KSP408th

Post date: Jan 28, 2014 11:12:44 PM

第408回KSPでは、神戸大学の大坪が発表させて頂きます。

【日時】2014年2月8日(土) 14:30~17:00

【発表者】大坪庸介(神戸大学文学部)

【発表題目】仲直りの進化社会心理学

【概要】

社会で他者と関わりながら生きていくかぎり、他者との葛藤は避けることができません。幸いにして、このような対人的葛藤の多くは、仲直りのプロセスを経て関係解消にいたらず解決されています。実際、ちょっとした葛藤が原因で多くの関係が解消されるとしたら、私たちの社会生活はとても困難なものになると考えられます。つまり、仲直りの適応的な意義は、大切な人間関係を簡単に失わないようにすることにあると考えられます。霊長類学者のdeWaalは、この考え方をValuable Relationships Hypothesis(大切な関係仮説)と呼び、多くの霊長類で関係維持のための仲直り行動があることを報告しています。

大切な関係仮説は、近年、進化社会心理学者のMcCulloughによりヒトにも拡張され検証されています。McCulloughのグループは、特に被害者側に着目し、赦しを引き出す要因が進化論的な予測と一致することを示しています。発表者である大坪は、加害者の謝罪に着目し、研究を進めてきました。この発表では、これら二つの流れの研究が、相互に補完的であることを示し、それが対人葛藤の解決にどのような含意をもつかを議論したいと思っています。

【場所】

神戸大学文学部 1F 学生ホール

阪急六甲駅、JR六甲道駅、阪神御影駅のいずれかの駅から、神戸市バス36系統鶴甲団地行(または鶴甲2丁目止まり)に乗車し、「神大文理農学部前」で下車、目の前の入り口をまっすぐお進みください。突き当りの建物が文学部です。

http://www.kobe-u.ac.jp/guid/access/rokko/rokkodai-dai2.html

※当日は「正面玄関のみ」開錠されています。

【懇親会】

研究会終了後、阪急六甲駅付近で懇親会を開催したいと思います。当日、ご希望をうかがう予定です。

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今後のKSPの予定です。

3月 浦 光博先生 (追手門学院大学)

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