対人援助学会 第6回大会
投稿日: 2014/10/29 0:26:53
対人援助学会第6回大会にて、行われるTEA関連の情報をお送りします。
日時 11月8日(土)・9日(日)
場所 立命館大学 敬学館(衣笠キャンパス) (京都市北区等持院北町56-1) 【交通アクセス】
大会のHPは↓
http://humanservices.jp/meeting/index.html
TEAワークショップ
■タイトル 分岐点での関わり・援助を考える
―ボーダーを超えて、TEAで捉えられる、人のライフの変容と維持
■登壇者(敬称略)
企画者・司会:
安田裕子(立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構)
はじめに:
サトウタツヤ(立命館大学文学部/文学研究科)
話題提供者:
伊東美智子(兵庫教育大学大学院)
和田美香(東京都公立学校)
指定討論者:
北出慶子(立命館大学文学部/言語教育情報研究科)
安田裕子
■内容
本企画では、対人援助において、人がいかに変容するか、そこへの他者(援助者)の関わり・援助はいかなるものか、ということに焦点をあて、TEA(複線径路・等至性アプローチ)という方法論を用いて接近する。
TEA では、人生・発達径路が分かれゆく「分岐点」、分岐点にかかる諸力(「社会的方向づけ」「社会的ガイド」)といった概念や、分岐点における変容の様相を、 行動/促進的記号/価値によって捉えるモデル(TLMG:発生の三層モデル)などが考案されている。また、分岐点での自己の対話的な有り様を、対話的自己 論を用いて検討する試みもなされている。もっとも、一足飛びに変容が生じるのではなく、当人の経験に即せば、「維持」(変われなさ、そう在り続けるという こと)という視点も重要であるだろう。人が何かに「なりゆく」過程は、「変容」と「維持」とが表裏一体であるなかで実・現されていく。
本ワーク ショップでは、社会人経験を経て看護基礎教育を受けている学生を対象に、unlearn(学びほぐし、学習棄却)してゆくのか、unlearnするべきは いったい誰なのか、という問題意識のもと、学びの過程を捉えた研究事例、ひきこもりを抱える家族におけるきょうだいを対象に、家族や同胞に対してどのよう な気持ちを抱き、どう関わり、どのような体験をしながら自律していくかを捉えた研究事例を、取り上げる。
これら2つの話題提供をもとに、TEAを 用い、分岐点において何が起こっているか、関わる援助者の有り様はいかにあるかについて、検討を進めたい。こうした作業は、扱う現象や事例の理解を深め、 援助や関与がいかにありうるかを思考することはもとより、各専門領域を超えて、また援助-非(被)援助という境界を越えて、育つ、学ぶ、教える、働く、生 きる、といった営みを通じた、文脈と時間の網目のなかでなりゆく人のライフを尊重する視点・姿勢を、培うものにもなるだろう。