オンラインセミナー

開催マニュアル

1万円(※)でできる「大規模オンラインセミナー」の開催方法

Zoomの大規模ミーティング機能と、手持ちのスマホとPCを使った、低コスト(1万円以内)(※)での大規模オンラインセミナーを実施しましたので、備忘録を兼ねて、その開催マニュアルをまとめます。


(※)すでに持っているPCやスピーカフォンの等のコストは含んでいません。私が、このセミナーのために追加で払ったコストが1万円という意味です。

目次

内容

◆目的

最近、セミナーや講演を開催する際に、オンライン中継を平行して実施することが増えてきました。しかしながら、メインはリアル会場で、サブ的にオンライン中継をする場合が多く、オンライン参加者の環境が悪いと思っていました。

この度、大規模なリアル会場&オンライン中継(300人)を実施する機会がありました。無事にオンライン中継を実施するために、色々と準備した内容を備忘録としてまとめました。

今後の、オンライン中継開催の参考になればとおもっています。

◆Zoomのアカウントおよびオプション

Zoonの有料アカウント(Pro)は、接続可能人数が100人までです。大規模なミーティングを実施するために、オプションとして、大規模ミーティングを別途購入することで、500人まで増やすことができます。

それぞれの料金は以下の通りです。

プロ ・・・$14.99

大規模ミーティング 500人まで・・・ $50.00

合計 ・・・$64.99

◆準備する設備・機材等

スライド投影用のPC ・・・1台

オンライン監視用のPC・・・1台

スピーカーフォン・・・1台

使っていないiPhone・・・1台

スマホのアームスタンド・・・1台

スライド投影用のPC

Zoomの共有機能を利用して、登壇者の手元にあるPCでスライド投影しながら、そのスライドをオンライン参加へ共有するためのPC

オンライン監視用のPC

オンラインでのセミナー中に、専任のオンラインファリシテーターが、参加者の様子を確認しつつ、なにかトラブルがあったら、Zoomのチャット機能等で、参加者に通知するためのPC。

スピーカーフォン

講演者の音声を、オンライン参加者へきれいに伝えるための収音マイク。通常のPCだけでも、物理的には可能であるが、雑音防止(ノイズキャンセリング)機能がなく、そのままPCだけで講演するのは現実的ではない。

また、スピーカーフォンの値段はピンキリで、ヤマハ製のスピーカーフォンは、値段も高く(4万円以上)音質もよい。また、1万円以下の商品もあるが、安いと雑音が入りやすく、おすすめしない。

値段も手ごろで、音声がよいおすすめ商品は、「Jabra SPEAK 510 ワイヤレススピーカーフォン 会議用」ワイヤレスでの使えるが、やはり有線のほうが音質は安定している。値段は1.2~1.3万円程度。

使っていない中古のiPHone

講演者およびスライドを投影するためのカメラ。使っていない中古のiPhoneで十分対応できる。ただし、会場のWi-Fiは必須。会場のWi-Fiを利用して、ネットにつないだ上で、Zoomのアカウントから会場の様子を投影する。

スマホのアームスタンド

iPhoneを固定するためのアーム。Amazonで1,000円程度で販売されている。会場の講演者とスライドを正確に投影するために必要。

Wi-Fi環境

映像と音声を配信するためWi-Fi環境は必須。できるだけ高速のWi-Fi環境を整えたい。

◆人員配置

オンライン専任のファシリテーターの設置

オンライン参加者へチャットや音声で通知するために、専任のファリシテーターが必要。具体的にやることは、

  • オンライン上でのファリシテーション
  • ミュートにしていない参加を強制ミュートにする(※)
  • チャット等での盛り上げ

(※)ホストから、共同ホスト権限を付与してもらうことで、強制ミュートが可能となる。

◆よくあるトラブルの対処法

参加者からの雑音が入る。

強制ミュートを使う。

管理者権限をもっていれば、参加者を強制ミュートできます。特に、オンラインに不慣れな方は、常時ミュートにすることをよく理解していないことがあります。

雑音が入ると、全体に悪影響がでますので、管理者権限をもっている人が、強制ミュートにしてあげてください。


◆トラブル無く運営するコツ

オンライン配信の場合、どうしてもシステムトラブルはつきものです。ただ、極力システムトラブルの可能性を事前につぶしておけば、当日参加者から不満がでにくいセミナーになります。トラブル無く運営するコツをまとめました。

PCの切り替えはやらない

セミナー中は、スライドは、Zoomの画面共通機能を使って、音声はスピーカーフォンを使ってオンライン参加者に配信します。講演者の持ち込みPCの場合、PC切り替え時に接続トラブルになることがあります。当日のシステムトラブルを最小限にするために、セミナー中のPC切り替えはやらないことです。


スライドはパワポではなくPDFで準備する。

最新のパワポでスライドショー機能を使うと、会場のスライドは問題ないが、オンライン配信は、次のスライドが見えてしまうことがあります。そのため、講演者や事務局が使うスライドは、パワポではなく、事前にPDFに変換した形で準備するとトラブルが少ない。

入退室の時にチャイムを鳴らさなくする


ZOOMのWEBサイトで「マイミーティング設定」にある「参加者が参加または離れた時に音声が再生されます」こちらにチェックを付けるか付けないかで、入退室時の音声の有無を設定することができます。