class2016
カリフォルニア大学サンディエゴ校 Rady School of Management Class 2016
Yoshiaki Ichinowatari
公費
東京大学 法学部 卒
「Radyという選択」
1. UCSDの研究成果をビジネスに
カリフォルニア大学サンディエゴ校は、同校を中心として、医療、バイオ、ハイテク、経済学などの領域で多くの成果を生み出すクラスターを形成していますが、Radyのミッションはこうした成果をビジネス化して世に送り出すというものです。学内の起業報告会などで「そのビジネスのアイデアはどのようにして得たのですか」と尋ねると、「エンジニアの友達と手を組んだのさ」などと答えて語ってくれる人と出会うことができます。イノベーションはいかにして起こすのか、これをtangibleな形で学ぶことができるわけです。"Lab to Market"を始め、カリキュラムそのものにもこうした精神がビルトインされています。
2. Small School & Diversity
現在、1学年はおよそ60人。クラスメイトと密に関わることができるのはもちろんですが、Professorもこちらのことをよく覚えてくれるサイズなので、誰かの後ろに隠れることなく、何かと自分なりの準備をしなければなりません。授業中に発言主が遠くて困るということもなく、聞き取れないとしたら自分の準備不足か英語の問題ということがはっきりします。いい意味で逃げることが許されない環境です。この密度があってこそ、クラスの半数以上がインターナショナルというdiversityも効いてきます。
3. 創立10周年という新しさ
2年間のプログラムは9月のPreTermから始まりますが、その中で、Deanが "Founding Dean" としていかにこの学校に息吹を吹き込んできたかを熱く語ります。これを始めとして、Professorも、Staffも、クラスメイトも、大変意欲的で、こちらのアクション次第でRadyという学校の歴史を新しく刻んでみせるという感覚があるように感じます。リスクといえばリスクですが、だからこそ、Communityへの貢献という意識が強くなり、新しい活動へのモチベーションになります。
最後に、San Diego/La Jollaの生活環境は言うまでもなく素晴らしいです。夏は木陰が涼しいし、冬の寒さも東京に比べれば知れたものです。海も近いし、近くの国境を陸路で越えればメキシコドメスティック便でカンクン旅行ができます。
H Matsunami
社費(保険会社、投資部門)
東京大学 経済学部 卒
私が感じているRadyの魅力を紹介します。
1.コラボレーティブ
スモールサイズのRadyにおいてはクラスメイトは家族のような存在です。それほど大きくない教室で毎日顔を合わせ、夜遅くまで友人宅で共に勉強し、ディープな人間関係を築けること間違いなし。
2.日本人の活躍
クラスにおける日本人が1割以上、国籍別では米中に続く3番目ということで、クラスディスカッションや課外活動においてかなり存在感を放っています。世界の学生を相手に萎縮することなく堂々と主張していく経験ができます。
3.ロケーション
最高のビーチと高度な経済活動が共存するサンディエゴは生活の質という観点から世界で最も素晴らしい場所なのではないかと思います。ワーカホリックな自分を変えるチャンスです。
Toshi Kinugasa
社費(中央銀行)
工学部(技術経営) 卒
Collaborativeかつ「超」の付くほどのSmall School, UCSDの擁する豊富なリサーチ・人材リソースへのアクセシビリティ、ニュービジネス勃興が盛んで「全米で住みたい都市トップ」にもランクインしたロケーション。Rady Schoolはカリフォルニア州最南端のサンディエゴで、スクール、資源、環境と、様々な面からfitを感じるビジネススクールです。
1. Collaborative and Small School
入学後数週間のPre-Termで、full-timeのクラスメイト60人とお互いをよく知ることができるクラスサイズ。授業での発言や貢献の機会だけでなく、クラス外での議論や交友を深める(≒飲む)機会も多く作れます。また、Rady卒業後に起業したambiciousなalumniとの交流機会もあるほか、パネルディスカッションや休日のBBQなど、「タテ」のネットワーキングのチャンスも多々あります。Rady留学前の職務(金融)では、内外の関係者と、時には共に、時にはカウンターパートとして、企画立案・折衝を進める日々でした。この2年間は、diversity溢れつつもcollaborative and small-sizeなコミュニティで、基本に立ち返りつつ自分をより一段上に成長させる機会だと考えています。
2. UCSDの豊富なリソースへのアクセシビリティ
大学の誇る医療・バイオ、テクノロジー、経済学をはじめ各分野の高い実績・リソースにアクセスできることは大きな魅力です。勉強面では、要件を満たせば他学部聴講をRadyの取得単位にもできますし、ソフト面では、様々なきっかけから各分野の研究者・学生とのネットワーキングの機会も作れます。起業を志向するクラスメイトにはPh.D取得・ポスドク経験者もおり、彼らをきっかけとしたベンチャーマインドに触れることもできます。私自身は最近、経済学・政治学の分野の研究者・スピーカーとの交流を進めつつあります。
3. Location, Location, Location!!!
Rady Schoolの環境は、本当に多くの経験や出会いの機会があります。ファイナンスバックグラウンドの私がRadyにfit感を感じでいるのは、当地で出会える企業家、投資家、研究者の存在も大きく影響しています。また、選択科目のIndependent Studyでは、当地企業のプロジェクトにアサインされ、調査分析等を経て、企業への報告まで行えると聞いています。ビジネススクールで学んだことを早速実践する場としても、またとない魅力的なプログラムです。
また、ダウンタウンから車で20分、UCSDの位置するラホヤ(La Jolla)は、落ち着いて美しい、上品な高級住宅(リゾート)地の、素晴らしい街です。キャンパスを初めて訪れた日のことは忘れません。ストレスフルになりがちMBAの2年間を鬱屈することなく過ごせると思いました。そして、それは正しかった思います(図書館やStudent Loungeに籠っていてもそう感じるのだから間違いありません)。
Hidehiro Iwata 公費
東京大学 法学部 卒
なぜRadyを選んだのか、それは仕事や人間の幅を広げることが目的でした。
「日本を超えて仕事をするために」
将来的に、日本に軸足を置きつつも、東南アジア、東アジア関連の仕事に携わりたいと考えていることもあり、アジアとの関係の深いRadyに魅力を感じました。東アジア出身者はもとより、東南アジアにルーツをもつクラスメイトも多く、ビジネス環境や社会情勢から、食べ物や文化についても教わることが多い毎日です。
また、UCSDはもともと国際関係、特に環太平洋地域に力点を置いた研究が盛んであり、関連の授業が受講可能なことや、そこで学んでいる学生(伝統的に日本からの留学生も多い)との交流ができることは大きな魅力でした。もちろん、日本企業を含む東アジアの企業の進出が目覚ましい南カリフォルニアに立地していることから、大学の外でもいろんな交流、経験が期待できます。
超スモールスクールであることから、授業の場でも、放課後や休日のアクティビィにおいても、必然とクラスメイトとのコミュニケーションは密になります。まだまだ英語が不自由な私にとって、毎日大変ですし失敗も多いですが、その分語学力においても異文化への理解においても得るものは大きいと思います。
「未知なるマインドへの挑戦」
これまで純日本的な巨大組織で働いてきたため、あまりに伝統的なものの考え方や組織の論理に慣れすぎており、一方でイノベーティブな発想が欠落していると思っていました。Radyでは起業家育成のための授業やプログラムが多く、サンディエゴ在住の起業家の方の話を聞く機会も豊富にあります。さらに、日本人卒業生にも起業している方がいらっしゃり、これまでそういった方たちと出会う機会にあまり恵まれなかった自分にとって、新しい考え方に触れるまたとないチャンスです。
一方、日本でもよく南九州育ちの人は、、、とか、東北出身の人は、、、といったことを耳にすることがありますが、育ってきた気候の人格形成に与える影響は少なくないと思っています。その点、私の生まれ育った街は晴れの日が年間170日以下なのに対し、サンディエゴは年間300日以上が晴天です。自然とそこで暮らす人々のごく日常的なものの感じ方、考え方は自分とは異なっているように感じます。
こういったこれまでの自分の思考法と異なる人たちとの交流は、時に驚きを与え、時に違和感を感じるものでもありますが、オープンマインドなものの見方に慣れ、また、いい意味でリスクに鈍感になるための、まさに自分を変えるための教室だと思っています。
Takeshi K
社費(証券会社)
東京大学文学部卒
Radyの魅力は沢山ありますが、以下を重視して進学しました。
1)西海岸、サンディエゴというロケーション
妻子を連れてのMBA留学となる私にとって、San Diegoは最高の環境です。治安はロスなど西海岸の他の都市と比べて抜群に良く、ショッピングモールには子供向けプレイルーム、近所に保育園、公園が複数あり大変便利です。また、見渡す限りの青空と切り立った崖の下のビーチなど、大自然そのままの美しい景色を近所で堪能できます。
2)イノベーションの重視
西海岸の中では、サンディエゴはIllumina、Qualcomm等のヘルスケア、通信分野で成功したベンチャー企業が集積し、Start Upが盛んな都市です。Radyでも、Lab2Marketなどのアントレ系授業に力を入れており、大学付属のインキュベーション施設等のファシリティも充実しています。Tech Club等のクラブ活動も盛んです
3)スモールスクール、新しい学校ゆえに何にでも挑戦できる環境
アジア、中東など世界中から来た同学年のクラスメート全員と友達になることができ、大変刺激を受けます。日本人学生のプレゼンスの高さも特徴で、学生委員やクラブ活動で活動しています。
T.Kageyama
社費(総合電機メーカー/IT営業)
外国語学部 卒
「合格おめでとう。で、どこ行くの?え、サンディエゴ?なに、ラホヤ!?」
Radyへの進学を決めた際、上司や同僚の反応は主にこのような感じでした。私は受験するまでサンディエゴのことを知りませんでしたが、住んでみるとあの時の反応がよく理解できます。ただ、生活面の充実さもさることながら、私はプログラムとのフィット感に大いに満足しています。私がMBAに求めたのは、
・人材価値の向上(ビジネス全体の包括的知識の取得)
・発信型人間になるためのインプット/アウトプット訓練(グループスタディ、プレゼンテーション)
・日本や所属会社から一歩離れたところでの他流試合経験(ケースコンペティション、ビジネスプロジェクト)
等です。営業のくせにあまり社交が得意でない自分の性格から、太い関係が作れる人数には限りがあると思い、スモールスクールであることを重視しました。Radyは1学年が60人弱という構成で、自分には快適です。例えば、どこの学校でも発言が重視されますが、この人数くらいだと手を挙げればまんべんなく発言の機会が回ってきます。クラスも競争より協調といった雰囲気が形成されており、宿題を教え合ったり、週末に集まって一緒に勉強したりと、支え合う関係ができています。
加えてRadyは、創設してまだ間もない=自分がこのプログラムの歴史作りに貢献できる、という点でもチャレンジングな場だと感じています。個人的には、自分がRadyのいちセールスマンとなって、企業訪問や各種イベントを通じて魅力ある人材として認識してもらい、Radyの価値を向上させたいと(勝手に)意気込んでいます。AdmissionやCareer Serviceの人間との距離も近く、一致団結してRadyを成長させようとする気概が感じられます。
裏を返せば、自分からアクションを起こせばいくらでも忙しくなり、何もしなければ快適な気候の下、のんびりした2年間を過ごすことになります。私は日本での生活で、知らず知らずのうちにできあがってしまっていた受け身の姿勢を打破することもMBAに来た理由のひとつなので、この点もモチベーションになっています。
MBAが自分を変えるのではなく、変えるのはあくまで自分です。でもRady MBAは変わろうとする人間を大いに助けてくれるでしょう。
T. Tsuchiya
社費(建設/研究開発)
工学系研究科 博士(工学)
「研究開発の研究」
研究開発の一員として社会人生活を過ごしてきましたが、どのようにすればより会社・社会にインパクトを与えるかは、常に大きな課題です。
そんな私にとって、研究開発からの起業に大きな特色を持つRadyを選ぶことに何の躊躇もありませんでした。
1.Lab to Market
前述のとおり、私はもともと工学系研究者なので、研究室の技術(lab)をどう製品化(to Market)にするかということは、一大テーマです。これに正面からぶつかっていく授業を中心として構成されているRadyを選ばない選択肢はありません。また私が所属した建築学科では、「エスキス」という、建築家の方と自分の設計について議論する授業があり、とても刺激的でした。Lab to Marketはビジネスにおけるエスキスで、きっと新しい価値観や視点、そして大きな経験をもたらしてくれると思います。
2.バイオと医療
シリコンバレーにおいて、StanfordやUC Berkeleyは、IT産業と共に発達し、今なお成長を続けています。では、次の大きな産業は何でしょう? 私は個人的には、バイオ・医療だと思っています。そして、サンディエゴは世界でも有数のバイオ・医療産業の集積地です。多くの医療・薬品・バイオ系企業とリソースが集積し、起業活動が行われています。これからの成長の加速度を考えたとき、サンディエゴはとても魅力的な街であり、そのダイナミクスを感じることができると思います。起業に関する研究や地元の企業家の方との交流などリソースは潤沢にあり、私はそちらについての交流も進めてきたいと思います。
3.Life in San Diego
気候と治安が良く、サンディエゴのフレンドリーなホスピタリティで、英語が堪能でない家族でも楽しむことができる街です。私には子供もいるので、もしものときにも妻が安心して生活できるというのはとても重要な条件です。加えて、勉強からちょっと離れてのんびりしたいときに、青い空と海という、最高の癒し空間があることは、代えがたいものだと思います。