校長挨拶
校長 上谷 佳弘
自然の中で心と頭と体を働かせる学校
三育学院大学付属光風台三育小学校は自然の中にある学校です。
それは、心・頭・体を働かせ成長させることを目的としています。
自然と教育は密接な関係があります。
ほとんど全ての学問が自然と自分の心を観察することから始まっているからです。
ですから自然と触れ合い、自然の不思議に興味を持ち、自然の営みを科学する眼を育てることは、子どもの学びにとって非常に有意義なのです。
三育教育の創始者であるE.G ホワイト女史(19世紀後半のアメリカの宗教家で教育者)が著書の中で「自然の教えは、歓喜と教訓の泉である。•••できるだけ、子どもたちを、幼い時から、自然というこのすばらしい教科書が目の前に開かれているところに置かなければならない。」と述べておられます。そのために三育の学校は小学校から大学まで自然の中に建てられています。
ホワイト女史は更に自然の中で働く効用について「労働には心配と疲労と苦痛が伴うが、しかしやはりそれは幸福と進歩の源泉であり、誘惑への防壁である。労働による鍛錬は放縦を防ぎ、 勤勉と強固な心を助長させる。」と述べられています。子どもたちは自然の中で働くことが大好きです。本校では学年を縦割りにしたファミリーによる畑仕事や清掃活動などの労作教育を重視していますが、中でも植物の成長を楽しみ収穫を喜ぶ日々の活動が子どもたちの心を楽しみに渦ちたものにすると同時に勤勉で強固に育てていきます。
聖書の中に「与えよ。そうすれば、自分にも与えられるであろう」という言葉があります。
これは、校訓とも相通じる言葉です。少人数制での授業と関わりの 中で鍛えられる高い知性、運動や労作によって育まれる健やかな体、そして、豊かな自然と聖書の御言葉によって育まれる消らかな心、そのようにして身に着けていく一人ひとりの個性や能力が、自分のためだけでなく、人のために用いられていくときに、子どもたちは充実した豊かな人生を歩んでいくことができるのです。
三育の特色
徳育
キリスト教から学ぶ道徳教育
毎朝の讃美歌や授業前のお祈りなど、学校生活の中心に祈りと賛美があります。
「あなたはキリストに愛されているかけがえのない存在である」ことを幼い時から意識し感謝することによって、子どもたちは物事を肯定的に捉え、何事にも積極的に挑戦する姿勢が身につきます。
また近隣の清掃奉仕や年末の助け合い募金、病院や老人介護施設への慰問などにより福祉への理解が深まり奉仕の精神も身につきます。
キリスト教を用いた道徳教育では聖書をテキストにしてキリスト教教育による全人的な道徳教育を行っています。週1回の礼拝の時間と週3時間の聖書の学びが中心となります。
知育
国際社会に対応できる英語教育
1年生から週2.5時間のネイティブによる英語の授業と毎朝「Hello Time」という英語で讃美歌を歌い、英語で聖書の御言葉を唱え、英語であいさつする時間があります。
英語や聖書をはじめ各教科や行事を通して、異なった文化を受け入れる心と肌の色や風習の違いによる差別を許さない心も育てます。例年、夏休み前には海外からの短期留学生を受け入れています。
IT教育ではタブレット型PCやiPadを用いて調べ学習、簡単な文章とパワーポイントの作成を学びます。また、インターネットのメリットやリスクについてバランスよく教えています。
これらは1学年8名程度の少人数で授業を行っています。教師は子ども一人ひとりの理解と進度を見ながら授業を進めます。授業では、互いに教え合うこと、うまく説明することが推奨されています。
体育
心と体を健康に育てる体育教育
心と体がともに健康であることが大切です。生涯を通じて心身ともに健康であるために、適切な運動と平和と正義を愛するフェアな精神を育みます。特に水泳ではスイミングスクールと提携して水泳指導を行っています。年1回の着衣水泳は水難防止に役立ちます。
また芝のグラウンドでボールを追いかけまわし、桜の木陰でひと休み。農園の野菜や草花に水をやり、腰をかがめて雑草を抜く。枯れ葉の堆肥を畑にまき、熟れたトマトを収穫する。運動によって培われる粘り強い体力が精神を鍛えます。
クラス単位での畑作業、清掃活動、花壇やグラウンドの手入れ、うさぎの飼育などを行います。手抜き仕事は後で自分が困ることになります。根気と誠実が実を結ぶことを体験で学んでいきます。