研究室について

〇概要

福島大学共生システム理工学類「保全生態学研究室」では、様々な動植物を対象とした野外調査や遺伝学的手法によって、対象とする生物の系統関係や生態な特徴、遺伝的な現状等を明らかにすることにより、生物多様性の効果的な維持管理を実現するための研究を行っています。

野生生物のDNAを調べることにより、野外観察では知ることのできない、その生物がたどってきた歴史や生き様を明らかにするとともに、研究から得られた知見に基づき、絶滅危惧種や生物多様性の保全、外来種の適切な管理について研究しています。

〇野生生物を対象とした野外調査やDNA解析を行っています

わたしたちの身の回りには、適切な保全対策を実施しないと絶滅してしまう生き物が沢山います。例えば、日本の維管束植物だけで、1690種もの植物が絶滅のおそれのある生物として、環境省のレッドリストに掲載されています。これらの絶滅危惧種を適切に保全するためには、その生物がこれまで辿ってきた歴史や生態について、きちんと把握しておく必要があります。しかし、多くの絶滅危惧種において、その生態が明らかにされていないことも多く、時には分類学的な位置づけすらも明らかにされていないのが現状です。

野外調査やDNA解析を利用して、研究対象となる生物の未知の部分を明らかにし、絶滅危惧種や生物多様性の保全、外来種の適切な管理に役立てることを目指しています。