トポロジー最適化手法を用いた
微小血管網の数理モデリング

研究者 大石 健登 (大学院生)

intro:

脳表から脳実質内へ配向する血管網を脳微小血管網と呼び,形態的な特徴として,脳表の細動脈,細静脈が脳皮質に垂直に貫通し,毛細血管の集合を介して動静脈間で梯子状の構造を形成する.脳微小血管網は,老廃物の除去や組織への酸素供給など脳循環にとって重要な機能を果たすとされるが,その形態の生理学的意義には不明な点が多い.本研究では,物質輸送効率の観点から,脳微小血管網構造の数理モデル化を試みる.

method:

数理モデル化には構造最適化の一種であるトポロジー最適化を用いる。2次元平面上において周囲組織と血液間での物質輸送効率を最大化する血管構造のトポロジー最適化を行い,血管構造と物質輸送能力の関係を比較する.