円空の心を持った作家達

棟方志功と円空

【棟方志功作】

棟方志功はある時円空の作品を見て「これはオラだ」と言ったそうです。

ほんと似てますねー!

輪廻ということがあるとすれば、本当に生まれ変わりとかもしれないと思う程です。

【円空作】

でも、両者とも仏教徒であることや、棟方志功が青森の「凧絵」から影響を受け、円空がアイヌ民族の美術から影響を受けたとすると・・・時代は違えども同じルーツを持っているともいえます。

志功はある時「どんな画家になりたいか?」という問いに「わだば日本のゴッホになる」と答えたそうです。でも、その志功は雑誌でしかゴッホを見たことがなかったそうです。

また、こんな逸話もあります。「君はどんな音楽が好きか・」と聞かれたとき・・・「ベートーベンが好きだ」と答えたそうです。音楽といえば「ベートーベン」という名前しか知らなかっただけらしいです。その晩ベートーベンの交響曲を全部聞かされたそうです。そして「やっぱりベートーベンはすごい!」と!

私は棟方志功のそんな所が好きです。有言実行型とでもいうのでしょうか?

それから「出物腫れ物ところかまわず」ということで、どんな大事な話の途中であってもトイレは我慢しなかったとのこと。

私は未だ我慢してしまう局面が度々あります。

こんなところも、何故だか志功がとっても好きな理由のような気がします。

円空との共通点に戻りますが・・・

志功の仏画も、カリカチュアのされかたが円空と似ています。

ところで、棟方志功は宮沢賢治の「雨にも負けず」の挿入画も描いています。

そこにも、やはり信仰と民衆の中で生きた人の共通性を見出すことができます。

賢治についても、追々書いていこうと思います。しばらくお待ちください。