KSP411th
Post date: Apr 17, 2014 10:18:49 PM
いよいよ新年度が始まりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
第411回KSP例会は,関西大学の池内が担当させて頂きます。どうぞよろしくお願いいたします。
【日時】
2014年5月24日(土) 14:30~17:00
【発表者】
池内 裕美(関西大学社会学部)
【発表題目】
ゴミか、タカラか。:ホーディング(溜め込み)の実態と心理的背景
【概要】
「ゴミ屋敷」や「ネコ屋敷」をご存知でしょうか。近年、メディアで取り上げられる機会が増え、一度ならずとも目や耳にされた人も多いことと思います。実は今、こうした大量にモノを溜め込んで、捨てられない現象について、学術的にも関心が高まっており、「強迫性ホーディング」として、その心理的メカニズムの解明や実際的な問題解決を目指して研究が進められています。今回は、こうしたモノの溜め込み現象に注目したいと思います。
ところで、ゴミ屋敷まで病的な状態に至らなくとも、「使わないのに捨てられない」、「必要ないのに買ってしまう」という傾向だけみると、心当たりのある人も多いのではないでしょうか。例えば、長年着ていない洋服や一度も使用したことのない食器、あるいは読もうと思ったまま本棚で眠り続ける資料や書籍…。貴重な生活スペースが、これら無用のモノ(死蔵)で埋め尽くされているという人は、少なからずホーディングの傾向があるかもしれません。また、少し話がそれますが、この4月からついに消費税が8%になりました。世間では、駆け込み消費が話題になりましたが、実はストック数とホーディングとの間にも、強い関連性があることが指摘されています。
本報告では、こうした死蔵や過剰ストックなどの日常的ホーディングから、いわゆるゴミ屋敷レベルの強迫性ホーディングに至るまで、幅広い視点から人とモノとの歪んだ関係について検討したいと思います。具体的には、自らの実証研究を基に、モノを溜め込まずにいられない理由やホーディング傾向の測定、さらにはホーディングがもたらす諸問題等について、 現場の写真や関係者のコメントを紹介しながら考察する予定です。まだ探索的な研究であるため、多くの方々からご意見やご教示を頂戴できればありがたく存じます。ご多忙の折とは存じますが、お時間が許すようでしたら足をお運び頂ければ幸いです。
【場所】
関西学院大学 大阪梅田キャンパス:K.G. ハブスクエア大阪1004教室(アプローズタワー10階)
アクセス:阪急梅田駅 茶屋町口改札口より 北へ徒歩5分
http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/index.html
※関学の三浦麻子先生にご尽力頂き、交通至便な会場をご準備頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。かなり大きめの教室ですので、多くの方にお越し頂ければと思います。
【懇親会】
研究会終了後、18時頃から阪急梅田駅付近で懇親会を開催したいと思います。予約の都合上、ご参加頂ける方はお手数ですが、前日までに池内(ikeike@kansai-u.ac.jp)までご連絡頂ければ幸いです。
もちろん当日のご参加や、懇親会のみのご参加も大歓迎です!懇親会のみご参加の場合は、事前にご連絡を頂ければ、会場をお伝えさせて頂きます。研究会共々、多くの方のご参加を心よりお待ちしております。
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今後のKSPの予定です。
6月21日(土) 木下 冨雄先生
7月12日(土) 武田 美亜先生
8月 休会
9月 宍倉 由高先生