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京都大学大学院農学研究科　神川龍馬の個人ホームページになります。研究内容や論文、学会発表などの記録に使用しています。研究室のホームページはトップページ | 海洋分子微生物学研究室 (kyoto-u.ac.jp) です。

contact: kamikawa.ryoma.7v[アット]kyoto-u.ac.jp  *[アット]を@に変換してください

環境ＤＮＡNEWS   

• 240213         元京都大学の武部紘明博士（2023年学位取得、現NTT）を筆頭著者とする論文「Taxonomic difference in marine bloom-forming phytoplanktonic species affects dynamics of both bloom-responding prokaryotes and prokaryotic viruses」がmSystems誌にアクセプトされました。神川は共著者として参画しています。海洋の物質循環では微細藻類の光合成が起点となり、光合成産物は従属栄養性原核生物に利用され、そして増殖した従属栄養性原核生物は原核生物感染性ウイルスにより溶菌すると言われています。しかし起点となる微細藻類の種類によって、その後増殖する原核生物やウイルスの組成に影響が出るのか分かっていませんでした。そこで本研究では、2種の異なる微細藻類細胞破砕液が大阪湾海水試料中の原核生物個体群組成とウイルス組成に与える影響をメタアンプリコン解析とメタゲノム解析で明らかにしました。

• 240120         筑波大学の原田亮君を筆頭著者とする論文「Encyclopaedia of family A DNA polymerases localized in organelles: Evolutionary contribution of bacteria including the proto-mitochondrion」がMolecular Biology and Evolution誌にアクセプトされました。神川は共著者として参画しています。ミトコンドリアは真核生物の最も新しい共通祖先には存在していた細胞小器官である一方で、その進化・多様化の歴史、そしてその分子レベルでの背景はブラックボックスになっています。本研究では、真核生物のゲノムおよびトランスクリプトームデータを網羅的に探索し、ミトコンドリアなどの細胞小器官に局在するファミリーＡ DNAポリメラーゼのカタログを作成しました。その結果、系統によって異なる進化的起源をもつオルガネラDNAポリメラーゼを利用していることが明らかになり、これまで考えられてきた以上に複雑なオルガネラ進化が潜在していることが示唆されました。

• 240106         京都大学の西田志穂さんを筆頭著者とする論文「Draft genome of Parageobacillus thermoglucosidasius Isolated from a freshwater lake sediment, a member of hydrogenogenic carbon monoxide utilizers」がMicrobiology Resource Announcements誌にアクセプトされました。神川は共著者として参画しています。P. thermoglucosidasiusはCOを酸化して水素ガスを生成することが可能な真正細菌です。本菌が水深70 mの琵琶湖湖底堆積物にも存在していることを単離培養から示し、そのドラフトゲノムを報告しています。