代表あいさつ

こうべLDの会 代表 中林 和子

■こうべLDの会の立ち上がり

こうべLDの会は、1998年3月7日、当時「LD及びその周辺児」といわれた子どもに関わる人々(保護者、保育士、教員、学生など)が、子どもの伸びやかな成長と自立を支援するための学びと、情報交換の場とするために立ち上げたボランティア団体です。

■孤立しがちな子どもたち

その頃、学校での一斉授業の困難さから、学習の遅れが目立ったり、落ち着いて座っていられなかったり、衝動的な行動を取ったりするこどもたちは、周囲から理解されず厄介な子どもとして扱われることもたびたびでした。そして、友達関係でつまづくことも多く、保護者自身も子どもを理解することが難しいとの悩みを持ち、地域でも学校でも孤立しがちでありました。

■土曜クラブなどを開始

そのような中、子どもの側に立った活動スペースが必要と考え、1998年4月に、地域での交流の場、学びの場として、「土曜クラブ」「木曜ひろば(現:放課後クラブ)」を開設しました。当時は「LD及びその周辺児」への社会的理解が少なく、悩む保護者さんと連携を取りながら、子どもたちの生活の自立へ向け、毎週木・土曜日欠かさず活動をしてきました。

現在は、週休2日制の始まりにともない、土曜クラブは毎月第4土曜日、放課後クラブは毎週水曜日に実施しており、子どもたちの居場所として地域に根付くまでになっております。

■LDから発達障害、自閉症スペクトラムへ

土曜クラブや放課後クラブを利用する子どもたちは、困り感や生きづらさを抱えた、特別支援の対象にある子どもたちといえます。当時は「LD及びその周辺児」と呼ばれていましたが、「軽度発達障害」、「発達障害」と呼び方(とらえ方)が変化し、現在では自閉症スペクトラムと言われるようになりました。

したがって、当会は「こうべLDの会」という名称ではありますが、対象は自閉症スペクトラムであり、かつ障害や手帳の有無にかかわらず、困難さを有する子どもさんを支援する役割を旨として活動を行っています。

■支援を受けながら活動を10年以上継続

当会は、発足から10年を超えて尚活動を続けられてきたことには、神戸市垂水区社会福祉協議会やキリン福祉財団等、様々な団体や個人よりご支援をいただけたことが大きく、大変感謝をしております。

■これからのビジョン

今後は、会員をはじめ、支援者の皆様とともに、研鑽しながら、子どもたちへの積極的な支援活動を展開していきたいと存じます。

尚、土曜クラブと放課後クラブは、協力団体のNPO法人ふぉーらいふと協働で実施する形態へ移行することができたため、当会は例会の開催に注力しながら、その中で専門性を有する人材の育成や学校、関係諸機関とのネットワークの充実を図る活動を重点的に行って

いきたいと思います。

そして、これからも一人一人の子どもが抱える課題に寄り添い、就労支援や自立した生活を視野に入れた支援を視野に入れ、子どもたちの豊かな人生につながる支援に取組んでいきたいと思うものです。