開発経済学とは、発展途上国の経済活動を経済学的に分析し、発展途上国が経済発展するメカニズムを解明する分野です。そのため、開発経済学で取り扱うテーマは多岐にわたります。この演習では、ゼミ生の発展途上国が抱える諸問題を定量的に分析する力、解決法を提案する技能の習得を目指します。
学生が自ら設定したテーマに関連するデータを定量的に分析し、その分析結果に基づいて政策提言を行うこと。
設定するテーマは必ずしも発展途上国の経済活動である必要はないので、日本国内のテーマを設定してもよい。
計量経済学の知識:政策のインパクト評価を軸に計量経済学の基本的な手法(RCT, OLS, DD)を学習します。また、それらの計量経済学的な手法を採用して卒論ではデータ分析を行います。
プレゼンテーション能力:指定した本の輪読やプログラムの練習問題の発表を行ってもらいます。
プログラムスキル(R):データが与えられた際に、グラフの作成、単純な計算、回帰分析、繰り返し作業、関数作成などをどうプログラムですることができるかを学習します。
グループワークのスキル :全ての作業を各自が自分だけで行うのではなく、学生同士で協力しあって作業を進めていくことを推奨しています。そうした作業を通じて、グループワークのスキルが培われると考えています。
3年生の内容
計量経済学
Rでのプログラム の学習
Rでのプログラムの学習を希望しない場合もしくは期限内に宿題を提出しない場合は、発展途上国の経済活動に関連しうるテーマについて調べてもらい、報告してもらう予定。また、Rでのプログラムの学習を希望しない場合もしくは期限内に宿題を提出しない場合は定量分析を要求する卒論ではなくレポートを書いてもらいます。
4年生で行う研究テーマの選定
4年生の内容
卒業研究 (希望者のみ)
ミクロ計量経済学と卒業研究のテーマの定量分析
レポート (その他全員)
関心のあるテーマについてまとめ、スライドを作成して発表
過去の卒論の研究内容 (例)
日本人が持つ外国人に対する排外意識・寛容意識(学内 自然総研主催 懸賞論文受賞)
企業サイズが企業の生産性に与える影響:カンボジアの事例
地雷が公共投資や教育獲得へ与える影響:カンボジアの事例
スター選手が入場者数に与える影響:プロ野球の事例
企業におけるLGBTQ支援制度と働きやすさ
マイクロファイナンスが生活水準に与える影響について
日本におけるウェルテル効果の実証研究
コロナ感染症が選挙の投票率や競争度に与える影響:日本の事例
コロナウイルスによる病床使用率の逼迫が与えた影響
日本における労働移動の影響分析
農業面積と電照菊の採用の関連性について
幸福度の規定要因
カンボジアにおける夫婦間の交渉力が子どもの留年率に及ぼす影響
訪日外国人数が治安に与える影響
公職選挙法の改正が若者の投票率へ与える影響
書類選考および面接により選考します。 ただし、希望者が少ない場合は、書類のみで選考する場合もあります。
ゼミに入る前に受講しておいてほしい科目
ミクロ経済学、統計学(必須ではないが、履修したほうがより理解が深まる。また卒論をやるときに必ず統計の知識は利用する)
国際経済学科で開講している開発経済学I,IIは受講もしくは聴講して内容を理解することを推奨
経済学科、総合政策経済学科より志望する学生に関しては、特殊講義として開発経済学I、IIを受講することになる。
履修上の注意
演習では学生に報告してもらうことが多く、時間外での作業及び学習が多いかもしれません(ただし人による)。 そのため、意欲のある学生を望みます。 ただし、一人で学習をするというよりゼミ内で仲間を見つけ出して、 協力して学習できる学生を望みます。
基本的には、演習の出席は必須です。ただし、インターンや留学、就職活動で演習への参加ができないのことは問題ありません。
留学で半期演習に出られないケースがあっても構いません。課題などを出して対応します。
業界としては、外資系企業、不動産、メーカーの営業、商社、銀行、公務員、プログラマー、国内外の大学院などです。
MITのEaster DufloのTEDです。