円空の足跡

円空の生誕については、羽島市生まれ説と郡上市美並町(旧南村)生まれ説の2つが提唱されている。(羽島説が有力)

岐阜県関市弥勒寺で入定する64年の生涯のあいだ、円空は下の分布図のように、北海道から近畿地方にいたる広い地域で、その足跡を残している。

特に作品が多く残っているのは愛知県・岐阜県であるが、北海道にもたくさんの作品が残されている。

円空仏は各地で「エンクさん」と親しまれ、生活者の身近な存在として愛されてきた。

円空作品の残る岐阜県板取村を訪れた時、村の人からこんな話を聞いたことがある。

「昔は、この仏像を抱いてよく川を泳いだものだ」と・・・

この話を聞いて「なんということを」と思う方もいるかもしれないが、私は「笑顔で喜ぶ円空」を思い浮かべる。

作品分布の中で、特に興味深いのは「北海道行」である。アイヌの村にも立ち寄っており円空像は、釧路などでも「アカンカムイ」として拝まれていたそうである。

この北海道での体験は、円空の作品に影響を与えたと思うのは私だけではないだろう。

岐阜県のサイトより

http://www.pref.gifu.lg.jp/kyoiku-bunka-sports/bunka-geijutsu/jigyo/enku-web/kiseki.htm