KSP437th

Post date: Sep 27, 2016 4:13:45 AM

皆様

秋涼の候、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

第437回KSPでは、滋賀大学の蔵永が発表させていただきます。

今回は、関西学院大学の三浦麻子先生のご厚意により、同大学大阪梅田キャンパスにて開催させていただく運びとなりました。

後期が始まり、ご多忙のところと存じますが、たくさんの方にお越しいただければ幸いです。

【日 時】2016年10月29日(土)14:00~17:00ごろ

【場 所】関西学院大学 大阪梅田キャンパス 10階 1004教室

※阪急「梅田」駅の近くです。

西宮キャンパスではございませんので、ご注意ください。

http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/index.html

【発表題目】「ありがとう」は、なぜ再度の援助を引き出すのか

:調査およびシナリオ実験による検討

【発表者】蔵永 瞳(滋賀大学教育学部)

【発表概要】

私たちは、他者から援助を受けたとき、しばしば、「ありがとう」等とお礼を述べます。他者に対してお礼を述べることは、心理学においては感謝表出(gratitude expression)というキーワードで研究が行われてきました。

感謝表出の効果に関する実証研究では、他者を援助した個人が、その他者から感謝表出を受けることによって、再度の援助を行いやすくなることが示されています。本発表の前半では、なぜ感謝されることが再度の援助につながるのか、媒介過程を探った調査研究の報告をしたいと考えております。

さらに後半では、そもそも、感謝の気持ちは援助者に伝わる必要があるのか(感謝の気持ちが伴っていない「ありがとう」でも、再度の援助を引き出すことができるのか)についてお話したいと考えております。「ありがとう」等とお礼を述べる行為には、常に感謝の気持ちが伴っているとは限りません。現実場面においては、感謝を感じていなくても、「ありがとう」と、感謝を感じているような素振りをとることもあると思います。つまり、感謝表出ではない、礼儀としての「ありがとう」もあると考えられます。このとき、感謝の気持ちが伴っていない、礼儀としての「ありがとう」でも、援助者は再度の援助を行いやすくなるのでしょうか。この点について検討したシナリオ実験について、結果を報告したいと思います。

いずれの研究も、まだ始めたばかりで荒削りのところが多々ございますので、研究会では、本研究の課題等について、たくさんのご意見を頂戴したいと考えております。

【懇親会】

阪急「梅田」駅周辺で、18時ごろから懇親会を開きます。

ご参加いただける方は、事前に以下のメールアドレスまでご連絡ください。

どうぞよろしくお願い致します。

【問合せ先】蔵永瞳 hitomikuranaga(at)gmail.com

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今後のKSPの予定です。

11月12日 若林 宏輔先生(立命館大学総合心理学部)・中田 友貴先生(立命館大学文学研究科)

12月17日 柳澤 邦昭先生(京都大学)

2017年

1月21日 小川 翔大先生(神戸学院大学)

2月11日 三浦 麻子先生(関西学院大学)・山本 隆博先生(シャープ株式会社)

3月11日 藤島 喜嗣先生(昭和女子大学)・樋口 匡貴先生(上智大学)

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