリティの「リアリティ」について皆さんと考えていきます。まず、教育の制度や研究の世界(主に教育学、心理学、社会学)で、性的マイノリティがどんな風に扱われてきたのか解説します。そして、私に話してくれた範囲ではありますが、「性的マイノリティ」が自分自身の人生遍歴についてどんな風に語っているか、一緒に耳を傾けてみませんか?