NPO法人「生活の発見会」の機関紙(2015年11月号)で、神戸集談会の紹介記事が掲載されました!

神戸集談会を支える幹事の面々が、当集談会の魅力を語っています。

会の雰囲気、伝わるでしょうか?


『神戸集談会大好き!』(生活の発見誌;2015年11月号 p.18~25)

私たち神戸集談会の紹介と言っても、通常のカリキュラムどおり、自己紹介に始まり、隔月の「派遣講師の講話」、隔月の幹事会メンバーの学習の要点にそった「理論学習」、「発見誌を読んで」、「ミニ体験発表」など、形としては特に変わったことはやっていません。

しかし、私が感心するのは、幹事のみなさんが参加者の一人ひとりを観ている点です。ですから、自己紹介も参加メンバーでまったく違った形になります。初心者や困難を抱えているかたが参加されている時の内容と、気心が知れているメンバーだけの時はまったく違います。自分の苦しかったときの話が中心になったり、ユーモアに富んだ趣味の話など生活を楽しむ話に盛り上がったりと、部屋の空気がまったく変わります。

神戸集談会の魅力は、運営くださる幹事さんたちの「こころくばり」に尽きると思います。

そしてその「こころくばり」が森田の実践学習であることを承知されておられ、自らも愉しまれているところです。

今回は趣向を変えて、魅力ある幹事さんたちに「神戸集談会」をそれぞれの言葉で語っていただきました。


「いつでも相談に乗りますよ」で心がらくになります

まずは前代表幹事のユリンさんです。代表幹事になられてからのユリンさんの成長には目を見張ります。生きるのに災いしていた神経質が発揮されて素晴らしい感性で問題をとらえてくださいます。今では神経質を武器に多くの悩めるかたがたの力になってくださっています。

代表幹事は何でもできる優秀な人でないとできないと思っていた私が引き受けたのは、前代表幹事のハマちゃんと次回代表幹事予定のkoutarouさんが「困ったことがあればいつでも相談にのりますよ、誰でも代表幹事ができるように仕事を減らしていきましょう」と言ってくださったからです。そして私の苦手な懇親会とパソコンの仕事はパスさせてもらいましたし、いつでも相談できるところがあるのでずっと気が楽になりました。

また、幹事のかたがたがよくほめてくださいました。うれしくて自信になりやる気につながりました。自己否定の強い私たちがお互いに良かったことをほめあうことは大切だと実感しました。幹事同士がそういう雰囲気なら参加された方にもいい影響があるような気がします。

あるとき、幹事の多くが賛成している事で私がどうしても納得のいかないことがありました。でも会の雰囲気に関わることとわかっていながらも思い切って意見を言いましたら「気がつかなかった、勇気を出してよく言ってくれたね」という返事が返ってきました。「何でも言えるんだ」と改めて神戸集談会の良さを発見してうれしかったです。


再入会でも「ここにいていいんだ」と思えます

次に神戸集談会のマドンナ、umeさんです。おっとりしたやさしい女性です。少しのブランクがありましたが、神戸集談会を頼ってこられました。頼られると力がでるのが常。私の娘のような存在です。お茶係で参加者をもてなしてくださっています。

私は一度発見会をやめ、再入会しました。どこかの集談会にまた参加して勉強したほうがいいと考え、でもなかなかなじめそうな集談会がどこかわからなかったときに、かつて参加していた神戸集談会に思い切って再び参加してみました。

5年以上ぶりに参加した集談会でしたが、かつて一緒に参加していた方が代表幹事として活躍されていたり、かつてご指導していただいた先輩がたが、また変わらずあたたかく迎え入れてくれたりと、とてもありがたかったです。

また、参加者も多く、老若男女幅広く参加され、あたたかい雰囲気というものがありました。

幹事の方が声をかけてくださり、ここにいてもいいんだという安心感というようなものを感じました。

自己紹介でも、症状で苦しんでいる最中の初心者のかたがたに対し、アドバイスよりまず耳を傾ける、よく来てくださいましたねという気持ちを大事にしておられるように感じます。

さらに層が厚いために、ベテランのかたのためになる助言を聞くこともでき、自分も勧めていただいた世話役を通じて、集談会の場も大事な森田学習の場だということを教えてもらいました。

このように、寄り添う気持ちのある受容的なところが、自分にとっては神戸集談会の魅力な気がします。


オンライン学習会がきっかけです

次はともさんです。オンライン学習会に惹かれ、何度も受講し、インスタラクターもされています。彼女の感性は、今後の発見会のあり方を示唆してくれます。彼女からは教わることの方が多い私です。

私が神戸集談会に行き始めたきっかけは、オンライン学習会の受講生仲間やインストラクターさんがおられたことでした。

今の代表幹事さんに、「行ってもいいですか?」とお聞きしたら、「どうぞ~」とやさしく言ってくださってほっとしました。

様々な世代の方が参加されてますし、初心者の方も多いので、安心して参加できるのが魅力だと思います♪


長めの休憩時間がいいんです

森田理論のことならおまかせください。集談会ピカイチの読書量で、初心者のかたがたにもそれぞれに合った本を紹介してくれる、学習委員の空さん。森田療法学会にも毎年参加され、難しい専門的な発表に目を輝かせて聞いておられます。

神戸集談会の特徴は、休憩時間を10~15分取っていることである。また、初めての参加者が比較的多いのも特徴である。この休憩時間をどのように使っているかを述べる。

集談会では、自己紹介などに時間をかけ、ときには休憩時間もはみ出し、5分くらいのいわゆるトイレ休憩も削られることがある。その短い休憩時間に、世話役同士は打ち合わせをし、お茶係などはお茶を沸かすのに給湯室から離れられない。集談会の常連同士はおしゃべりに夢中で、次のコーナーがはじめられないことがある。一方、初めて集談会に参加した人や日の浅い参加者は、一人置かれて黙って座っているだけである。このような情景は神戸集談会だけでなく、どこの集談会でも見てきた。そして、初めて集談会に参加した人などと休憩時間に1分でも2分でもお話をすると緊張がほぐれてくる情景も、私はしばしば観察してきた。

集談会では予定されたスケジュールを目一杯こなすのではなく、これらの時間を削ってでも休憩時間を長くすることで、参加者はユックリと話ができ、声かけをすることで集談会に馴染んでもらえる。お茶なども、世話人がセルフサービスであると一声かけて、お茶やコーヒーを置いてあるテーブルまで、湯飲みを手にして来てもらい急須からお茶を注ぐ。急須のお茶がなくなれば自分でポットから湯を注ぐ。ここで聞こえてくる先輩などの話、行動などから、集談会参加者はお客さんではないことを感じてくるのではないだろうか。わらないことはここで聞けばいい。

集談会活性化のためにはどうするか、幹事、世話役のかたはどのように運営したら良いのかと日々考え、休憩時間を削ってまで話をしたり、アドバイスをしたり、参加者にどのように対応したらいいのか考えていると思う。神戸集談会でやっているように、休憩時間を十分にとり、どのようにこの休憩時間を使っていくのかを考えていくのも一つの方法ではないだろうか。


絶妙な体験交流の班分けがあります

神戸集談会の長老とうさんの登場です。とうさんの集談会参加は最近ですが、長く森田を実践されてきました。体験交流の班分けをお願いしたところ、最適な班分けをされるのに驚きました。その実力の片鱗がうかがえます。いつもでしゃばることもなく、若い幹事さんたちをやさしく見守ってくださっています。

参加者はまさに、「老若男女」、バランスのとれた集まりといえます。その「老」を穢すのが私です。73歳で入会、私自身の落ち込みは早くに解消、あれからほぼ5年、「意地悪じいさん」とも言われず楽しく参加しています。

はからずも、「体験交流班分け係」を任命され、めいめいの自己紹介を参考に、独断で班別を白板に発表。すると、ときたま変更の申し出があります。ここでわがまま、勝手と決めつけず、極力、受け入れることに心かげます。横目でその班の雰囲気を見て、「うまくいった」と思えたら、大きな喜びです。

悩める人、悩んだことのある人の集まりです。よく話し、よく聞き、垣根のない会話。そして、それぞれの悩みを相互に共有するようになれば、小さくとも幸せに近づく、と考えます。


係や役が回ってきても嫌じゃありません

代表幹事のkoutarouさん、男性ではありません。この名前は愛犬の名だそうです。やさしさと強さを兼ねそなえた頼りになる存在です。代表幹事として現在最高の森田学習中といえます。ぐんぐん成長されています。

私にとって神戸集談会は、弱みをだせる所です。

明るく元気そうと言われるのですが、少しでも悩みごとができると、その事が頭の中で堂々巡りです。

そんなとき、「私こんなことで悩んでいるのです」と素直に話せる場所なのです。

会に出席されているかたがたのお話や先輩会員のアドバイスがとても良いヒントになります。

心も癒されます。

少し慣れたころにお茶係や会場予約係、もう少し経って副代表と色々な役をやらせて頂きましたが神戸集談会は皆で協力しあって皆で作る集談会ですので、役が回ってきた時に嫌なので会をやめるということもありませんでした。

私自身も少しでもお役に立ちたいと常々思っておりました。

現在は代表幹事ですが、みなさんに助けていただきながら、なんとかやらせていただいております。

本当に良い集談会ですよ。

集談会のあとの喫茶の集いも魅力です

頼りになる神戸の大御所、「綾瀬はるか大好き!」といつも皆の緊張をほぐしてくれるハマちゃんです。基準型学習会の講師や派遣講師として大活躍の支部委員です。ハマちゃんは、高校の教師をされていて、最初に来られた時は教え子さんと一緒でした。付き添いと思いきや、ご本人が勉強されました。当初は正義の塊のような人でしたが、今では正義は内に込められ、みんなから愛されています。

神戸集談会のみなさまは、参加者に対する接し方がとても素敵です。初めてのかたが来ると、すぐに寄り添って声をかけ、席までお連れします。何回か参加のかたにも話しかけ、最近の様子を聞いて、現在の悩みなどを把握します。

集談会のあとの喫茶の集いも8割くらいの方が参加され、第二の集談会が始まり、交流を深めます。ここではより深い内面までの理解が進みます。また、年7、8回ほど会食もあり、忘年会などのあとはカラオケ大会も行われます。

限られた時間のなかで、よりていねいな仲間への接し方を通して、より深く共感できる和が広がって行きます。そして、また来ようというかたたちがどんどん増えているのです。


受講者の姿から停滞を抜け出しました

そして、最後は私、担当のバトンをハマちゃんに渡しましたが、神戸集談会が大好きなので続けて参加させてもらっているパグポンです。

私が神戸集談会に参加したのは支部委員の担当になってからです。ベースの姫路集談会との掛け持ちでした。当時は10名を切る参加者で、代表幹事のなり手もなく、私が引っ張っていかねばと頑張るのですが、参加者は増えることなく停滞を続けていました。

そんなとき、オンライン学習会のインストラクターを担当するようになり、集談会運営の大切なことを受講者のみなさんから学びました。

私は過去にブロックでの基準型学習会のお世話を受講も含めて8回、各三か月間フル参加し、理論には長けていたので、参加者の気持ちに関係なく「森田」を押しつけていました。それが低迷の最大の理由でした。

本来なら森田を学んでいただけたはずの多くのかたがたの学習の機会をうばっていたのです。申し訳ないことをしました。

神戸集談会の幹事さんたちは、最近では私の出番がないほど成長されました。苦しそうな初心者のかたがたにやさしく寄り添う姿は、もう私を超えています。


アンパンマンになれる幸せな時間です

今回はご都合でこれに参加できなかった会場係のODさん、参加者が増えて会場変更に汗をかいていただきました。いつも無口なかたですが、悩める初心者のかたへ、あたたかい大ホームランを放ってくださいます。

あと、いつも趣味のコーヒーで参加者をもてなしてくださるOKさん、若いのによく気が付いて、頭が良くて、私をよく助けてくれます。

神戸なので、野球は阪神タイガースなのですが、阪神打線と違って幹事さん達は、ここぞのタイミングでクリーンヒットを連打くださいます。野球はストレスが溜まりますが、集談会でスッキリさせてもらえます。

幹事のみなさんは、それぞれに互いを認識しあって集談会は進められています。これなら、色んな参加者に適切に対応できます。

神戸集談会は参加者が増え、神戸の中心市街地では会場が確保できなくなりました。中心市街地より少し離れたJR兵庫駅前の勤労会館に移りましたが、やはり15名を超えると運営に無理が出ます。今後は、悩める若者たちを対象とした集談会や、症状別の集談会など、神戸地区なら可能だと思います。多くのとらわれに悩むかたがたのためにも、神戸集談会をベースに、いろいろな集まりが広がることを期待しています。

神戸にアンパンマンミュージアムが最近できました。アンパンマンは三世代にわたって私たちのヒーローですが、彼はこのように言っています。

「困っている人を助けたときに、こころがあたたかくなって、そのときわかったんだ。僕が何のために、生まれてきたのか、何をして生きていくか、何が僕の幸せかって・・・」

そう言えば、私達も集談会でときどきアンパンマンになっています。アンパンマンになる時間は幸せです。