【勉強の時間】Flex!Flex!Flex!

投稿日: Mar 22, 2014 6:1:13 AM

お久しぶりです。

なんだかスラムダンクコンテスト予想は清々しいほどの外しっぷりでしたね。

久しぶりの投稿はお勉強の時間です。

今回はフレックスオフェンスをご紹介していきたいと思います。

このフレックスオフェンスというのは以前のお勉強の時間でやりましたUCLAカット以上に

現在のNBAで主流となっている動き方です。

ほとんどのチームが多かれ少なかれ、形を変えたりして導入している動き方なので

これを覚えておくとNBAの見え方が少しばかり奥深くなります。

それでは基本形から応用まで順を追って説明していきたいと思います。

(本当は大会に出るかもしれないから非公開設定でUPしたいところですが知ってる方は知ってるしね)

【基本セット】

[1]初期ポジション

ここまで来るのにも速攻時に走るルートとか気にしながらコーナーまで切れて

レーン・ポジションをを埋めていく必要がありますが詳細は省略。

[2]

①2番へパス。ボールを逆サイドに振る。

②ローポストの5番のスクリーンを使い3番がゴール下へ切り込む。

③2番はまずゴール下へのパスを狙います。無理なら出さない。

このスクリーンはフレックスオフェンスの導入の形なので

フレックス・スクリーン」と呼びます。

*リンクは相田さん紹介のINDのフレックススクリーン動画です。

[3]

①[2]で3番にボールが入らなければ、3番は逆のローポストまで切れます。

切れることによって、ゴールしたのスペースを作ります。

②1番は[2]でスクリーンをかけた5番のプレーヤーにダウンスクリーンをかけます。

このスクリーナーへのスクリーンがフレックスオフェンスの最大のポイントです。

*ここで5番のディフェンスが3番に吊られたら、

2番は5番へのパスを狙うのも手です。

しかし3番がしっかり逆サイドに切れないとスペースが狭いので要注意。

[4]

①5番は1番のスクリーンを使ってあがります。

②2番からパスを貰いシュートを狙う。

[5]

①スクリーナーへのスクリーンをした1番の選手がコーナーへ開きます。

すると、あら不思議。[1]の初期ポジションが反転したポジショニングになりました!!

そうです。[4]までの時点でシュートが打てなければ逆サイドで同じように繰り返し行うことが出来るのです。

ここで本日行われていた試合でいい動画がNBAの公式でUPされていましたので

ご覧ください。(ちなみに世界で一番最初に再生したのは私です。)

フィニッシュの形はイレギュラーですが、

デロン・ウィリアムズがコーナーのプレーヤーにスクリーン、([2])

そのデロンにプラムリー(弟)がハイポストからダウンスクリーン、([3]スクリーナーへのスクリーン)

そしてデロンにパス([4])。

教科書通りの動きです。

続いてスパーズによる参考動画です。

NCAA(今現在マーチマッドネス真っ最中ですね)でスクリーンのかけ方・もらい方が雑ですが

もう一つ動画を貼り付けておきます。

【応用編】

つづいて応用編ですが、応用といってもはじめ方が少し違うだけです。

一般的にPGがボールを運んでくるとTopにPGの形になりますよね。

そこからフレックスに持っていく動き方です。

Hornというダブルハイポストの状態からスタートします。

[H-1]初期ポジション

[H-2]

①ボールを運んできた1番はエルボー2番のポストにボールを入れます。

②1番は切れてボールを入れた2番とは逆のローポストの5番へスクリーンをかけます。

[H-3]

ここからは基本編と同様の動き方ですね。

スクリーナーへのスクリーンから展開していきます。

このPGがローポストに切れる動きはPGがエースのウォリアーズやスパーズで

頻繁に見かける動きです。

言い換えればボールを貰う為にスクリーンをかけに行く⇒スクリーナーになることによってボールが周るということです。

それではそのウォリアーズによる参考動画です。

もう一つ応用編の動画を貼り付けておきます。

ここまで観れば大体どんな感じか掴めてくると思います。

見習うべき点は

オフボールの動き方と

オンボールの時の周りの動き方・使い方ですね。

私の作った図ではわかりにくいですが

フレックスオフェンスをエンドレスで繰り返していくと

5人が全員全てのポジションを行うよう循環していきます。

NBAのチーム、特にスパーズなどIQが高いチームなどは

上手くダンカンなどのポストプレーヤーを入れ替えたりする動きを組み入れたりするのですが

我々では難しいと思いますので最初の形だけをしっかり出来るようにしておくのがいいと思います。

メリット

・スクリーンの多用によりディフェンスにズレが生じやすい。

・継続性。

・ポジションをあまり気にしなくていい。⇒高さに対抗。

・ドリブルが少ない。⇒個人の1対1能力に依存しない。

デメリット

・5人にパス・シュート・スクリーンの技術が一定以上必要としている。

・5人に臨機応変さを求めている。(プリンストンオフェンスほどではない)

・ボールを運んでる時点ですでに始めなければいけない。

正直このフレックスがHopsでできるとは全く思っていませんが

基本の[2]の最初のフレックススクリーンや、

[3]・[4]における逆サイドでのスクリーンなど

部分的に実践するのはそこまでハードル高くないと思います。

参考文献:NBA バスケットボールコーチングプレイブック [単行本(ソフトカバー)

もっと詳しく研究したい方は購入をおすすめします。

戦術の他アシスタントコーチの役割、試合に対するHCの準備・考え方など面白い内容となっています。

【追記】

応用編の続き。

応用編の初期ポジションはHornと呼ばれる形で、

応用例を下記のリンクからご覧ください。

英語ですけど、英語が読めなくてもわかります。

http://www.coachesclipboard.net/HornsOffense.html

Hornの名前の由来はずばり角です。

ダブルハイポストの形が牛とかの角に似ているからと云われているそうです。

【追記2】

捕捉です。

[O-1]基本の[2]~[3]の流れで逆のローポストに切れた3番へ4番のディフェンスが

ヘルプにでてフリーになった時は4番のコーナーからのシュートを狙います。

[O-2]シュートが打てなければ

それぞれのサイドの縦のラインでスクリーンをセットします。

[O-3]

①それぞれのスクリーンを使います。

4番は2番がフリーでゴール下を狙えるのならパス。無理はしない。

②4番は開いた3番にパス。

同時に逆ポストでスクリーンをかけた1番はコーナーへ開く。

[O-4]

そしてまたスタートに戻ります。

ずっと繰り返すわけにはいきませんが、

これらの過程でどこかしらのシュートチャンスを見つけていくのがこのオフェンスの目的です。