KSP427th

Post date: Oct 17, 2015 9:56:45 PM

皆様

清秋の候,皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

11月に行われます第427回KSPは,京都大学の小山内秀和が担当させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

発表者は認知心理学,教育心理学を専門としておりまして,社会心理学についてはあまり明るくはないのですが,以下要旨に示しますように,人間の対人理解に関連した研究を行ってまいりましたので,その成果を発表させていただきたいと存じます。つきましては,ぜひご参加の皆様からのご意見,ご指摘などを賜ることができれば幸いに存じます。

なお,研究会への出欠のご連絡は不要ですが、懇親会へのご出席をお考えの方は,開催2日前の11月5日木曜日までに,以下に記しますアドレスまでご連絡ください。

【日時】2015 (平成27) 年11月7日土曜日 14時~17時 (予定)

【発表者】小山内 秀和 (京都大学大学院教育学研究科 研究員)

【発表題目】物語を読むこととその効果:物語世界への没入体験と社会的能力との関連

【概要】物語は人間にとって最も身近な文化的産物の一つであり,書店,図書館,さまざまなメディア,あるいは教育課程などを通して,日常的に物語に触れる機会は多い。従来,物語を読むという行動については,文章理解の観点から認知心理学的に検討されることが多かったが,近年,物語読解時の読者に生ずる主観的体験が,社会心理学,メディア心理学,コミュニケーション学,文学理論などさまざまな領域において実証的に検討されるようになってきた。さらに,物語を読むことによって,読者の態度や信念が変化することや,楽しみ,満足感のように読者の感情がポジティブに変化すること,あるいは,読者の社会的能力が向上することなど,物語を読むことの効果が指摘されるようになってきた。

本発表では,物語読解時に読者に生ずる体験として「物語世界へ没入する現象」に注目し,関連する構成概念についての整理,物語への没入を測定できる尺度の開発についての研究成果を紹介する。さらに,物語を読むことの効果として,社会的能力,とりわけ他者の心的状態を理解する能力である「マインドリーディング」に注目し,これと没入体験との関連を検討した実験研究を紹介する。以上のような研究を通して,物語を読むこととそれによって生ずる没入体験が,人間にとってどのような効果と意義とを有しているか考察したい。

【開催場所】京都大学吉田キャンパス本部構内 総合研究2号館 1階 第一講義室

http://www.educ.kyoto-u.ac.jp/visitors/acces/

【開催場所へのアクセス】

JR京都駅より:「京都駅前」停留所より,

市バス17系統「河原町通 銀閣寺・錦林車庫」行き

市バス206系統「東大路通 北大路バスターミナル」行き

のいずれかにお乗りいただき,「百万遍」停留所下車,徒歩5分

阪急河原町駅より:「四条河原町」停留所より,

市バス3系統「百万遍 北白川仕伏町」「百万遍 上終町・京都造形芸大」行き

市バス17系統「河原町通 錦林車庫」行き

市バス201系統「東大路通 祇園・百万遍」行き

のいずれかにお乗りいただき,「百万遍」停留所下車,徒歩5分

京阪出町柳駅より:百万遍交差点方面へ徒歩15分

百万遍交差点側の通用門を入ってすぐ左手に,会場の建物がございます。通用門横の細い道から,建物の北側入口にお入りください。なお,当日はここ以外の入り口は施錠されておりますのでご注意ください。

【懇親会】

終了後,開催場所にほど近い以下のお店にて懇親会を行いたいと存じます。

露地もん おむら家

http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260302/26005969/

懇親会ご参加の方は開催2日前の11月5日 (木曜日) までに,以下アドレスまでご連絡ください。

osanai.hidekazu.7z<at>kyoto-u.ac.jp

(<at>を@に変更してお送りください)

それでは,どうぞよろしくお願いいたします。

京都大学大学院教育学研究科

小山内 秀和

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今後のKSPの予定です。

12月12~13日 林幸史(大阪国際大学)@湯田温泉・山口県

2016年1月23日 田渕恵(大阪大学)

KSP(関西社会心理学研究会) https://sites.google.com/site/kansaisocpsy/