KSP432nd

Post date: Mar 8, 2016 9:16:51 PM

皆様

早春の候、皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申しあげます。

さて、4月の第432回KSPでは、同志社大学の尾崎が発表いたします。

新学期が始まり、ご多忙の折とは存じますが、多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。

【日時】4月23日 (土) 14:00~17:00

【場所】 同志社大学 今出川校地 良心館4階 401教室

https://www.doshisha.ac.jp/information/campus/imadegawa/imadegawa.html?ryoshinkan_building#campusmap

(京都市営地下鉄烏丸線 今出川駅北改札からが近いです。1番出口直結)

【発表題目】解釈レベル理論と精査可能性モデルの比較: 時間的距離が説得効果に及ぼす影響

【発表者】尾崎 拓 (同志社大学大学院・http://researchmap.jp/takuozaki/)

【発表概要】

態度変容を説明する代表的な理論である精査可能性モデルと、心理的距離という枠組みで態度対象の解釈を説明する解釈レベル理論の間には、時間的距離が説得効果に及ぼす影響に関する予測の不一致が存在する、ということに着目した一連の研究結果を報告します。

まず、精査可能性モデルは、対象との時間的距離が遠い場合、その対象との関与が低いことから、説得メッセージの内容の説得効果が相対的に低くなることを予測します(いま・ここでないことはどうでもよいから、熟慮しない) 。一方、解釈レベル理論は、時間的距離が遠い対象は、概念的な本質が表象されることから、説得メッセージの内容の説得効果が高くなることを予測します (いま・ここへの没入から脱することで、本質的なことに着目できる) 。

発表では、時間的距離が、説得メッセージの内容の説得効果を低下させるのか、それとも向上させるのか、という問題を明らかにする実験について報告します。さらに別の側面として、説得メッセージの内容に関わらない要素の説得効果 (社会的文脈・多くの人が推奨しているかどうか) についても検討しています。二つの実験を通じ、精査可能性モデルと解釈レベル理論を比較し、時間的距離の影響について、多面的に理解することを目指しています。

最後に、これらの理論的な考察をもとに、地震防災行動を対象に検討した実験結果も併せて報告し、応用上のインプリケーションについても議論したいと考えています。

【懇親会】

今出川周辺で懇親会を行います。参加を希望される方は、前日の17時までに、尾崎(ekp1004[at]mail2.doshisha.ac.jp) までご連絡ください。

****************************************************************************

今後のKSPの予定です。

5月 小森 政嗣先生(大阪電気通信大学)

6月

7月 長岡 千賀先生(追手門学院大学)

8月 (休会)

9月 増田 匡裕先生(高知大学)