KSP409th

Post date: Feb 12, 2014 8:49:25 PM

第409回KSPは追手門学院大学の浦が担当します。

【日時】2014年3月1日(土) 14:30~17:00

【発表者】浦 光博(追手門学院大学心理学部)

【発表題目】貧しさに負けた、いえ、世間に負けた?

【概要】

今回の発表では、経済的な豊かさ-貧しさと対人関係からの受容-排斥が人の心身の健康とどう関連するのかを検討したいくつかの試みを報告します。

経済的な豊かさ-貧しさの影響について考えるとき、それを絶対的なものととらえるかそれとも相対的なものととらえるかが問題となることが 少なくありません。つまり、単に収入などの多寡が人の心身に影響する(貧しさに負ける)のか、それとも周囲の人々あるいは家庭との比較によっ て生じる相対的な豊かさ貧しさが心身に影響する(世間に負ける)のかといったことです。また、豊かさ-貧しさを収入のような客観的なものととらえるのか、それとも階層帰属意識のような主観的なものととらえるのかの問題もあります。

これらの問題に明快な答えを出すだけでも簡単なことではないのですが、ここに受容と排斥の問題が絡んでくると、問題はより複雑になります。 社会学における「社会的排除」研究では貧困が社会からのさまざまな排除(排斥)につながることを指摘します。だとすれば、世間に負けることの 背景要因として貧しさがあると考えるべきなのかもしれません。

さらに言えば、そもそもなぜなのかの問題があります。なぜ貧しさが人の心身の健康に影響するのでしょうか。あるいはなぜ貧しさが排斥の背景要因になるのでしょうか。

私は、ここ5年ほどの間、社会的痛み研究の一環としてこれらの問題について思いつくままにデータをとったり二次データを分析したりしてきているのですが、まだ暗中模索の状態が続いています。そこで、今までの試みを整理してお示しし、みなさまのお知恵を借りることで何か出口が見出 せればと考えた次第です。年度末でお忙しい日々をお過ごしとは存じますが、よろしければ足をお運びいただければ幸いです。

【場所】

追手門学院大学 梅田サテライト セミナールーム

梅田サテライトは阪急電車梅田駅直結の阪急ターミナルビル16階にあります(当初17階とご案内したのは誤りです.間違いないようお越し下さい)。

※会場設営の関係上、参加者数のめどをつけておきたいと考えています。恐れ入りますが、ご参加いただける方は2月中に発表者(rsm65216@nifty.com)までご一報いただければ幸いです。

【懇親会】

研究会終了後、阪急梅田駅付近で懇親会を開催したいと思います。当日、ご希望をうかがう予定です。

******************************************************************

今後のKSPの予定です。

4月 寺口 司先生

******************************************************************