日時:2011年12月17日(土)14:00-15:30
会場:芝浦工業大学SIT総研・佃イノベーションスクエア
東京都中央区佃2-1-6 リバーシティM-Square 7階
都営大江戸線・月島駅 徒歩約9分
1階にマツモトキヨシが入っているビルです。Google Mapで
「月島 M-Square」で検索してください。
講演:慶応大学 枇々木 規雄氏
「モンテカルロ・シミュレーションを用いた
動的ポートフォリオ最適化モデル」
概要:多期間ポートフォリオ最適化問題を確率計画モデルとして記述すると, 投資比率や
を入れることができるなど, 実用的なモデル化を行うことができる. 枇々木(2001)は
シミュレーションパス売買回転率の制約を用いて収益率などの分布を柔軟に記述して
多期間最適化を行うモデルとして, 混合型最適化モデルを提案している. しかし, 混合型
最適化モデルは状態に依存した意思決定を厳密に行うには大量の意思決定ノードを必要
とする. それに対し,本研究では混合型最適化モデルをベースに投資量関数を工夫して,
状態に依存した意思決定が可能な線形近似モデルを提案し, その有用性を検証する.既存の
確率計画モデル(シミュレーション型モデル, 混合型モデル)に加えて, 多期間ポートフォリオ
最適化問題に対する異なるアプローチ(解析解, モンテカルロ回帰)も含めて, 比較分析を行う.
具体的には異なるアプローチとしてCRRA型効用最大化問題に対する解析解(Kim and
Omberg(1996)), モンテカルロ回帰による数値解(Brandt et al.(2005), 梅内(2008)),一次の
下方部分積率最小化問題に対する解析解(Cvitanic and Karatzas(1999))を比較対象とする.
数値分析では, CRRA型効用最大化問題および一次の下方部分積率最小化問題両方において,
線形近似モデルは他のモデルに比べて目的関数が改善し, 初期時点の投資比率も解析解に
近づいた. また, 混合型最適化モデルに比べて, 同規模の問題設定でも目的関数の値が改善した.
さらに, CRRA型効用最大化問題ではBrandt et al.(2005)の提案したモンテカルロ回帰による
数値解法に比べ, 期待効用の増大だけでなく, 状態に応じた意思決定が解析解に近づき,
多期間ポートフォリオ最適化問題の解として望ましい性質を満たすことを確認できた.