研究室の概要

研究室の概要

当研究室は基礎数理系の研究室で、解析学を中心とする数学の研究を行っています。 具体的には関数方程式、特に微分方程式の解析とそれに関連する理論の構築を目的としています(詳細は こちら をご覧ください)。また研究を行うとともに、 物事を専門的に学ぶことによって得られる「自信」を体感することも、 卒業後の進路に関わらず誰にとっても大きな財産となると考えています。 そのため当研究室では、数学の研究活動を通して、努力によって自信を獲得していくスタイルの指導を行っています。

数学を広く浅く知ることは趣味でも可能です。当研究室では、趣味では困難なレベルまで、 専門分野について狭く深く理解する体験をしてもらいたいと考えています。 あらかじめ断っておくと、 その知識が卒業後に直接役に立つような研究テーマを選ぶことは、 理論系である本研究室では困難です。 数学、特に基礎数理系は「手に職をつける」ような分野ではなく「脳に色(しょく)をつける」ような分野であり、そのことに価値を見いだせる人に来てほしいと思っています。

当研究室のゼミ(数理科学セミナー)は一冊の専門書を皆で深く読み進めるという地道な作業の連続で、 総合研究 を行うための基礎固めをしていきます。 ここでは自分で専門書を読み進めるための素養を身に着けることが目標です。 総合研究では各自が興味あるテーマを選び、 ゼミで学んだ内容と専門書の読み方を基礎として、 基本的に一人で研究を進めていきます。 将来どのような職業に就いたとしても、 自分に課せられた仕事を遂行する上で、 ここで培った作業の仕方が基礎になると考えています。

なお、当研究室では○○研や××研とは異なり指導教員自ら率先して飲み会等を行うことはありませんが、 学生が自主的に企画したものに関してはこれを奨励する立場をとっており、 あるときは現地に赴き「監督」します。

2024研究室説明会.pdf

2024研究室紹介_掲示.pdf

研究室紹介_ポスター.pdf

教員紹介

卒業後の進路

2023年度

学部生

院生

2022年度

学部生

大学院・専攻科の合格実績

2021年度

学部生

院生

2020年度

学部生

大学院・専攻科の合格実績

2019年度

学部生

院生

大学院・専攻科の合格実績

2018年度

学部生

大学院・専攻科の合格実績

2017年度

学部生

大学院・専攻科の合格実績

2016年度

学部生

院生

大学院・専攻科の合格実績

2015年度

学部生

院生

大学院・専攻科の合格実績

2014年度

学部生

大学院・専攻科の合格実績

2013年度

学部生

大学院・専攻科の合格実績

2012年度

学部生

大学院・専攻科の合格実績

研究室Q&A

以下のような学生に合う研究室だと言われています(冗談ではありません)。

また、以下のような噂がたっているようです(噂は冗談なのかもしれません)。

Q. 竹内研のゼミの時間は長いって本当ですか?それって体のいい軟禁ですよね?

A. 3年生のゼミは週1で担当者1名が2コマ話します。

Q. 竹内研では就活させてくれないって本当ですか?それって人権侵害ですよね?

A. 就活優先です。

Q. 竹内研は合宿も飲み会もないって本当ですか?それって生き地獄ってことですよね?

A. 合宿はありません。実験室に居る者だけでひっそりと飲むことはあります。

Q. 竹内研で使われる「Bπ」とはなんでしょうか?

A. 当研究室では、 数理科学セミナーは終了したが一身上の都合で総合研究に着手していない3年生のことを「π年生」と呼んでいます (留年を重ねるごとに3.1年生、3.14年生、…と桁が増えます)。なお、「B」は「Bachelor」(学士)の意味です。

学生へのメッセージ もお読みください。

学生へのメッセージ

数学教育・大学院進学・教職に関する本研究室の指導教員の考えを述べています。 特に本研究室への配属を希望する学生は読んでおいてください。

数学教育についての考え

専門知識が豊富にあることは大変結構なことだと思います。 しかしそれよりも、 基礎的な内容でもよいので自分で何かを発見することの方にいっそうの価値を感じます。 やる気はあるが実力の伴わない学生も(定員を超えない限り)拒むものではなく、 個々の潜在能力を引き出すよう努めます。

将来、研究職や教職など数学に直接関わる仕事に就く場合、 「どのような」数学を「どのように」学んできたかということは、 当然のことながら仕事をしていく上で重要になるはずです。 しかしそれ以外の仕事に就く場合、正直に言えば 「どのような」数学を学んできたかということはあまり問題にならないかも知れません。 さらに断っておくと、 その知識が卒業後に直接役に立つような研究テーマを選ぶことは、理論系である本研究室では困難です。 こう書くと数学を勉強していることが無駄に思えてしまうかもしれませんが、 そうではないのです。 実はもう一方の「どのように」数学を学んできたか、言い換えれば「どのくらい」数学を深く考えてきたかということが大変重要で、 これから仕事をしていく上で新しいことを学んでいくための知恵が備わっているかどうか、 それを示す証となるはずです。

私は、数学とは私たちの生活やその背景にある科学の中に現れる共通した考え方を抽象化したものであると考えています。 したがって、数学を学ぶことによって様々な職種に対して横断的に対応できる能力が養われると思っています。 「手に職をつける」のが縦割りの工学であれば「脳に色(しょく)をつける」のが横割りの理学であり、中でも数理科学科の卒業生は幅広い活躍が期待できます。 数理科学科の学生は抽象化や具象化、一般化(帰納)や特殊化(演繹)などを当たり前のように行っていますが、 知識や技術に加えてこうしたシステム工学にも通ずる考え方自体が最近特に重要視されています。 幸い本学のシステム理工学部には30年にわたるシステム工学教育の蓄積があり、 学部を挙げてその教育に力を注いでいることで定評があります。 「創る」「システム工学」などのシステム系の必修科目を思考レベルで数学を応用するための訓練の場と考えれば、 システム理工学部における4年間の生活でこうした考え方、 あるいは考えようとする姿勢がトレーナビリティとともに潜在的に身につくでしょう。 必要な時には当たり前のようにこうした考え方ができること、 それが他大学の数理系学科にはない芝浦数理の大きな強みになることを願っています。

大学院進学を希望する学生へ

学部で学んだ数学を基礎としてより深く数学を学びたい学生には大学院へ進学する道があります。 本学の大学院へ進学したい場合、これまでの成績が一定の基準を満たしていれば内部進学(推薦)できますし、 基準を満たしていないのであれば一般入試に合格することによって進学できます。 他大学の大学院に進学したい場合は推薦等はなくそちらの一般入試で進学するしかありません。 その際、本学への内部進学(推薦)の資格は失われるため、 本学も併願するのであれば一般入試で受験することになります。 また他大学院受験の場合は、受験の十分前に希望する研究室の教員に連絡を取り、実際に面談し、 指導教員との相性、受け入れの可否、自分に適した環境かどうか、入試に関する情報など、 アドバイスを受けることが常識とされています。

大学院に進学を希望する人、特に他大学の大学院を受験する人はもう一度、自分は数学が本当に好きなのか、 自分は数学に適しているのかどうかを考えてみましょう。 果たしてあと最低2年間、数学を続けていく覚悟ができているでしょうか。 そして最低2年間、その指導教員とうまくやっていけるでしょうか。 また大学院に合格すること自体が目標になってしまってはいませんでしょうか。 その場合、合格した途端に路頭に迷ってしまう可能性が高いです。 そうならないように、早い段階から自分の適性を見極めて進路についてよく考えておくことをお勧めします。

竹内研では自分の卒業論文よりも次元の高い修士論文を完成させることが要求されます。 これを達成できれば、その後の人生で大きな自信となるでしょう。 あなたが優秀で勤勉、そして何より数学が好きであれば、これが実現可能であることは想像に難くないのですが、 もしそうではないにもかかわらず大学院進学を希望するのであれば、この続きを読んでください。

「大学院は病院ではない」とよく言われます。 これは元々は、大学院は一定の学力をもつ学生がさらに高度な専門知識を身に着けるために行くところであって、 学力のない学生が学力を養うために行くところではない、という意味です。 最近ならば、大学院は積極的に学問をしたいからこそ行くところであって、 特に勉強したいわけではないが、かといってまだ就職したくないからという理由で行くところではない、 という精神面についても当てはまるのではないかと思います。 しかしそういう理想とは裏腹に、現実は就職に有利になるから、 あるいは就職先が見つからないからとりあえずという理由だけで、 出来の良し悪しや勉強の好き嫌いに関わらず大学院進学を希望する学生がまったく珍しくありません。 そして文科省の大学院重点化による定員拡充や個々の大学の経営戦略によって、 そのような学生もよほど出来が悪くない限り大学院に進学します。 竹内は、基本的には大学院は病院であってはならないと思っており、 上記の現状を大学院の在り様として理解はできるけれど在り方としてはまだ納得するに至っていません。 しかしその一方で、そうやって入ってきた学生が2年後に大きな成長を遂げて「化ける」ケースが実際にあり、 そういう在り方を頭ごなしに否定できない場合があることもまた現実なのです。 竹内はそこに葛藤しつつ、たとえ本音では「大学院は病院ではない」と諭したくなる学生がいたとしても、 その気持ちをぐっと抑えて、 学生の可能性が社会で開花することに賭けて受け入れることにしています。 暗中模索している竹内に、あなたが化けてみせてくれることを期待しています。

教職志望の学生へ

数理科学科は創設時から教員志望の学生が多く、工業大学である本学において新しい進路を開拓してきました。 本学発と思われる「数理エンジニア」という言葉は 「数学を中心とする基礎科学を確実に学びながらシステム工学の手法を用いて応用問題にも取り組める能力を有した」 人のことであり、数学教員もまた「数理エンジニア」であると竹内は考えています。

さて数学の教員になるということは今後40年近く数学を学び続けるということでもあります。 もう一度、自分は数学が本当に好きなのか、自分は数学に適しているのかどうかを考えてみましょう。 果たして40年間も数学を続けていく覚悟ができているでしょうか。 数学に適性を持っているのでしょうか。

高校の数学教員になりたい場合、高校数学ができることが必要なのは当たり前ですがまったく十分ではありません。 中学の数学教員になりたい場合も同様です。 「生徒と同じ目線(視点・考え方)」でいては彼らを導くような指導はできず、 最悪の場合は生徒と同じレベルで悩んでしまうことになります (より最悪なのは逆に生徒に導かれてしまうケースです)。 「数学を理解していない数学教員」は「泳げない水泳コーチ」と同じでこれほど惨めなことはないでしょう。 生徒からの質問に適切に答えられず立ち往生し、40年間毎日耐え忍ぶ自分を想像してみてください。 担当科目のこのような勉強不足から、 教員が自信をもって指導できず精神的に追い込まれ、 体調を崩したり生徒に対して感情的になってしまうケースもないとは言い切れません。 あなたの不勉強・不適性が自分の将来だけでなく生徒の将来も変えてしまうかもしれないのです。

大学以上の数学は高度ですが勉強しなくてはなりません。 それによって中学や高校の数学を俯瞰して体系的に説明することができ、 自分の指導に自信を持つことができるからです。 そしてそうすることが数学教員の責務であると竹内は思います。 先にある大学以上の数学を少しでも伝えることで生徒を導いてあげてください。

なお、教員志望の学生には大学院修士課程に進学することを勧めています。(数学において)学部の卒業論文というのは既存の理論を勉強しそれをまとめたものであることがほとんどだと思いますが、大学院の修士論文では一般にオリジナリティを強く意識して作成する傾向があります。まだ世間で知られていないことを自分が初めて発見したという経験をして教員になった人は、そうでない人よりもはるかに自信をもって教壇に立てるのではないでしょうか。

アクセス

アドレス(郵便物、メールはこちらへ)

〒337-8570 埼玉県さいたま市見沼区深作307

芝浦工業大学システム理工学部数理科学科

竹内 慎吾

Tel. 048-683-2020(代表)6092(内線)

shingo@shibaOMOTE-it.ac.jp (OMOTEをuraにしてください)

学生は学籍番号と氏名の両方を必ず明記してください。

研究室

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JR東北本線(宇都宮線)「東大宮」駅下車。東口からスクールバスで5分、徒歩ならば20分。東大宮は大宮から宇都宮線で5分ほど、2つ目(快速だと1つ目)の駅です。スクールバス  今月の時刻表今日の時刻表

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「十四夜」様の「ヨコハマ買い出し探究記」というページに、 大宮キャンパス周辺が舞台となった漫画が紹介されています。 十四夜様へ。もしこのページをご覧になられたら御一報頂けると嬉しいです。→十四夜様からメールを戴きました!(2013.12.02)