KSP424th
Post date: Jul 1, 2015 11:13:06 PM
皆様
いつもお世話になりありがとうございます。第424回KSPでは、早稲田大学の竹村が話題提供をします。
関東に来て24年目なのでKSPで発表させていただくのも本当に久しぶりです。関西大学ソシオネットワーク戦略研究機構(RISS)の運営委員と研究員をさせていただいている関係で会場を借りることができました。そのためKSPとRISSの合同開催という形でさせていただきます。どうかよろしくお願い申し上げます。
【日時】
2015年7月18日(土) 14:00~17:00頃まで
【発表者】
竹村和久(早稲田大学文学学術院・理工総研・意思決定研究所)
【場所】
関西大学吹田校舎ソシオネットワーク戦略研究機構6Fマルチメディアラボ
http://www.kansai-u.ac.jp/riss/
アクセスhttp://www.kansai-u.ac.jp/riss/access.html
〒564-8680 大阪府吹田市山手町3丁目3番35号
【発表題目】
意思決定の心理過程と良い意思決定:計算機シミュレーション、実験、調査、モデル分析による検討
【概要】
人々の意思決定は、金銭的価値や利便性や安全性などさまざまな属性に基づいて決定がなされることが多いです。このような意思決定を多属性意思決定と呼びますが、本発表では単一属性の意思決定から多属性の意思決定について、どのようにしたら良い意思決定ができるのかという問題意識のもとに、これまで行った共同研究や現在進行中の研究について報告いたします。
まず、第一の導入部では、意思決定とはどのようなもので、どのような問題があるのかについてのこれまでの実証研究について簡単な紹介を行い、公理的アプローチによる考察(Takemura(2014) Behavioral decision theory, Spriger)をもとに最良決定の困難さを指摘します。
第二に、単一属性の意思決定については、注意に基づく意思決定の性質について報告します。特に、藤井聡氏と共同で行ってきた状況依存的焦点モデル(竹村・藤井(2015)意思決定の処方 朝倉書店)の研究や最近行っているこのモデルのショケ積分表示や非線形効用理論的取り扱いについて説明し、人々の意思決定がどのような心理的過程を経ているのかを考察します。また、中村豊氏や村上始氏との共同研究の確率加重関数の推定研究について報告します。
第三に、多属性意思決定の問題について考察し、最近原口僚平氏、玉利佑樹氏との共同研究の多属性意思決定方略についての計算機シミュレーション(竹村・原口・玉利, 認知科学、掲載予定)について説明して、注意による認知的努力やその合理性とのトレードオフの問題について報告し、それに関わる実証研究についても報告します。
最後に、これらの研究から良い意思決定に向けて何が言えるか、何がなされていないかについて考察を行い、議論を行いたいと思います。
【懇親会】
研究会終了後、関西大学周辺で懇親会を開きます(17時半から20時頃まで,会費は4000円から5000円です。 懇親会参加希望の方は、7月15日(水)午後5時までに竹村(kazupsy@waseda.jp)までご連絡をいただけますと幸甚です。
よろしくお願いします。
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今後のKSPの予定です。
8月 休会
9月12日(土) 清水 裕士先生(関西学院大学)
10月17日(土) 阿形 亜子先生(大阪大学)
11月 小山内 秀和先生(京都大学)
12月12~13日 (山口大学)※場所のみ決定、1泊です
2016年1月23日 田渕 恵先生(関西学院大学)