Our Mission

起草 - ウラン産業のないニューサウスウエールズを目指して

オーストラリア、ニューサウスウエールズ州(以降、NSWと表記)は現在、ウラン探査、採掘の方向へと進んでいます。NSW政府が強く推進するウラン探査の解禁は、それに従事する労働者の健康と、環境、コミュニティーの安全に、長期的脅威となるものです。歴史が語るように、ウラン採掘は経済的にも無意味である上に、放射性物質の問題を末永く残すものです。

ウランは他の鉱物と違って、最も甚大なリスクを伴う危険な特性を持ちます。ウランは、人類史上最も危険な劇物であり、その採掘は、産業廃棄物を長期間、地球に残存させることになります。さらに、世界で最も破壊力のある核兵器の拡散にも貢献してしまいます。

福島第一原発の深刻な事故以来、各国の政府や投資家は、ウラン産業を見直し、撤退させる方向に向かっています。世界中の原発計画に関しても、縮小、閉鎖の方向で見直されています(1)。それにもかかわらず、NSW政府は26年間継続したウラン探査の禁止条例を解いてしまいました。福島のことを考えると、我々はこの州でウラン採掘を解禁にするべきではありません。

ウランの探査と採掘は、その場所と周辺に深刻な環境破壊と、永久的な水汚染を残します。ウラン鉱石やラドンガス物質からの放射線、重金属、酸などの産業化学物質に対して、身をさらすことになります。そのためNSW州の労働者の健康や、コミュニティーの安全に対する危険が増加するのです。

オーストラリア原住民から成るアボリジニ土地協議会は、彼らの伝統的な土地に一般の人々が入る事を拒否する権利を持っています。しかしこの拒否する権利を、NSW政府はウラン探査のために、彼らから剥奪しました。許されない事です(2)。アボリジニ原住民の伝統的土地所有者や管理者には、前もって十分な予備知識を与えた上での合意が必要です。それがなくては、ウラン探査を決行すべきではありません(3)。

原発産業は原子力を温暖化現象の解決策として推進しています。しかしそれは問題の解決策にはなりません(4)。現存の環境問題や社会問題を、別の大きな問題にすり替えることで、解決できるものではありません。再生可能エネルギーへの投資は、特にオーストラリアの地方住民に多くの雇用を生み出します。その上、ウラン採掘や原子力エネルギーから生み出される、健康、社会被害の心配がありません。

我州は、こうした将来のシフトエネルギーに力を注ぐべきであり、汚染を広げているウラン産業を拡大するべきではありません。再生可能エネルギー発電と、効率の良いエネルギー使用の世界的リーダーとなることが、我が国の使命です。

私たちはここで州議会の各議員に、NSW州におけるウラン探査、採掘の推進に反対する旨を要求します。原子力産業は、将来に渡り高い代償を払わねばなりません。そして非常に危険なものです。私達将来のエネルギーは再生可能エネルギーであり、放射能ではありません。