1.合唱団の創立
混声合唱団コールクライスは、小編成ながら質の高い室内合唱団を目指して、1987年6月に作曲家・指揮者の荻久保和明先生を囲んで10名の仲間が集まり、武蔵野で産声をあげました。
当初は「混声合唱団コールクライネ」と名付けましたが、響きが「今ひとつクライネ」と言うことから、クライス(円とか輪あるいは仲間)と名を改めました。
2.第1回から第10回演奏会まで
1988年5月に開催された第1回演奏会では、荻久保和明編曲によるスペイン民謡集とフォーレ名曲集などを、荻久保先生ご自身の指揮・ピアノで演奏するという”クライスラー”を打ち出し、演奏会は、無事成功裏に終わりました。
その後、団員も増えて大曲にも取り組むようになり、室内オーケストラやハープ、オルガンとも協演するようになりました。
バッハ、モーツアルト、フォーレ、デユルフレ、ラッターなどの宗教曲(ミサ曲やレクイエム)や荻久保和明氏の代表作である『復活』、『IN TERRA PAX(地には平和を)』、『季節へのまなざし』、『しゅうりりえんえん』などとともに、武満徹、新実徳英、林光、各氏らの合唱曲も取り上げるなど、レパートリーの幅を広げながら、1年~1年半毎に定期演奏会を開催しました。
第9回定期演奏会(2000年3月)より
3.第11回から第20回演奏会まで
第11回以降は荻久保和明先生の作品の中でも大曲として有名な『縄文』『炎上』『縄文ラプソディ』など≪縄文シリーズ≫に 取り組むかたわら、荻久保先生の作品の中で混声4部になっていなかったものを混声4部に編曲、あるいは内外の名曲の編曲をお願いして、荻久保先生の作曲・指揮による演奏会形式を増やしてきました。
第12回からは新進気鋭の中島剛先生を常任ピアニストにお迎えし、日常の練習から演奏会まで一貫して中島先生にピアノ伴奏をお願いする体制と致しました。
第13回からは誰でも知っているミュージカルやオペラ合唱曲、日本民謡などポピュラーな作品も取り上げ、お客様に一緒に楽しんで 頂けるプログラム編成としました。
演奏会場を第14回は、「カザルスホール」、さらに第15回以降は、「浜離宮朝日ホール」としています。
第20回は荻久保先生に、第20回定期演奏会を記念して作曲をお願いした委嘱作品「混声合唱とピアノのための〝すばらしいあした〟」を中心に、 「合唱組曲〝サハラ〟」「日本のなつかしい歌」と、荻久保作品による 3ステージ構成で、荻久保先生の還暦をお祝いしました。
第16回定期演奏会(2009年5月)より
4.すばらしいあしたへ
そして、『季節へのまなざし』『あやとりの記』『光と共に光の中で』『すばらしいあした』等荻久保先生の作品をプログラムの中心に据えて行くと同時に内外の名曲を組合わせ、さらに新進気鋭の作曲家を会場にお招きしてその代表作品の演奏を一緒にお聴き頂くなど、お客様に楽しんで頂ける本格的な演奏会創りを目指しています。
第20回記念演奏会を終えて、さらに聴き応えがある歌をお届けできるように、ひとつひとつ練習を重ねて精進してまいります。
第20回記念定期演奏会(2013年11月)より