フミの帽子
フミの帽子
塩原由梨果 塩原由梨奈 加藤眞一 佐藤卓郎 他
監督・脚本・編集:櫻井剛
フミ、7才。いっつも元気なわけじゃない。
数週間後の劇の発表会の為に一生懸命練習している小学生達。でも、毛糸の帽子をかぶったフミだけは元気がない。クラスメイトに遊びに誘われても、いつも通る商店街でも、うつむいたまま。先生にも怒られっぱなし。
フミが元気がないのは、お母さんがいないから。赤ちゃんが生まれるから入院中なのだ。赤ちゃんが生まれるのは嬉しいけど、寂しくてたまらないフミは、お母さんにいつになったら帰ってくるのか訊ねる。するとお母さんは、窓の外を眺めながら、「桜の花が咲いたらね」と答える。その日から桜の咲く日を心待ちにするフミ。
フミを心配する商店街の大森(八百屋)と古森(古着屋)。二人なりにフミを応援しているが、周りの大人達が子供に無関心なのも少し気になる。そんなある日、いつも商店街を通るはずのフミの姿が見えない…。